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4 探偵の交渉


---


1. 潜入の決断


 探偵は、カフェ・ロスティの個室の椅子に深く腰掛けたまま、腕を組み、考え込んでいた。


 ──これ以上、外部のネットワークからは情報を得られない。

 ──ノア・システムの内部に潜らなければ、"レムノス計画"の真相には辿り着けない。


 だが、この考えは果たして本当に"探偵としての判断"なのか?


 慎重に動くのが探偵の流儀だ。

 だが、今回は妙に焦りがある。まるで、自分の意思とは関係なく"潜入を選ばされている"かのように。


 ──これが、改変された記憶の影響だったら?


「エコー。」


 探偵は、ホログラムを揺らす相棒に声をかけた。


「俺の判断は、正しいのか?」


 エコーは少し光を明滅させ、慎重に言葉を選ぶ。


「"正しいかどうか"は、今は問題じゃない。」


「……どういう意味だ?」


「お前が"何を目的としているのか"を、まず確認するべきだ。」


 探偵は息をつく。


「レムノスを忘れないこと。そして、記憶の改変を突き止めることだ。」


「ならば、"ノア・システムの内部情報を得る"のは、妥当な手段だろう。」


 エコーの言葉は淡々としているが、理にかなっている。


「だが、情報がなければ潜入は危険すぎる。」


「その通りだ。」


 エコーはすぐに反応し、ホログラムの明滅を強める。


「まずは、ここで情報収集をする。お前がリスクを冒さなくても、"情報は既にこのカフェの中にある"かもしれない。」


 探偵は静かに頷いた。


「……そうだな。」



---


2. カフェの観察


 探偵は、個室を出る前に軽く息をつき、慎重に周囲の環境を思い浮かべた。


 カフェ・ロスティは、シェルター街にある情報屋たちの溜まり場だ。

 表向きは普通のカフェだが、ここではさまざまな職業の人間が集まり、交渉や取引が日常的に行われている。


 ──裏社会の交差点。


 このカフェには、"金を払えば話せる情報"と、"金を払っても話せない情報"がある。

 探偵の目的は、後者──"こぼれ落ちる情報"を拾うこと だった。


 個室を出ると、少し広いホールが広がっている。

 中央にはバーカウンター、その周囲には小さなテーブルが点在し、それぞれに客が座っていた。

 スーツ姿のビジネスマン風の男、ラフな格好をした技術者、無造作にフードを被った人物──多種多様な人間が、静かに会話を交わしている。


 探偵は、エコーと静かに会話しながら、カフェの様子を観察した。


「どうだ?」


「リアルタイムで会話の解析を開始する。バックグラウンドで処理するから、しばらく周囲を観察していろ。」


「分かった。」



---


3. エコーの情報解析


 探偵はカウンターの近くに立ち、適当にドリンクを注文しながら、店内の様子を伺う。


 エコーのホログラムがわずかに光を明滅させながら、静かに動作を開始する。


 カフェに流れる会話の断片が、探偵の耳にはただの雑音として聞こえているが、エコーの解析システムはその全てを分類し、整理していく。


「会話の解析を開始する。リアルタイムでフィルタリング……完了。」


 エコーの光が僅かに明滅する。


「ノア・プロジェクトに関わる情報が含まれた会話を特定。」


 探偵は眉をひそめる。


「誰が話していた?」


「左奥のテーブル。スーツを着た二人組。」


「声紋解析によると、一人はノア・システムの技術開発部に属する"ミロス・ウェイン"。」

「もう一人は、外部コンサルタント。"アンドリュー・ロックウェル"。」


「彼らは、"ノア・プロジェクトの新たな段階"について話している。」


 探偵は、静かに呼吸を整える。


「……内容を聞かせてくれ。」



---


4. 盗み聞いた会話


ミロス・ウェイン(ノア技術開発部)

「……"フェーズ3"に入るそうだな。」


アンドリュー・ロックウェル(コンサルタント)

「ああ。"適性テスト"の結果が出たからな。予定より早く移行するみたいだ。」


ミロス

「適性がなかった"失敗例"のデータは?」


アンドリュー

「消去済みだよ。例の"レムノス計画"の時みたいにな。」


 探偵の手が、カウンターの端を無意識に押す。


ミロス

「それは……まあ、仕方がないか。"実験"には失敗がつきものだからな。」


アンドリュー

「そういうことだ。で、俺たちの仕事は、"適性がある連中"のデータ整理ってわけだ。」


ミロス

「どこでやるんだ? 本社か?」


アンドリュー

「違う。"ノア・ラボ"だよ。」


ミロス

「……なるほど、そりゃ確実だ。」


アンドリュー

「おっと、仕事の話はこの辺にしておこうぜ。こんな場所で話すことじゃない。」



---


5. ミロスの離席


 カフェ・ロスティのざわめきの中、探偵は静かにコーヒーを啜りながら、左奥のテーブルに視線を向けた。


 ──ミロス・ウェインが立ち上がる。


 ノア・システムの技術開発部に所属する男。

 彼はグラスの中身を一口で飲み干し、時計を確認すると、鞄を持って店の奥の方へと消えていった。


 そこに残されたのは、もう一人の男──アンドリュー・ロックウェル。


 外部コンサルタント。

 ノア・プロジェクトの動向に深く関わり、"フェーズ3"の話を知る者。


 探偵は、僅かに息を吸い込む。


 ──ここが、分岐点だ。


 躊躇すれば、情報は失われる。

 だが、焦って無理に踏み込めば、逆に警戒される。


「エコー、アンドリューと接触する。お前は隠密モードになっておけ」

「りょーかい」

 エコーのホログラムが薄れて消える。


 探偵は目を細め、静かに立ち上がった。



---


6. アンドリューへの接触


 探偵は、自分の指先が僅かに冷えていることに気づいた。

 まるで、体のどこかが「ここでの一歩が違えば、戻れないかもしれない」と訴えかけているようだった。


 ──いつもやっているはずのことだ。

 ──それなのに、なぜか緊張している。


 喉の奥が少し乾く。無意識に唇を舐め、呼吸を整える。


 そして、自然な動作を装いながら、一歩前に踏み出した。


「……失礼、アンドリュー・ロックウェル氏だな?」


 アンドリューの指がテーブルを叩く動作を止める。

 ゆっくりと顔を上げた。


「……ああ?」


 彼の視線が探偵を捉える。

 探るような、値踏みするような目つきだ。


「……お前、誰だ?」



---


7. 探偵の立ち回り


 ここで警戒されてしまえば、それ以上の会話は引き出せない。

 探偵は、焦らず、ゆっくりと言葉を選んだ。


「お前の仕事に興味がある。」


 アンドリューの目が僅かに細まる。


「俺の仕事?」


 探偵は頷く。


「コンサルタントとしての仕事の話を聞きたい。」

「ノア・システムとの契約についてもな。」


 アンドリューは、一瞬、探偵の顔をじっと見つめた。

 次の言葉を探るように、慎重に。


 そして──


「……まあ、仕事の話なら、コーヒーのついでにしてやってもいい。」


 探偵は、静かに椅子を引いた。



---


8. 会話の流れ


 アンドリューは、探偵を値踏みするような視線を向けたまま、ゆっくりとコーヒーを飲んだ。

 そして、淡々と話し始める。


「俺の仕事は、企業のプロジェクトを評価し、効率的に進めるための戦略を立てることだ。」


「ノア・システムも例外じゃない。」


 探偵は相槌を打ちながら、話を引き出す。


「ノアのプロジェクトに関わっているのか?」


 アンドリューは口元に皮肉な笑みを浮かべる。


「当たり前だ。大手企業のプロジェクトに関わるのがコンサルの仕事だからな。」


 探偵は、さらに踏み込む。


「"フェーズ3"について聞いても?」


 その言葉に、アンドリューの指が一瞬だけテーブルの上で止まった。


「……お前、何者だ?」


 探偵は、表情を変えずに言葉を続ける。


「お前が何を知っているのか、俺は知りたいだけだ。」


 アンドリューはしばらく沈黙した後、ふっと笑う。


「……なるほどな。まあ、別に言えないことはない。」



---


9 フェーズ3の概要


 アンドリューは、スプーンでカップの縁を軽く叩きながら言った。


「"フェーズ3"は、ノア・プロジェクトの最重要段階だ。」


「"適性がある者"を選別し、"次のプロセス"に移す。」


「それだけの話さ。」


 探偵は、慎重に言葉を選びながら問いを重ねる。


「適性のない者は?」


 アンドリューの視線が探偵を捉える。


 そして、静かに笑った。


「……消えるだけだ。」


 その言葉には、一切の躊躇もなかった。


 探偵の指が僅かにテーブルを押す。


「"消える"とは、どういう意味だ?」


 アンドリューは、コーヒーを一口飲み、視線を探偵から逸らさずに答えた。


「データの抹消。"記録されなかったことにする"ってことだよ。」


「"失敗例"は、最初から存在しなかったものとして処理される。」


「"レムノス計画"と同じようにな。」


 その名前が出た瞬間、探偵の全身が微かにこわばった。


---


10. アンドリューの興味


探偵は、アンドリューの目を見据えながら静かに言った。


「警戒されずにノア・ラボに入る方法が知りたい」


「もちろん、あんたから聞いたとは言わない」


アンドリューの指がテーブルを軽く叩く。リズムは一定だが、どこか値踏みするような雰囲気を帯びていた。やがて、その手を止めると、探偵の顔をまっすぐに見据え、薄く笑った。


「……お前、そういうことに慣れてるな?」


探偵は無言で肩をすくめた。


「いいだろう。だが、タダで教えるわけにはいかない」


アンドリューはカップを口に運びながら、視線を逸らさずに言葉を継ぐ。


「"情報"には"対価"が必要だ」


「お前が"ノア・ラボ"に入る理由が知りたい」



---


11. 探偵の問いかけ:情報の価値の天秤


探偵は、一拍置いてから問い返す。


「……俺の理由を聞いて、どうする?」


アンドリューは、口元に微笑を浮かべながら、ゆっくりと指をテーブルにトントンと叩いた。


「売るのか?」


その言葉に、アンドリューはくつくつと笑った。


「面白いな、お前」


「"売る"なんて言い方をされると、俺がまるで悪徳商人みたいじゃないか」


探偵は淡々とした口調で返す。


「違うのか?」


アンドリューの笑みが一瞬だけ消えた。だが、すぐに肩をすくめ、コーヒーを口にする。


「……まあ、俺の仕事は"情報を流す"ことだ」

「それが金になるなら、当然、動く」


「だがな」


アンドリューはカップをテーブルに戻し、探偵を真っ直ぐに見た。


「情報にも"旬"がある」

「お前の目的を"今"売ったところで、大した金にはならない」


「むしろ、お前が"動いた後"の情報のほうが価値が出る」


探偵は目を細める。


「……つまり?」


「俺はお前が"何をしようとしているのか"には興味がある」

「だが、それを今売るつもりはない」


「それよりも、お前が"ノア・ラボで何を見つけるのか"のほうが、よほど価値があるってことだよ」


探偵は無言でアンドリューを見つめる。


──信用はできない。だが、今すぐ売られることはない。

──つまり、"交渉の余地がある"ということだ。



---


12. 探偵の提案:交渉の主導権を握る


探偵はわずかに笑みを浮かべる。


「……俺は、いい交渉相手に恵まれたようだ」


アンドリューは、その言葉に軽く眉を上げる。


探偵は、静かにテーブルに指を置きながら、ゆっくりと言った。


「お前は"俺の動きの価値"が高まるのを待ちたいと言った」

「なら、それを利用させてもらう」


アンドリューは興味深げに探偵を見つめる。


探偵は、一本の指を立てた。


「一つ目の提案だ」



---


選択肢 ①:相互利益の取引


「俺が"ノア・ラボで何を得るか"を、お前が利用するのは構わない」

「だが、それには"取引の条件"が必要だ」


「俺は、お前に"ラボのアクセス方法"を要求する」

「代わりに、俺が得た情報の一部は、お前に提供する」


「お前は俺の動きの価値が高まるのを待ちたいと言ったな?」

「なら、その"価値を確実に得る"ために、"俺がラボに入れるよう手助けする"のは合理的なはずだ」


探偵は、アンドリューの目を見据えながら、静かに言う。


「それが、最も"ビジネスライク"な提案だ」



---


探偵は、今度は指を二本立てる。


「そして、二つ目の提案」



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選択肢 ②:情報を二重に握る


「お前は、俺がノア・ラボで何を得るか"待つ"と言った」

「だが、それは"お前が主導権を握れない"ということでもある」


「なら、こうしよう」


「お前は、"ラボへのアクセス情報"を提供する」

「その対価として、俺が得た情報の"公開範囲"を、ある程度お前と調整することを認める」


「つまり、俺とお前の双方が、情報をコントロールできる立場になる」


探偵は、一瞬間を置いてから、軽く微笑む。


「お前が"取引"を求めるなら、選べ」

「どちらにせよ、お前がここで決断をすれば、"この件に主体的に関わること"になる」

「それはつまり、"簡単には裏切れない関係"になるということだ」



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13 アンドリューの決断


アンドリューはしばらく無言で探偵を見つめる。

指でテーブルを軽く叩く動作が、いつもより少しだけ遅い。


そして、ゆっくりと息を吐き、口元にわずかな笑みを浮かべた。


「……なるほどな」


彼は探偵を見据えながら、軽く首を傾げる。


「"交渉"の形を作ることで、俺を巻き込むか」


「"どちらかを選ばせる"ことで、俺自身に"この件に関与している"という意識を植え付ける」


「そして、それを"俺の意思"で決めたことにすることで、俺の"本気度"を引き上げる……」


アンドリューは、クツクツと笑いながら、指を組んだ。


「お前、相当タチが悪いな」


探偵は、無言で微笑む。


「……いいだろう」


アンドリューは、少しだけ椅子に深く座り直した。


「俺は"一つ目の提案"を選ぶ」


「"ノア・ラボへのアクセス方法"を教える」

「その代わり、お前が得た情報の"一部"を俺に流せ」


彼は、コーヒーカップを手に取りながら、探偵を一瞥する。


「お前の"動き"を見せてもらおうか」


---


14. 交渉の余波


カフェ・ロスティの薄暗い照明の下、探偵はテーブルに指を置き、静かに言った。


「ラボに潜入する方法は3つある」


アンドリューはコーヒーカップを指でなぞりながら、興味深げに探偵を見つめた。

探偵は無駄な言葉を挟まず、端的に説明を続ける。


「一つ目は、視察者として正規ルートから入る方法だ。

これは最も安全だが、当然ながら制限が多い。

監視の目がある上、見られる範囲も限られている」


アンドリューは小さく頷いた。

「なるほどな。安全策を取るなら、それが無難だな」


「二つ目は、適性テスト対象者としてラボに入る」

探偵は続けた。


「"フェーズ3"の実験が行われているのは、ラボの深部だ。

適性テストを受ける者として紛れ込めば、内部に入ることはできるかもしれない」


アンドリューの眉がわずかに動く。


「だが、リスクが高い。

お前が"適性がない"と判断されたら、実験の"失敗例"として処理されるかもしれないぜ?」


探偵は頷いた。

確かに、それは危険すぎる選択だった。


「だから、三つ目の選択肢を取る」

探偵は低く言った。


「搬入口からの潜入だ」


アンドリューは驚いた表情を見せた。

そして、すぐに唇を歪め、苦笑する。


「……マジかよ?」


「視察者としてのルートでは、本当に知りたいことにたどり着けない」

探偵は淡々と続ける。


「そして、適性テストに紛れ込むのはリスクが高すぎる。

なら、搬入口から忍び込むしかない」


アンドリューはしばらく黙っていたが、やがて小さくため息をついた。


「……ヤバい橋を渡るつもりだな?」


探偵は静かに頷く。


「だからこそ、お前の協力が必要だ」



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15. アンドリューの協力を引き出す


アンドリューは探偵をじっと見つめた後、コーヒーカップを置き、腕を組む。

目を細め、思案するような表情を浮かべながら、ゆっくりと言葉を紡いだ。


「……俺に何をしろと?」


探偵は迷いなく答える。


「三つある」


1. 搬入口のスケジュールとセキュリティ情報の提供



2. ラボの内部構造について、より詳細な情報を教えてもらう



3. もしバレた場合、外部で"保険"として動いてもらう




アンドリューは深く息をつく。

そして、皮肉めいた笑みを浮かべた。


「ずいぶん図々しい要求だな?」


探偵は微かに笑みを返す。


「お前は"取引相手"だ」

「ここで俺が死ぬなり、捕まるなりしたら、お前の"情報の価値"はゼロになる」


アンドリューは再びテーブルを指で叩いた。

そして、天井を見上げるようにして長い息を吐き、やがて視線を戻す。


「……本気なんだな?」


「当たり前だ」


探偵の声に一片の迷いもなかった。


アンドリューは探偵をじっと見つめた後、深いため息をつく。


「……仕方ないな」


そう言うと、彼は懐から小型端末を取り出し、操作を始める。


「搬入口のスケジュールとセキュリティ情報、内部のレイアウトも整理してやるよ」

「だが、一つだけ忠告しておく」


アンドリューは目を細め、真剣な表情になる。


「ノア・ラボはただの研究施設じゃない。

もしお前が"何かを見つけた"として、それを外に持ち出せるとは限らないぞ」


探偵はその言葉を噛み締めるように聞いた。

だが、それでも後には引けなかった。


「覚悟の上だ」


アンドリューは苦笑し、端末をテーブルの上に滑らせた。


「……お前が無事に戻ってこれたら、続きを話してやるよ」



---


15. エコーの分析


探偵はアンドリューの端末を確認しながら、こっそりとエコーへと意識を向けた。


──エコー、裏を取れるか?


エコーの静かな声が、探偵の耳に響く。


「情報の整合性を確認中……問題なし」

「搬入口のスケジュールは、過去の配送データと一致している」

「監視システムのパターン解析を進めれば、さらにリスクを抑えられる可能性がある」


探偵は僅かに息を吐き、エコーにさらなる指示を送る。


「監視システムの死角はあるか?」


「まだ断定できないが、パターン解析を続行する」

「探偵、準備はいいか?」


探偵は目を閉じ、短く息を整えた。


──ノア・ラボへ潜入する。

それは、単なる情報収集ではなく、"自分自身の記憶"に決着をつけるための戦いになる。


静かに目を開き、探偵は言った。


「準備する」


エコーのホログラムがわずかに明滅する。


「……了解」


潜入計画は、動き出した。



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