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第6章05 貴方敵なの?それとも

カチャリ

鞘から刀が出る音がする

「え・・・」

いつの間にか間合いを取っている

そして、刀まで抜いて・・・

「シェ・・・シェンリンさん・・・」

黒いオーラがシェンリンさんから吹き出るように出ている

(これは・・・まさか・・・)

――な・・・なに?どうしたの?何が?

(危険よ!)

その叫ぶような声に反応して、抜刀する

(フェンリル!皆を非難させて!・・・いや、セリスを呼んで!)

――なに・・・なんで、シェンから邪悪な気配がするのよ!

(彼女の心に宿っていたのよ・・・魔族が・・・)

――ま・・・魔族って、まさか

(そのまさかよ・・・シエラ・・・本気でやらないと・・・

死ぬわよ・・・)

――分かった

(分離するわね)

「『我に宿りし、聖なる魂よ、現世に戻り、舞い上がれ、そして!具現せよ!』」

香苗の前が突然、突風が吹き荒れ舞い上がったと思ったら

シエラが現れた

「魔力あまり使うんじゃないわよ!私の分あるんだからね!」

『大丈夫、あまり使わないわ!シェン・・・なぜか分からないけど

貴女まで、苦しい思いする必要ないのよ・・・今、楽にして上げる』

シエラが言うと、

「うぐぅうああああああああああああああっ!」

目が紅く光りだした

「【貴様達が、ミラージュを預かっている奴らか】」

その声は、シェンの声とは全く違う低く響く声だった

「そうよ。貴女も良い宿り主に会えたようね・・・でも、

その子を選んだのが――」

『運の尽きよ』

シエラは腰を低くして、彼女に切りかかった

それを、平然と受け流す

――くっ、ブランクがあるかな・・・

「『我に集いし風の精霊たちよ、我に従え!我が前に降臨し

舞い踊れっ!』」

指先に集中し相手に向け、風の魔法を放つ

「【ふっそんな程度か】」

脇にそらされ避けられる

(あんたが、あの子についていなければ、これ以上やってるわよ!)

心の中で叫びながら

(セリスまだっ!?)

《もぅ!私の眠りを妨げるなんてっ!あと、もう少し!あと少しっ!後1分耐えて!》

魔に対するならセリスほどの腕前はいないだろうが

ここまで、心に根を持ってしまうと剥がす時に

心が壊されてしまう・・・

きっと命に関わるだろう・・・

奴を自分自身で彼女から出てもらわないと・・・


そして、束縛する結界魔術を作らないといけない

そこまで・・・耐えないと

しかし・・・彼女・・・

「強い・・・」

あの、シエラもギリギリって所だろう

フェンリルも今はセリスの方に行っているため

手出しが出来ないし・・・あれ?

メリアは?!


その頃メリアと言うと・・・

「ZZZZZZzzzz」

ぐっすりと、夢の中にいた


(メリア・・・あとで、おしおきだべぇ〜〜〜っ)

鬼になったような顔をする私

シエラとシェンの2人は肩を上下と揺らしながら息をしていた

『シェン・・・なかなかやるようになったわね』

「【ふっ・・・俺はもうシェンじゃないんでね】」

『いや、シェンだよ。あんたが余計なのさ!』

「【そうかい・・・】私は、元主の血がほしい・・・

我のために、死んでくだされ」

急に、シェンの声になって驚くそして

『きさまぁっ!シェンの声で言うなぁぁぁッ!』

「哀れだなぁ・・・元主だった私に殺される運命なんてなぁ」


こりゃまずいかも・・・

『貴様だけは許さないっ!』

「【それはどうかなっ】シエラ・・・」

ニッと笑うと先ほどと違うかなり素早い!

「【な・・・なんだっ!】」

白い綱の様なものがしぇんをし張りつける

「【ぐあぁぁあっこ・・・こしゃくなぁああああっ!】」


その時シェンから、何か抜け出た!!?

バタリと倒れるシェン

「いまよ!」

私は叫ぶ

「《聖なる者たちよ、我に従い、魔に対抗し封印せよ!》奴を娑婆には出すな!」

この子、眠い時と寝起きって・・・怖いのよね・・・

誰に似たんだろう・・・

・・・

ちょっと、私見ないでよっ!

しかも!最後の言葉・・・誰が教えたのっ?!

【なっ!これはっ!!聖結界!こんな小娘にこんな大魔術が!】

「なんだか・・・わからないけどぉっ!私の眠りを妨げた罰は重いんだからぁっ!」

そ・・・そんな理由で?!というか、もう昼だし!起きてもいい時間だよっ!

「《我に契約せし聖精霊『ティーネ』よ・・・》って・・・あぁ〜〜もーーめんどう!眠いしっ!ティーネあいつ消滅させて!」

ピッと指を刺す

おいおい・・・娘よ・・・そんなんでいいのか?

と思っていたが

【ティ・・・ティーネ?なんだ?そんな精霊――】

きっと、しらねぇとか言おうとしたんだろうけど

彼女の持っていたペンダントが光だし、精霊が具現化すると

魔族の男も蒼白になり凍った

【う・・・うそだろ・・・マ・・・マリア・・・】

〈ティーネ〉の名になる前は〈マリア〉と言う名で魔族では、

一番恐れられていた精霊の中の一人、昔は精霊王の右腕として

動いていた物だから知れ渡っていた

【ま!まて!はなしをきぃ】

《話しなんて聞く耳、持ってないわ。雑魚がっ!》

白く輝く球体に収まってしまった魔族はそのまま収縮し

鈴のなるような音と共に塵へと還った


《ふぁ〜眠い・・・寝ましょ主》

「そうね・・・まだねむぃ」

目を擦りながら家に帰っていく

私達の、奮闘はなんだったのだろう・・・・

むなしく思える・・・

ふゅーぅと落ち葉が風に舞った

我に返った香苗は

「あ!そんなことより!」

シエラも我に返り

『シェン!』

急いで彼女の元へ駆けつけた


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