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第5章01 異世界の車窓から?!



数日前のこと・・・


「え?それ、本気?」

「あぁ、とりあえず初回視察のためこの国にある街を回ってみようと思うんだ。しかし、これほど大きい国を回るとなると何年とかかってしまう

最低でも、2年・・・いや3年かもしれない。だから・・・」

「手分けして視察しろと?私が?」

「そう、お願いできるかな?」

「いいけど・・・大丈夫?」

心配そうに言う香苗

確かに、一度襲われている

まだ、旧王派の根深さはまだまだある

「大丈夫、香苗さんからもらったこれが在るから」

左腕を出すと、そこには金色に光ったブレスレッドがあった

何を言おう、これぞ私が作った緊急脱出用転送ブレスレッド

『逃げます1号』・・・

ごめん、調子に乗りすぎた・・・まぁ、古代ヒステリア魔術を使った

新しい魔道具の一つ、ブレスレッドにある赤い宝石の様なものを

強く押し込むと私の目の前にポーンッと転送される仕組みなのだ!

ちなみに1回限り・・・もちろん、妨害や結界などの障害も

まったくいみなさないから、本当にやばいときに以外使わないように

と強く言っている

それともう一つの、機能として生命維持装置もかねている

絶体絶命と判断(自己判断機能)によって、自動的に転送される

「そう・・・ならいいんだけど、気をつけてね」

「ありがとう、君もね・・・近衛士セレネアキータ

本日より1年間、国内視察を命じる

なお、1年過ぎる場合は何かしらの知らせを王国まで伝えるように」

「仰せのままに」


回想終了


と言うわけで、ティニアと私は別行動で視察中なのだ

そして、今商業の街アルティナにいる

いろいろ売っている街並みを歩いていたら

「なにやってんだ!つかえないやつだな!!」

ドンッと勢いよく突き飛ばされる少女の姿があった

「―――」

見て見ぬ振りも出来ず、すぐに彼女に駆け寄った

「大丈夫?」

抱き起こし、突き飛ばした男をにらみつけた

「彼女痛がってるじゃない!もっと、少しは丁寧に扱いなさいよ!」

男は、それでも怯まず脚で彼女に砂をかける

「なんだ?お前!俺の物にいちゃもんつけんな!」

人を・・・物だとぉ!!!

「・・・てめぇ・・・さっきの言葉、訂正しろ・・・」

香苗は、低くドスの効いた声を男に放った


ここまで、香苗が怒る姿をフェンリルもメリアも、同居しているシエラも

見た事がなかった

(こいつ・・・ゆるさねぇ)

完全に男言葉になっている香苗

自衛隊の頃はこんな感じだったなぁ・・・

(あ!猫かぶってたのばれたかも!)

その時、私の脚にしがみつく者がいた

「え?・・・」

涙ぐみながら何かを訴えていた

しかし、声が聞こえない・・・

だが、私は彼女の額に手を置いた

(<助けてください>)

心の声を聞き・・・

「はっ!そんな不良品捨てちまおうと思ってたんだ!気に入ったんなら、お前にやるよ!」

はっはっは

と笑う男に

香苗は・・・

プチッ

刹那


香苗は長剣で男の首元を目指して切り捨てる

シエラの知識を借りて居合いの剣を使った

普通の人なら、気づいたら首が吹っ飛んでいたという状態になっていただろう

しかし、男の首元でとまる・・・いや、ほんの少し切れていた

(・・・シエラ・・・止めないで・・・こいつ、ゆるさねぇ)

人間を何だと思ってんだ!人権を尊重しやがれこのやろう!(恕)

――だめ!冷静になって!

ほんのコンマ何秒シエラが止めなければ、奴の首はきっと地面にキスをしていただろう

未だに、ものすごい殺気を放つ彼女は

「消えろ・・・この街からな・・・もし、見かけたら命はないと思え」

尻餅をついた男は、叫びながらそこから去って行った

(ゆるさない・・・こんなことする奴は・・・私が、壊滅してやる・・・)

――私も手伝うわ、でも、無駄な殺生はさせないからね・・・

(私もかっとなったのがいけないから・・・まだまだね・・・私も

その前に・・・)

女の子を抱き起こし、彼女の目を見た

目が虚ろだ・・・しかも、魔術の感じがする・・・呪い?

とても何か違和感を感じる・・・

これは・・・もしかすると・・・

女のこの額に手をかざす

「【束縛するものよ、我に姿を現せ エクスプレイション(表示)】」

そうすると、彼女の額に赤く輝く紋章が現れた

これは・・・隷属の紋章・・・呪縛だったのね・・・

「【呪縛するものよ、我、香苗の名の元に縛を開放せん、自由と祝福を与えたまえ フリー(解き放す)】」

パキーン

赤い紋章が崩れ落ち粒子になって消えてしまった

「これでいいわ。立てる?」

「はい・・・あ!じ・・・自由に言葉が・・・しゃべれる・・・」

少女が信じられないような顔と嬉しさで泣いていた

そうすると、フェンリルが近寄ってくる

「おぬし、人売買組織にさらわれたのか?」

フェンリルが女の子に訊くと、頷く

「私の、父母は・・・盗賊に殺されて、私はそのまま連れて行かれたんです

その時、額に何か押し当てられて・・・そうしたら、何か何も考えられなくなって・・・」

「そう・・・隷属の印・・・まだあったのね・・・古代魔道具の一つ・・・

数は少ないはずだけど・・・タブーとされている魔道具の一つ・・・」

「でも、私の唯一の・・・母の形見を売ろうとしたとき・・・必死に

抵抗して・・・そうしたら・・・」

(え?隷属の印を・・・跳ね除けたの?)

隷属の印を押されたら、ほとんどの人はその印によって考える事も間にならず、命令に忠実な奴隷と化す

――どうしたの?香苗?

(もしかすると・・・この子・・・)

「私、セレネアキータ、あの子は、フェンリル、その隣が私の義妹のメリアアキータ・・・貴女は、名前なんて言うの?」

「セリス・・・セリス・フローティア・・・」

(ふ・・・フローティア?!!フローティアって・・・あの・・・)

――だからどうしたのよ!!

(書物で呼んだ事があるわ。フローティア家、代々精霊魔術の中の聖について権威を持っていた伝説の聖精霊術士・・・私たち光の民と並ぶかもしれない・・・力を持った一家よ・・・数年前から消息が途絶えたと聞いているわ)

「貴女がよければ、私の下で働かない?そう、私の下で神官をしない?」

驚いたのは、香苗以外のすべてだった

「え!でも・・・私何も役に立たないし・・・」

「いえ、そんなことないわ、貴女は大きな大きな宝石の塊」

手でジェスチャーをする香苗

「でも、まだ原石・・・それを加工して磨いて行けば、輝く宝石になるの。

どう?私こう見えても、ディスニー国王近衛士なのよ。後ろにいる2人もね」

「でも、私の様な者が・・・神官なんて・・・」

きっと、奴隷扱いされていた者が神官なんて務まらない

汚らしい事もいろいろした者が神官なんて

そんな風に思っているんだろうと察しがついた

「大丈夫、貴方の過去なんて問う人なんていないわ。

もし、居たら私が罰しちゃうから!ね。安心して」

「本当に・・・私が神官なんてしていいんでしょうか・・・」

興味を持ったのだろう、そんな問い方をするんだから

もう一押し!

「私が保証するわ!世界一の大魔道士兼大剣術士がいうんですから」

手を取り、光の民である由縁の微笑む姿を見せ

「ね、一緒に行こう」

「う・・・うん・・・お願いします・・・」

(よし決定!やった!聖属性苦手だったのよ。そうなれば・・・)

「ねぇ、その・・・お母様の形見かしてくれる?少しでいいんだ。ね」

「うん・・・なにするの?」

「貴女に、パートナーをつけてあげる」

「ぱーとな?」

そっか、ここは英語とか無いんだっけね・・・

苦笑しつつ、そのペンダントを受け取り、瞳を閉じ集中する

「【我、聖精霊を召還す、汝この物に宿り、主”セリス・フローティア”を加護すべく、この者に祝福を与えたまえ】」

ポーっと白い光がペンダントから輝きだした

そうすると、白い白衣姿の可愛らしい銀髪の少女が現れた

”我、召還され目覚めた、我を呼んだのはお前・・・か?!”

目を丸くし、驚く顔が可笑しい

かっこよく出て来たのに台無しだね。と思わず思ってしまう香苗とシエラ

”シエラ様!シエラ様ですよね!!どうしましょ!もしかして、世界の終わり?おしまいですかぁぁぁ!!!”

『あんたね・・・久しぶりにあってそれかい?まったく・・・もうちょっと落ち着いたらどうだ?』

”でも、光の民が着たって事は、また魔王復活?”

それについては!私が!!という風に説明をする香苗

”そうなのですか・・・それは、ご不運でしたね・・・で、私は何をすれば?”

「この子なんだけど、貴女が教育係兼護衛として雇いたいの。というより

やってほしい・・・どう?やってくれる?」

”それは・・・この子・・・もしかして・・・”

「セリス・・・セリスフローティア・・・フローティア一家の一人娘だとおもうわ」

”セリス?!・・・・分かりました、お受けいたします・・・”

(セリスの事知ってそうないい方ね・・・)

「よろしくね」

目を開け、そのペンダントを返した

「それ、掛けて。そうすれば、貴女の相棒が目を覚ますわ」

「あ・・・はぁ・・・え?だれ!うわぁ!」

掛けた瞬間の驚きの顔がやっぱり面白い・・・

クククと笑ってしまう

ちょっと、どういう雰囲気か見たくなった

”主よよろしく・・・名前を決めてほしいのですが・・・”

「え?私が?ど・・・どうしよう・・・」

そこに私が、助け舟を出す

「心に決めた人の名前でもいいのよ」

「そ・・そうですか・・・ティーネ・・・」

”ティーネですね・・・ティーネ・・・貴方のお母さんお名前ですね・・・”

「え?何で知ってるの?」

”秘密です。ウッン!我の名を『ティーネ』とし、セリスフローティアと契約す!”

セリスの体が薄らと白く輝いた

「これでよし・・・後は・・・」

立ち上がり、メリアを見る

「この子・・・2・3日、面倒見てくれる?ちょっと、やる事が在るから

その間、帰ってこれないかもしれない・・・だから、お願いできる?」

その顔は真剣そのものだった

きっと、セレネさんは・・・

「分かりました・・・でも!無茶だけはしないでください!」

「分かってるよ!何かあったら、剣を使いなさい」

そして、フェンリルを見る

(行くよ・・・)

無言で頷く

そして、街中へと居なくなった

「セレネおねーちゃん達・・・どこいったの?」

「・・・悪者退治・・・」


つづく




あとがき


始まりました!第五章!

第一回目の旅!のはじまりですっ!

さて、今回出て来た奴隷・・・この国では、奴隷制度を廃止すると

法律で定められているのですが、古代ではそれが当たり前にされていたようです

さて・・・どうなるのでしょう!作者も分かりません!この展開!!


え?だめじゃんって??

いいんですよ!私の頭の中で物語が進んでいっているのですから!


ティーネ:ねぇ・・・私の出番ここで終わり?

作者:まだ、後で出した上げるからね〜まってね〜

メリア:わたしもおいていかれたーーッ

セリス:わたしもー

作者:大丈夫、番外編に入れて上げるからねー

全員(作者以外):わーい!


まずい事を言ってしまったと・・・後で後悔する作者だった・・

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