第7章07 お仕置き実施!!(前編)
寝袋で包まっていた私
外からは、小鳥の鳴き声とお天道様からの日差しで
テンとの中は、明るく照らしていた
「うぅん・・・」
ムクリと起きると、目やにが付いていたので
目を擦りながら開くと・・・ひ・・・
「ひぁああああああああっ!」
隣には、なぜかティニアが!がぁあああ!
な!なんでぇ!どうしてぇ!こいつがいるのっぉ!
「う〜ん・・・カナちゃん・・・うるさいよぅ」
なななななな・・・何がカナちゃんだぁ!
ゲシッ!と肘撃ちをかます私
「ふぐぅ!・・・」
混沌させてしまい、あせる私
「ティ!ティニア!おきろっ!」
揺さぶる私、だが、未だにピクリとも動かなかった
≪キャンプ広場≫
「それでは、行動を開始してください」
フェンリルが仕切ると
皆、それぞれの姿に変わり散って行く
「では、セレネ様・・・」
「ねぇ・・・本当に私この格好で行くの?」
その姿は、囮潜入の時使った身体変化の術で、
10歳程度の姿になっていた
「いつ見ても、それって詐欺ですよね」
ティニアが呟くと
キッ!と私はティニアににらみつける
「ナンカイッタ」
「いえいえいえいえいえいえいえいえいえ!!」
首が回転しそうなぐらいに横に振る
「たくもー・・・はぁ」
長い溜息をついた
ひっそりと静まり返った市場に足を踏み入れる
歩いて来る人もやはり、生気が無い
そして、城門の前に立つ5人
(時間は?)
(『まもなくです・・・』)
と、その時
半円球状の物が城全体に覆いつくした
「完成です・・・あとは、我々の部下たちが何とかしてくれるでしょう」
「そう、ならいこうか」
「着たか・・・ククク」
そう呟く知事の後ろにひっそりと立つ者がいた
バン!と扉を開ける
私は、堂々と
「さぁ、再戦に来たわよ」
「あぁ、まっていたよ。愚か者さん」
なにぉぅ!
「なぁに、私が手を下すまでもない・・・この娘が御相手してくれる」
そういうと、男の後ろから現れた女性
その女性を知っている者たちは目を見開いた
「な・・・なんで・・・ミラージュさんが・・・」
ミラージュの瞳は、赤く染まっていた
そして、右手には細長いレイピアの様な剣も握られていた
彼女の潜む、悪魔の卵が孵化したことを表していたのだ
つづく