第1章05 え?試験?
「え?試験??」
「そうです、魔術検定試験です!」
ティニアが力説しているのは、魔術検定試験というもの
これは、E(−)からS(+)までの検定試験があるらしい
「それを私が受けるの??」
「はい!是非受けて下さい!じゃないと、ギルドや
ワークステーションなどに行けないんです!
というか、仕事さえ受けさせてもらえません!」
別に、仕事しなくてもこの世界なら物資も豊富だし
のたれじぬことも無いしなぁ・・・
はっきり言って面倒なのはごめんだし
「やだ」
そっけなく言う
「そんなぁ〜」
私は、試験と言われるものが嫌いなのだ
好きなものを学び、好きなものを知る
そういう生き方をしていた
「もしかしたら、魔術を知るにはいい機会かもしれませんよ」
「え!?」
魔術といわれたとき、期待と好奇心には勝てなかった
「しょうがないなぁ・・・」
でも、私は全く魔術を知らない
そんな無知な私でも受けられるのだろうか
「その前にさぁ・・・私、魔術全く知らないんだけど」
「大丈夫です!試験と言っても簡単な魔術を出していって
段階を付けるだけです。まぁ、BとかAはかなり難しいといわれてます
Sなんて、死者が出たと言われてるほどです」
だめだ・・・絶対に受からない
というか
「無理!絶対無理、だって私魔力なんてないもん」
「いえ、あります。というかかなりありすぎて
今でも漏れてるんですよ。もったいないほど」
「そ・・・そうなの??」
自分の体を見渡しても何も異常と言うものは無い
外見は普通だ
「えぇ、今だって私が結界を張っていなければ
魔物が襲ってきたに違いありません」
「はぁ?魔物???」
「はい、魔物は魔力に誘われるんです。魔力を餌にしていますから
たまに、人間も食べられてしまうんです」
ショックが大きかった
正直、ティニアに拒絶されてなくてよかったと思う
「ど・・・どうすればいいの?」
「修行しましょう。そうすれば、試験に間に合います」
いけるのかな??
正直言って自信がなかった
ここ世界にきて、まだ3時間ほどしかたってない
「ねぇ・・・その試験っていつなの?」
「1ヶ月後です」
神様・・・貴方は鬼ですか?