第5章03 バルン州にきてのお出迎え?
「はぁはぁはぁ・・・撒いたわね・・なんなの?あれ!」
体力的に余裕なのだが、とりあえず雰囲気を作るために
あえて疲れたようにする香苗
「ふぅ・・・ご説明ください・・・メリア様・・・セリス様・・・」
ジロリとフェンリルが当事者を見る
タラぁと冷や汗をかく2人
「あ・・あはは・・・ファンです・・・あの人・・・」
「ふぁん?!なにやったの!」
驚いて叫ぶセレネ
「え・・・あの・・・ヒミツです(あは)」
「「あは」じゃないわよ!まったく・・・まぁいいわ」
そう、この話は・・・また別の時に話そう・・・
「で?次はどこに向かうんですか?」
メリアが、誰かに問う
「次の行く先は、バルン州です」
フェンリルがさらりと言う
バルン州とは、加工工業が盛んな街である
この街ので作られる鉄鋼などはディスニー国の約半分を補っている
とはいえ、何か物騒な話が王国にも噂になっている州なのだ
「バルン州かぁ、科学進歩してるのかな〜」
魔法のない地球で育った香苗にとっては
きっと、すごいところなのだろうと勝手に思っていた
だが・・・
「すごーい!なにここ〜」
「すごいですねー、魔法も使ってないのに動いてますよ!!」
「全くだ・・・よくまぁここまで作ったものだ・・・セレネ様?どうしました?」
3人は驚くように見ていたが、私的にはOTL状態
期待していたものと大違いだった
電気自動車が走り、半導体素子などを十分に使って技術を売りにしているのだろうと・・・
だが・・・
走っているのは、蒸気機関車・・・
といっても、SLほどの物でもなくまるで初期の蒸気機関である
列車の様なものもあるが、殆どが自動車ぽい形の物が殆ど
唯一地球と違うというと
魔術を使いクリーンなエネルギーを使っている事ぐらい・・・
そのため、空気が汚染されて居ないのがとても素晴らしいと思った・・・
それだけだった・・・
「ありえない・・・もっとすごいと思ったのに!!」
その言葉の意味すら解らない3人だったが
この後、セレネが行うものがこの世界の技術進歩に大きく役立たせることになる
街へと踏み入れる一行が見たものとは
鉄で作られただろう入れ物が転がり、紙屑が風に舞う
人と言うと、酒に溺れたじい様や売春婦がうろつく街・・・まるで
「ゴーストタウンね・・・ここ・・・」
香苗が呟いた
その時、皆が異変に気づく
いや、セリス以外
「・・・囲まれた?かな?」
メリアが3人にしか聞こえないように呟いた
「メリア様もだいぶ鋭くなりましたね、素晴らしい進歩です」
フェンリルが絶賛するが
「ったく・・・だれよ!トラブルメーカーは!」
ジトーと2人は私を見た
「・・・私?!・・・よね・・・はぁ・・・」
ポリポリと頭を掻く
前方から何かが近づいてくる、私たちを止めるように
それは、蒸気自動車に乗った盗賊チックな姿の奴らだった
「おうおう!お前ら!新入りか?ここを通るにはなぁ〜」
その後の言葉を遮るように香苗が言った
「通行料を払え!とか、言うなら払わないわよ?」
「なっ!」
驚く男
「すごい、何で解ったの?読心術?それも魔術?」
「いいえ、勘よ!か・ん!」
「きさまらぁ!!!俺たちを何だと思ってる!この街の治安を守ってる
ジュール一族だぞ!」
ボルダーやら、アンペールやら知らないけど・・・今度はジュールですか?
(V)とか(A)とか(J)とか・・・まったく・・・今度、ワットとか出たら
火の弾お見舞いするぞコノヤロ!
「知らないわよ!全く・・・ジュースだか、シューズだか・・・
私たちには関係ないの!そこどいて、そこ!じゃまだから」
挑発する香苗
「くそぉーーーっ!野郎ども!!!」
そういうと、数十人の男たちがお出迎えしてくれた
手に持っているのは、きっと銃だろう・・・
(フェンリル・・・こいつらが持ってるのは、鉄で出来た弾を高速で
飛ばしてくると思うから、目に魔力ためて見切って)
(『解りました』)
「ティーネ・・・高速で飛んでくる物体を弾く結界張っておいてね」
”解りました!”
「メリア、鉄を溶かすぐらいの炎なら怪我することないから・・・
そうね、蒸発しちゃいなさい」
「え?鉄を?そんな大出力でいいんですか?暴走するかも・・・」
「コントロールしなさい!さてと・・・」
(シエラ、あの弾結構早いから弾くなり、切るなりして避けてながら行けば
勝機はあるよ。この前もあっけなく終わったし、疼いてるんじゃない?)
――ふふ・・・分かってるじゃない!
『さて・・・楽しませてくれるかな?メリア・フェンリル行くよ!』
「はい!」
「御意」
「やっちまえぇ!!」
それが合図に、号砲が響いた
香苗の言ったとおり、鉄の弾が飛んできていた
それは、全く旧式と言って良いほどの弾
地球の2000年現在で使われているNATO規格の物とはぜんぜん違い
ただ単に丸い弾が飛んできていた
(まったく・・・進歩してない・・・)
音速以上に飛ぶ弾を魔術によって目を強化したため
まるで、マト○ックスのように空気を切る部分がゆがんで見えた
「『ファイアーストーム!』」
後ろではメリアが魔術を放っていた
炎の竜巻によって弾が蒸発する
竜巻の隙間から、炎の矢が敵の銃に当たり溶かしていった
「閃光覇!」
フェンリルが投げナイフで相手の右肩を貫いていく
セリスは、敵の魔力を低くするための聖魔法を唱えていた
完璧なチームワークで相手を翻弄してゆく
次々と倒れていく男たち、逃げ惑うものもいた
まるで地獄絵である
「く・・・くそっ!引け!!ひけぇ!!!!」
わらわらと逃げる男たち
『メリア!一発お見舞いしてやれ!!』
「はぃ!『我の名において、炎よを集え!そして、永遠の灯火があがらんことを!ドラゴンファイアーーーッ』」
まるで、ドラゴンボー○の元気球の様な炎をポィと投げるメリア
そのたまに気づく男たちの悲鳴が聞こえると
とてつもない光と共に
爆音と衝撃がここまで響いてくる
『よくやったメリア!』
絶賛するシエラを香苗が否定する
「やりすぎよぉ!!メリア!!」
「あはは・・・」
真っ黒になって痙攣を起こしつつ倒れている男を見下ろし
そこにある約20メートルほどのクレーターを見て溜息をついた
その時、この街の警備騎士達が私達を囲んでいた
「君たちか?この騒ぎの発端は」
「いえ、そこに倒れている数十名の人達です」
「ほう、君たちはいったい何者かね?」
殺意までもないが、威圧感は結構ある人だ
さすが、警備騎士隊長だなぁと少し関心をする
「名を聞く前に、自分から名乗るって言うの学校で習わなかった?」
挑発めいた事を言う香苗にいらだっていた騎士の一人が牙を剥いた「貴様!我々を何だと思ってるんだ!!」
「バルン州ミッカド市街警備騎士の下っ端?」
フェンリルが、後ろで何か笑っている声が聞こえた
(こら、フェンリル笑うな)
(『す・・・すみません・・・クックッ』)
「はっはっはっ、すまんことを聞いた。我は、バルン州ミッカド市街警備騎士隊長、メリギア・リゾッドだ」
「私は、ディスニー王国近衛士のセレネ・アキータよ。王の任命により
初度視察に来てるの。あぁ、これがバッジね」
襟の中に仕込んであったバッジを見せる
そうすると、先ほどまで牙をむき出しにしていた者たちが
青ざめて行くのがよく分かる
「なっ・・・近衛士・・・あの噂の・・・深淵の黒鬼?!・・・」
「黒鬼?私そんな名前で言われてるの?」
全く知らなかった香苗は、フェンリルに聞いた
「そのようです・・・近衛隊長を素手で倒したと言う噂が流れてから
そういう名前がつたらしいです・・・」
「フェンリル!何でそんな重要な事言わないの!」
「いえ・・・言ったら、きっと大変な事になると思っていましたので」
「どう大変になるの!」
「噂を出したものが・・・この世からいなくなるのではと・・・」
「・・・で!私を捕まえる?それとも、ない事にする?
とりあえず、私は免罪符あるから、捕まえたらそれはそれで・・・」
脅すように言う、香苗
駆け引きにもならない・・・
「先ほどは大変申し訳ございませんでした。ようこそバルン州ミッカド市へ
歓迎いたします」
「えぇ、先ほど歓迎されたわ」
「痛いお言葉で・・・」
「市長に会わせてくれる?とりあえず、今のこの状況好ましくないから」
「分かりました。すぐに手配いたします。こちらへ・・・」
香苗たちは、そのものたちの後を追った
その近くで、誰かは知らないがこちらを見ているものがいた事
香苗とフェンリル以外気づくものはいなかった
つづく
あとがき
は〜ぃ!MISSTYです
第2話御届けいたしました。
急いで掻いたので、あまりストーリー的にはまだ進んではいません
ん〜最近思った事は、いろいろなSSや映画、販売小説に
影響されて勝手に解釈して勝手にストーリーにする
そんなこんなで作っています・・・
秘儀!パクリ?
とまでは、いきませんけど
基本的な物は似てるかなぁと
今回は、どこかで見た覚えのあるアニメ・・・をモチーフにしてます
スチームボーイだったかな?
そんなこんなで続きます!
あ、そうそう。ランキング投票始めました
ぜひ、投票してください。
目指せ1位!(ぇ)
あぁ〜ちなみに、この番外編はここのシステムを使わず
MyWEBサイトに入れますので、ここだけ見ていても分かりませんよ
私のHPにって確認しましょう。(いつ出すかは言いません)
気づいたらあったりしますから〜っ