表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/43

こじらせ脱出したいんです。

「おはようございまーす。」


間延びした声がカウンター越しに響く。


「はぁい。おはようございまぁす。」


更にゆるりとした口調で可憐ちゃんが受け答えをする。

カウンターには依頼票を持った宗田くんが爽やかに立っていた。


「依頼票、お預かりしますね。」


依頼票を持って奥へ行こうとする可憐ちゃんの背中越しに、宗田くんが声をかける。


「よろしく。あのさ早川さん。お花見のときのピザの代金、誰が払ったか知らない?」

「えっ?知らないです。真知さん知ってます。」


少し奥まったところで作業をしている私へ、可憐ちゃんが尋ねてきた。


「…私が払ったよ。」


手を止めて宗田くんのいるカウンターへ行くと、宗田くんの眉間にシワがよっていた。


「仁科、そういうことはちゃんと請求しろよ。」

「だって幹事誰だか知らないし。」


「そりゃ悪かった。で、いくらだった?」

「覚えてないよ。レシートカバンの中だし。ロッカーだし。」


口を尖らせる私に宗田くんはため息をつき、可憐ちゃんから図面を受けとると捨て台詞を吐くかのように言った。


「定時後、迎えに来るから。残業するなよ。」


パタンと扉がしまる。


ちょっと。

私、返事してませんけどー。

強引すぎやしませんか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ