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冒険者ギルド

この世界は1つの大きな大陸で出来ている。

そのように創造したのは神様かも知れない。

「う~ん……!」


布団から起き上がって背伸びをする。

カーン……カーン……と鐘が鳴っている。

第1の鐘だ。

この世界は第1の鐘が感覚で言うと6時、第2の鐘が12時、第3の鐘が18時、1日は24時間のサイクルの

土(月)

水(火)

火(水)

風(木)

光(金)

闇(土)

聖(日)※祝日

の1週間の365日を1年として季節が時間が流れているらしい。


じゃらじゃら……金銭も確認する。

この世界の通貨の価値も一通りスーザンさんから教えて貰えた。

銅貨1枚=100円

銀貨1枚=1000円

金貨1枚=10万円

白金貨1枚=1000万円

こんな感覚で大丈夫だろう。

白金貨って、どんな感じなのだろうか?

まったく想像が出来ない。


あれから、生活をスーザンさんとアイクさんに整えて貰った僕が居た。

そして、そんな僕は──自分は実は部屋から動けていなかった。


理由は明白で全知全能さんのマゾスキルが発動してしまっていたからだ。

いや、発動させたのは自分だから……あれ? そうなると自分ってドM……まさか、まさかね。


とりあえず、目に写るもの、話を聞いていて気になる事があると自然と意識をしてしまっては全知全能さんが働いてしまっては魔力不足からブラックアウトしてしまっていたのだった。


その度にスーザンさんとアイクさんに心配される始末だったのだけれども、最近は落ち着いて来た……と、いうよりも情報量が落ち着いたのか、自分の魔力がそれを凌駕するようになったからなのか、だいぶ本当に落ち着いて来たので、やっとお外デビューだったりする。


いや、お外デビューとか言っちゃったけれども、実際は冒険者ギルドへと案内して貰おうかという感じだ。

実は8歳からは仮が付くが冒険者登録が可能で、更にクエストを受けることも出来るのだ。

特例という訳では無いけれども、実力を認められてるならば仮だろうと、本格的にクエストを受けられる事もあるらしい。


それはこの国の方針が大きかったりする。

この国──帝国ウェレギュアは魔の森に接している人国の中心地でもある。

ウェレギュアの方針は実力主義社会だ。

平民だろうと、何だろうと功績を打ち立てて行けば貴族までも成り上がれる。

そういう方針を取っている。

冒険者ランクの方でも上位に組み込めば1代限りの爵位を貰えたりもする。

そんな訳で、この帝国ウェレギュアは自分にとっては都合が良いとも言えた。

身分も今は不確かで地に足が着いてない状態だけれども、実力を伴って認められれば、その功績に応じてしっかりと権力も地位も付いてくるという寸法だ。


その他の国は王国としてドモルー国……これは帝国ウェレギュアとは違い、根本から貴族社会らしい。なので、世襲が当たり前であり、昨今はそれによって内部がドロドロとしていると噂が流れてきているらしい。

後は神国としてルグチ神聖王国、こちらはそのままで宗教国家である、小さな小島も隣接されている環境状、まとめあげる為にも宗教を用いたようにも思えたけれども、その内情を知ろうとは思わなかった──いや、正確に言えば気になったけれども魔力が足りなかったのか、全知全能さんが働かなかったともいう。

そう思えると根が深そうだとも言える。

最後は少し前にテクスチャとして流れて文字として知った魔王国がある。


そして、その位置となると多少、全知全能さんの能力を使って補完はしたが──自分が今居る帝国ウェレギュアは人の土地の中心地。

王国のドモルー国は帝国ウェレギュアから見ると北と西の広大な耕地を持つ国である。

神国のルグチ神聖王国は帝国ウェレギュアから見ると南の海洋に接する国であり、いくつかの小島が隣接している。

そして、魔王国だが──魔王国は帝国ウェレギュアから見ると東の魔の森を抜けて人と魔の土地を大きく隔てるように存在している大峡谷を越えた先に存在している魔大陸の土地を総称して魔王国と呼んでいるらしい。

正確には魔大陸の情報が少なく、分かっていないのが現状らしい。


魔大陸に関しても気になったが魔力が足りなかったのか……いや、確実に足りなかったのだろう。

何も引っ掛かる感触もなく、空しく情報が得られなかったのだった。


そんなこんなで伸びをした身体をほぐしつつ、スーザンさんに買って貰った服を着てから、ベッドのふちに座って自分のステータスを確認する。


《名前》天神アマガミ マコト

《種族》人(半神)

《年齢》8

《レベル》1

《extraskill》全知全能 Lv2

《体力》1000

《魔力》1000

《魔力コントロール》Lv2

《身体強化》Lv2

《思考加速》Lv2

《土魔法》──

《水魔法》──

《火魔法》──

《風魔法》──

《光魔法》──

《闇魔法》──

《聖魔法》──

《無属性魔法》Lv2

《剣技》──

《槍技》──

《弓技》──

《斧技》──

《鎚技》──

《盾術》──

《体術》Lv1

《体力回復上昇》Lv2

《魔力回復上昇》Lv2

《攻撃力上昇》──

《防御力上昇》──

《鑑定/解析》Lv10★

《空間転移》──

《隠蔽》Lv10★

《収納》──

《付与術》──

《錬金術》──


うん、体力と魔力がえげつない程上がっている。

どのくらいかと言われると──スーザンさんとアイクさんの2人は衛兵長のエリックとパーティーを組んで冒険者をやっていたと言ってたけれども、ベテランと言われた彼らでさえ500行くかなのだ。

それに問題はレベル1で基礎といっても過言では無いステータスが上がって来ているのだ。


──なるべく隠していこうと心に決めたの直ぐだった。

前に知識として得た隠蔽……既にレベルは最大だが、これがどのくらい活躍するかに僕の運命がかかっているといっても過言では無いだろう。


「まぁ、なるようにしかならないか。全ては神様次第──って、まぁ半分は僕の事なんだけれどもね!」


って、半神ギャグをかましてみたのだが、うん。

分かっているさ、反応なんて無いし、1人っきりの部屋で何をしてるんだとセルフツッコミですわ。


……行くか。


「マコトー? 支度は終えたのかいー!?」

「はーい! 今降りますー!」


階下からスーザンさんの声が聞こえて来る。

部屋に鍵をかけては急いで階段を降りていく。


「そんな急いで大丈夫かい?!」

「ははは……マコトくん、慌てなくても冒険者ギルドは逃げないよ?」

「そ、そうですよね……」


急いで降りた事というよりも、単純に気絶のオンパレードだった自分が身体を動かした事への驚きだろうスーザンさんと、苦笑を隠せないアレクさんが一階で待ってくれていた。

本日は聖の日で、休日の日だ。

まぁ、スーザンさんとアイクさんは宿を生業としているから、正確には夕方から働き始めるみたいだけれども、それでものんびりと過ごせる貴重な日だったりする。

その時間を今日は僕のために使ってくれる。

それはとても嬉しい事だと、僕には分かるのと心が暖かくなるのが自然と認識出来たのだった。


「うーん……大丈夫そうだね! よし! じゃあ行くかね!」

「そうだね、スーザン。マコトくん、辛かったらいつでも言って良いからね?」

「は、はい! あの、祝日の日にすみません……」

「んもぅ! 謝らなくたって良いって常日頃から言ってるだろ?」

「あっ……! すみません、スーザンさん。えっと……本日はありがとうございます」

「うん! それでいい!」


ニッコリと頬を緩めるスーザンさんが居た。

「じゃあ、行こっか」

そして、アイクさんが一歩足を動かしたのに合わせて僕たちはマイナの宿亭を後にする。

アイクさんがしっかりと宿亭の戸締まりをしているのが印象的だった。


薬草

※周辺で採れる低級の薬草。


ポーション

※錬金術にて作られしもの。


スクロール

※錬金術にて作られしもの。


リンゴ

※帝国産。


魔石

※低級、無属性。


冒険者ギルドへ向かう道すがら、通りを歩いて行くだけでも大量の知識が転がっている。

でも、最近は知っている知識は除外されているような気がする。

思考加速の影響だろうか?

色々とレベルが上がっているスキルが散見されていたので、そのどれかの影響は有りそうな気がする。


それにしても、世界には色んなものが溢れてるんだな……。

前世……と言えるかは分からないけれども、今だと遠くに──本当に遠くに思える青い星の記憶が蘇る。

あの頃の方がもっと、もっと多くの知識が、情報が溢れていたのは確かだろう。

なんだか、今にして思うともっと学んでいればと思えた。

いや、でも自分は──あれ? 何だっけ?

ダメだ、やっぱり自身の事になるとフィルターがかかっているように記憶が曖昧に散らされていく。


「どうしたんだい?」

「え?」

「マコト、あんたずっと途中から難しい顔をしていたよ? 気付いて無かったのかい?」

「大丈夫かい、マコトくん?」

顔を上げると心配そうに自分を覗き込んで来ているスーザンさんとアイクさんが居た。


「あっ、すみま……。ううん、大丈夫。ありがとう」

「そっかい……何かあったら、いつでも相談しなさいね! あたしらは……そうね、マコトの……うん、家族みたいなものだからね! そうだね、アイク?」

「あぁ、当たり前だよ。だから、何かあったらいつでも相談しなさい」

「──! ありがとうございます……!」

「うんうん、それでいい! 後は……ほら! 見えてきたよ! あれが冒険者ギルドさ!」

「そうだよ、あれがこの冒険者の街ルソーレが誇る帝国でも屈指のギルドだよ!」


スーザンさんはいつもの事だけれども、珍しい事にアイクさんもどこか誇らしく冒険者ギルドを紹介してくれた。


「大きい……」


それもそうだろう。

冒険者の街ルソーレ、その街の名前の通り、ここは冒険者の街だ。

そして冒険者と言えばギルド。

その大きい冒険者ギルドは街の中心部にて大きな建物として存在していた。


「帝国でも本当に屈指なんだよ、いや──活気も含めると随一と言っても過言では無いさ!」

「そうだね、スーザン。マコトくん、ここのギルドは見ての通り大きくてね。素材の買い取り、解体、食堂、冒険者の受発注、その全てを取り仕切っているんだよ。この規模のギルドは帝国でもここだけかも知れないね」


凄い──! スゴいッ!!


自分でも目が輝いていると思う。

多くの人が今も出入りしている。

防具をゴテゴテに着飾ってる者や、ローブを纏ってる者、エルフに獣人、後は……奴隷? 奴隷だろう。隷属の首輪と全知全能さんが知らせてくれる。

武器も様々だ。


ん……?

魔法の鞄?


魔法の鞄

※別の空間へ繋がっている。

共有出来るものもある。

物によって収容出来る容量は変わる。


へぇー……欲しいな。

そう言えば、スキルの中にも収納が合った気がする。

似たような効果なのだろうか?

後で調べてみようと心に留める。


「落ち着いたかい?」

「僕も最初にこの光景を見た頃は心を奪われたものさ」

「アイク……いつの頃の話をしてるんだい」

「スーザンだって、目を輝かせていただろう?」

「まぁ……そうだね。──ほら、行くよ!」

「う、うん!」


照れ隠しだろう。

うん、照れ隠しだ。

スーザンさんも可愛い所があるんだな。

アイクさんをチラッと見てみるとしてやったりとした表情をしている。

意外とアイクさんって……と、思ったところでスーザンさんに手を引かれる。


僕はその手の暖かさに少しだけ、本当に少しだけ温もりを感じては表情が緩むのを感じた。


そして、スーザンさんに引かれるがまま──途中からはアイクさんにも手を繋がれては冒険者ギルドへと足を踏み入れるのだった。

※応援頂けましたら励みになります。

曜日、時間、金銭。

白金貨はもう大貴族用では無いのでしょうか?

冒険者もランクを上げれば一代貴族とは太っ腹ですね。

さてはて、そんなランクはどんなものなのでしょうか?

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