第6章03 手加減するのよ〜♪
未だに結界を破れずにいる男たち
「まだ破れんのかっ!」
激怒する隊長の一言に
「申し訳ございません!頑固な結界でして!」
いい訳をする
「ふん!いいわけなぞいらん!速く、ミラージュ様をあの方へと御連れしないと私の株が下がる!」
近衛隊長の男が、いくつもの不手際がバレあまり国王に良い印象を与えて居なかったのに腹を立てていた
結界の中から何者かが近寄ってくるのを見つけた隊員は叫んだ
「だ!誰かが来ます!」
結界の中から出てくる2人の少女と女性
女性の方は背中まである長い黒髪に黄色い瞳、そして女性特有のすらっとしたフォルムの服を身に纏い
少女の方は、金髪に緑の瞳に赤い皮製の服に黒いズボン姿で、唯一帯剣をしていた
「はぁ〜い、おはようございます。私、セレネ姐の妹でメリアと言います
何かよく分からないんですけど、とりあえず。無条件降伏及び即時撤退を勧告します・・・でいいんだよね?フェンリル」
「・・・まぁ、妥当でしょう」
いきなり無条件降伏などといわれた近衛隊長はというと
プスプスと頭に湯気を出し
「なんだと!そんな事!騎士の長である私に向かって言うのかっ!」
激怒するが
「だって・・・じゃないと、仕留めろって姉さんが・・・いうんだもん」
そのやり取りを結界の外で見ていた私は、苦笑します
(・・・私そんな事言った?)
――ような事は言ったね
(言ってないって・・・)
ささやかに、否定しつつフェンリルに念話で訂正を呼びかけた
「・・・主からですが、話を聞いてからでも遅くはないと・・・
もし、自分で判断できないのであれば・・・出直すなり、引き下がるなり
するよう申し上げております」
(いや、言ってないから・・・そんなの!)
「き・・・貴様!我らを侮辱するきか!!」
「まぁ、そう取ってもらっていいかと・・・」
(あぁ・・・これじゃぁ、火に油注いでるジャン・・・・)
「ゆるさん!」
そう言って、抜刀する男たち
(ふぇ・・・フェンリル?あんたも、メリアに毒されてるよ・・・)
(『そんな事ありません。主セレネ』)
(はぁ・・・)
クククと笑うフェンリルを見ていると、全くもって説得力がありません
「かかれっ!」
わぁ〜っと、襲い掛かってくる光景を私は見ていた
こういう人って、本当単調よね・・・
狙っているところ皆同じなんだから
ギィン
槍が皆同じ場所に混じりある音の中2人はその場には居なかった
瞬間移動したように
攻撃を仕掛けた男たちは周りを見渡すが何処にも居ない
「う・・・上だ!」
遠くで見ていた隊長が叫ぶと同時に皆が上空を見た
ニヤっと笑い手には、魔力を溜め込んでいる
「行くよ〜っ『汝の願いを叶えよ、紅き炎よ、聖火の灯火のように燃え上がれ!グラストファイア!』」
手に抱えられないほどの火炎弾を地に叩きつけると
猛烈な爆風によって騎士達は吹き飛ぶ
「ぐぁ〜っ!」
爆音と、立ちこめる煙は王都まで聞こえる事となる
「く・・・くそぅ・・・」
「うそ〜まだ、立てるの!?」
驚くメリアの後ろで
「メリア・・・一発でしとめられないのは貴方の技量不足です
認めなさい」
冷静に判断し、忠告するフェンリル
「こらぁ〜メリア!皆様のご迷惑になる事しちゃだめでしょ!」
結界の中から私は叫ぶ
ティニアになに言われるやら・・・
「ご・・・ごめんなさいぃ」
下を見るフェンリル
大体2つに分断され慌てふためく騎士たちの姿があった
「メリア、2つに分かれたようですので片方任せます。いいですね」
「オーライト!」
先ほどまで、緑色の瞳と金髪が火の精霊と同調した瞬間
髪と瞳は真っ赤に燃え盛る紅い色に変わった
「・・・いくよ」
浮かれ調子だった声は、全く別人。凛とした声に変わっていた
「なっ!!奴は!精霊憑きだ!きをっ!」
メリルの神速な速さで騎士たちの間をすり抜ける
そして、いつの間にか抜刀していた剣を鞘に戻すと
騎士たちが着ていた鎧が胸元から溶け出し
音を立てて地に落ちる
「うあぁ〜〜おたすけ〜」
完全に腰が抜けながら逃げ惑う
「に、逃げるな!敵前逃亡は極刑だぞ!」
そんな言葉もむなしく皆が居なくなってしまった
「ん?フェンリルも終わったの?」
「あぁ、問題ないが・・・なかなか、芸術的な切り方をしたな」
「まぁね、このぐらい出来なきゃ・・・でも、そっちも
並大抵の技術じゃ無理だって」
フェンリルの後ろを見ると、脚を抱え蹲る騎士たちがいた
その脚には数本のナイフが刺さっている
「で・・・あんた一人だけど?かえる?それとも、私とやりあう?」
「ま!まて!話し合おう、そうだ、そっちのほうがいい!」
そういいつつ、右手には後ろへといく
「まぁ、姉さんはそう言ってたしね」
(あいつ、右手に短剣握ってる)
(・・・だな)
(すこし、油断して誘って見る?)
(それもいいだろう)
(OK!)
「確かに、主もそう望まれていますので、こちらです」
踵を返し相手に背を向けた時
ニヤリと笑い男が動いた
(来る!)
(きたぁっ!)
男の短剣の刃先は地に向いたまま動かなかった
いや、動けなかった
メリルの長剣は腹部に
フェンリルのナイフは喉元に掛かっていたから
「あら?何をしようとしたのかな?」
「・・・私も聞いて見たいですね・・・」
「ま・・・まて!はなしあ・・・」
冷や汗を描いている男の情けない姿を見ていた私
(はぁ・・・もういいです、やっておしまい!)
(了解!)
(『分かりました』)
「ぐはっ!」
フェンリルの手套によって意識を闇に葬られた
5分も経っていないと思う
それを、一部始終見ていたミラージュの驚きはすごいものだった
きっと数分はボケーと見ていただろう
「ミラージュさん?」
手をミラージュの顔付近に持ってきて振るが反応なし
「ミラージュさん!」
今度は肩を叩いた
「あ・・・はいっ!?」
裏返った声で反応する
まぁ、あれを見て普通は驚くだろうけど
私的に言えば普通だし
「あの人、お家にお返しして上げてください」
「あ・・・分かりました」
そう言って、転移魔法を唱える
約数分唱えた後あの男たちはその場から姿が無くなった
「どうも、あ!そうそう、ミラージュさんだけに教えますね
その転移魔法なんですけど・・・」
ミラージュの耳元で呟くと
目を見開いて
「えっ!そんな簡単な方法で転移出来るんですか?!」
「えぇ、そういう方法もあるんですよ。そうすれば、時間短縮
できるでしょ?」
教えたのは、転移魔法の短縮版
「は・・・はい、さすが黒の魔女と言われてますね・・・
我々の都市以上に魔法の事を熟知しています」
「そうなの?閉鎖都市って言われてるからだと思ったけど
この王都の特務に付いている人なら当たり前に使えるわよ?」
「そ!そんなことまで?」
「だって、私一応近衛隊長だし・・・兼、第5特務隊隊長だしね・・・」
「だ・・・第五特務隊って!あの噂の・・・」
「噂?え?噂まで立ってるの?!」
最近になって私が設立した部隊、第5特殊任務隊1〜4まであったのだが
あえて私の直轄部隊を編成して作ったのがこの部隊
普通のありえない事件などを担当する部隊なのだが
いろいろと、個性あふれる部隊なのだ
もちろん、私には忠誠を誓っている
フェンリルもメリアもセリスもこの部隊の一員
私は、まぁ使えない上司みたいな位置づけらしいけど
大体は、フェンリルが任務を請け負っている
「まぁ、ティニアに要請してみたどう?ん〜亡命となると、国籍外れちゃうし・・・ん〜、援助?いやなんだろうなぁ・・・ん〜・・・
国交の調停と言う形で護衛してもらうのもいいんじゃないかな」
「そうですわね・・・そのようにしてもらえると嬉しいですわ」
「分かったわ。とりあえず・・・フェンリル」
「はい、主」
「ミラージュさんを王城までお送りして」
「御意、ミラージュ様こちらへ」
「御世話になりました・・・」
深々と一礼する
「いえ、何も出来ませんで・・・御元気で」
「はい」
そう言って、部屋を出て行った
「姉さん・・・なんだったんだろうね」
「さぁ・・・」
「姐様、そろそろ御庭の方行きましょ」
セリスが誘ってくる
「そうね、そろそろ収穫の頃だもんね」
そう言って、庭へと向かうのだった
つづく?
つくづく、ものすごい誤字をするなぁと自分でも天晴れです・・・
いやはや・・・もう少し、IME君!学習してほしいです・・・
(八つ当たり)
reito様、誤字報告ありがとうございます