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第4章03 はいはい!あんた!事情聴取しますよ?

「お、がんばってるなぁ〜」

訓練場にいる騎士団長

なんだか真剣なまなざしでやっている

(結構、プライド傷ついたのかな)

――かもね。

「ん?・・・」

――どうしたの?

瞳を閉じ、集中する・・・

城内に・・・2・・・いや3人・・・誰だろう・・・

ここの城壁には、私が作った魔術で結界を張っている

といっても、動物などのため絶対入れないようにしたわけじゃない

いわゆる、警報装置の様なものだ

「・・・招かれざる客ってやつがきたみたい」

――えーめんどくさぃ

「ん〜、まかせた」

笑いながら言う

――もー人使い荒いんだから

「えへへ、私の魔力使って良いから」

――え?

もう一度瞳を閉じると、白い吹雪が彼女の周りを包んだ

周りからは彼女の姿は見えない

その風がやむと、先ほどの香苗ではなかった

青いチャイナドレスに身を纏った女性

ほっそりと長くなった脚に、くびれた腹、そして

香苗より大きい胸、容姿も20代後半ぐらいの大人の色気が増していた

『なにこれ?』

近く似合った、磨かれた水晶の柱で自分の姿を見た

『これ・・・私・・・』

(うわー綺麗・・・負けた気分・・・香苗ショック!)

『これどういうこと?!』

(きっと、魔力の所為だと思うよ。私の魔力を与えた所為で

その魔力が、体にまとわりついて実体化した?ってことなのかな

推測だけどね)

『そう・・・ふふ、自分の体なら思う存分楽しめそうね・・・』

(危ない事しないでよ・・・あくまでも、私の体なんだから)

『大丈夫、安心して頂戴』

そう言うと、彼女はその場から消えた


『そこの人〜なにしてんの〜』

城の裏側から進入して来ていた、3人組を呼び止めた

驚いた仕草をしたが、その中の1人が襲いかかってきた

――速い!

今までなら、よけ切れずに切り傷を負っていただろうが

魔力のおかげで、自分の理想的体系になっていたため、そのような事にならずに、すんなりとよける

『うわ、何!驚いたじゃない!』

「貴様・・・俺の一撃をよけるとは・・・何者だ!」

剣をまた、構えなおす姿を見ながら

『「何者だ!」じゃないわよ!全く・・・いきなり切りつけてきて』

「手前、城のもんだな!メリアはどこにいる!」

(え?メリアの知り合いなの?)

『あんた、メリアの知り合い?』

「知り合いも何も!・・・お前に知る権利はない!」

『あっそ・・・なら・・・』

ニヤっと笑い、脇に携えてある長剣ではなく、腰にある短剣を抜いた

そして、刃元をペロリと舐める

(わわわ!なにしてるのよ!!)

意外な行動をした事に戸惑う香苗

――うふふふ・・・

『私を楽しませてくれるの?嬉しいわ・・・』

その表情はまるで、悪魔・・・魔女・・・いや、魔国の王女・・・

彼女から溢れ出る魔力と圧倒的な気迫・殺気に、その者たちは凍りついた

まるで勝てる気がしない・・・

(あぁ〜〜これ私じゃない!絶対違う!!あ・・・でも、姿違うからいいか・・・)

香苗は考えを変える事で正当化した

「引け!分が悪い!!」

彼女は驚いた顔をするが、すぐにニタリとする

【あの者を囲え】

元々シエラは精霊の女王と言われたぐらい

精霊魔法を操る事が出来る

一言で精霊たちが動く

カキィン

円状に囲われた精霊結界に足止めされる

『敵前逃亡って・・・死刑なの知ってる?』

彼女はその者達に歩み寄る

不敵な笑みを浮かべて

結界の壁に退路をふさがれた事にあせっていた

刹那

「やめて!!その人殺さないで!!!」

後ろから叫ぶ女性の声が聞こえる

『え?メリア?』

「メリア!!」

「誰かは、判りませんが・・・その人達は、私の家族なんです・・・

だから殺さないでください!!もう・・・迷惑なんてかけたくない・・・」

(そっか・・・もしかして・・・)

――なによぅ〜

『私の早とちりじゃない!はぁ・・・楽しくなると思ったのに』

(はいはい、また今度ね)

そう呟いて、短剣を納めつつ指を鳴らすと

結界が解ける

その時、先ほどの女性ではなく

黒い試験官用の服を着た香苗が立っていた

「事情・・・説明してくれるわよね」


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