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作戦会議って書くとちょっと真面目にみえる



「精霊なんてはじめて見たよ~。凜ちゃんって言うんだ~、初代王妃様と同じだね。ボクカルヴァロ、よろしくね」

「そうだよ!此方こそ、よろしくね」

「カロ、なぜそんなすんなり受け入れられるんだ・・・」

「リーの旦那、今更ですぜぃ?」



 とりあえず落ち着きました。

 この3人が落ち着くまで5分かかりました、ココ爺の時と同じだね。まだリーンヴォックさんとシューマさんは混乱してるみたいだけど。

 カルヴァロさんはかなり落ち着いていて、凜さんを持ち上げて挨拶をしていた。順応力が高すぎる。

 てか凜さんさらっと初代王妃ってこと肯定したね。まだ気づいてないみたいだけど。



「・・・え、本当に初代王妃様?」

「うん。称号は我が儘姫だよ」



 ポク ポク ポク 


 チーン



 あ、今一休さんが見えた。



「はぁあ゛ぁあああぁッ!?」

「え、本当にそうなの!?」

「本当らしいッス」

「ディグは知ってたの!?」

「はい、この前に会ってましたから」



 ああ、鬼ごっこの時ヒミちゃんに直接頼みに行ってたんだ。ちょっと諦めが混じっているのは気のせいじゃないと思う。



「わあ、すごいや!後で魔法のこと色々聞いてもいい?」

「もちろん」

「「ホッホッホッ(カッカッカッ)!」」

「・・・カロ・・・」

「リーの旦那、諦めやしょう」

 


 カルヴァロさんは目をキラキラさせて普通に話してるし、リーンヴォックさんとシューマさんは頭抱えてるし、亀さんとココ爺は笑ってるし、もうカオスだよ!



「話が脱線しちゃったけど、優維が結界通れるってことの説明していい?」

「あ、ああ」

「っていっても、称号の力ってことしか今のところ分からないんだよね」

「優維の称号ってなんなんでさぁ?」

「あ、逃げ姫っていいます」

「逃げ姫・・・」

「リーンヴォックさん、そんな目で見ないでくださいよ」



 リーンヴォックさんがちょっと哀れみの目で見てきた。

 うん、自分でもかっこ悪いって思ってるし~、でもこればっかりはしょうがないし~?



「・・・そのおかげでリコも助かったんじゃねぇかぃ?」

「多分・・・」

「・・・リコがあんたと会えてよかったでさぁ」



 シューマさんはやっと納得がいったという感じだった。続けてありがとうと、優しい声でお礼をいってくれた。

 前にもお礼を言われたけど、前と違って優しく言われるとなんか照れるな。



「それで逃げ姫はどんな能力なの?」

「今実際にやってみて分かってることは、逃げるときだけ称号が発動すること、その時は結界や身体強化などの逃げることに関する魔法が強化されること、魔力量が一時的に上がること、くらいかな」

「ああ、ヒミもよく分からない、実に、面白いって言ってた」



 ヒミちゃんはどこぞの天才物理学者かな?



「後は仮設でしかないけど、他人が作った結界は何の障害もなく通れるってことかな」

「あそこの結界通るときも、何も痛くなかったって言ってたもんね」 

「まあ、あたしも少し通れたし。結界は魔力の質とか相性で通りやすいってあるから」

「・・・・・・え、凜さん通れたの?」

「うん、腕だけ入れてみたら入った(てへぺろ)」 

「えええええええええ!?」



 それじゃ私いらなくない!?前提崩れない!?大丈夫!?



「でもめっちゃ痛かった。体全体は無理、入る前に消し炭になる」

「あれはただの強行突破だったと思います」

「だよね~」

「凜さん、無理しないでください」 

「あはは~まあまあ。そ・こ・で・だ!あたしを優維の結界で覆えばいけるんじゃないかって」



 心配したことは笑って無視かい。

 話から察するにあの日は魔力測ったついでに、楔梛様の封印の所まで行ったんだ。だからあんなに疲れてたんだ。 


 うん、そこってどこ?話のつながりが見えないぞ?



「まあまあ、まずは聞いてよ。

 さっき結界は魔力の質と相性っていったよね。結界を通れる人の魔力で、それ以外のものを覆ったとする。そうすると魔力で覆われたそれは、その人と同じものとして結界に認識されて何も障害なく通れる」

「そんなことができるの?」

「できなきゃ、服着たまま結界の中に入れてないよ?」

「え゛?」

「魔力は体内で巡ってるけど、呼吸するみたいに少しずつ体から出ていってるんだ。だからあたし達の表面は、常に自分の魔力で覆われている状態なんだ。その上から服を着ても、魔力は空気のように服を通り抜けてその上を覆っている状態になるから、服や身につけている荷物もそのまま通り抜けられるんだよ」

「えっと、つまり?」

「自分の魔力が空気みたいに周りをコーティングしてるから、身につけているもの全てをその人だと結界が見なして、その姿のまま通ることができるってこと」



 う~ん、分かったような分からないような。 



「ようは封印の結界を騙すってこと?」

「そゆこと」

「それって覆うの結界じゃなくてもよくない?」

「じゃあ他人を魔力で覆うってイメージ沸く?」

「・・・・・・」



 結界は守るって感じだから分かりやすいけど、魔力だけで覆うって何だ?そもそも魔力って何だ?あ、ダメだ、こんがらがってきた。

 私がうんうん唸っていると、ね?という感じで凜さんが見てきた。おっしゃる通りです。



「その方法ならオレたちも入れないか?」

「入れないことはないけど、自分の倍以上の身体を覆って優維の魔力が持つと思う?」

「・・・無理か。あ~、あと逃げることじゃないから称号が発動しないのか」

「そうよ。それに万が一、いざって時に魔力が少ないと優維が危ないからね」



 封印の結界の中で何があるかは分からないから、必ず守れるかは保証できないと凜さんが念押しした。 




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