第八幕 期末で死にそうなんだってさ。江口君は。
京聖学園は、「文系行ってもいつ理系になるか分からねぇだろ逆も然り」って考え方だから、高二になっても社会と理科をそれぞれ2つづつと外国語、芸術も選択するんだってさ。(芸術は高一の時選択したもの)
生徒手帳を見てみたんだけど、理系は古典Bの基礎と数学IIを、文系は古典Bと数学IIの基礎をやるらしい。
殆どの人が文系を選ばないらしい。まぁ、古典Bも古典Aに引き続き刑部先生がやるんだから、殆どの人が理系に逃げるのもわかる気がする。
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再来週から期末テストがある。期末テスト期間中は、部活が停止になる。あと、テストの結果次第で補講が組まれたり組まれなかったりする。
この学校の高一あるあるで、「古典は殆ど補講」らしい。本当に大丈夫なのだろうか。
重屋は、先輩である日村にこんなことを聞いた
「先輩って古典どうやって乗り切ったんですか?友人で「世界で1番馬鹿という言葉が似合う」やつがいて、そいつが古典とてもやばいらしいので聞いてみたくて...」
「僕は、あの先生の授業なんて聞いてなかったな〜。普通に塾で教えて貰ってたよ。一応、紹介状書いて起こっか?」
日村先輩、棒読みなはずなのに結構頼りになる先輩だ。
「ありがとうございます。一応、そいつにも聞いておきます。」
「うん。テスト頑張ってね。」
「ありがとうございますッ!(2度目)」
こうして、部活は暫く停止になった。
ところで、直近2~3幕程度、「全くもって」演劇描写が存在しないことについてこれは私が演劇の描写を書きたくないからそうしてるのではなく、とりあえず今はバカどもの日常を書きたくてやっているのだ。
一区切りついたら「結構久しぶりに」演劇部の活動もするだろう。
その頃、野々原と江口は数学の勉強をしていた。
普段バカの江口が、野々原に数学を教えている。
「...ここで、√3が無理数じゃないと仮定したときの等式の矛盾を導く」
「√3が無理数じゃないってことは、右辺は分数で表されるから、これをこうして...あーっ!難しい!」
「ってかお前数学出来るのかよ...数学「だけ」出来るのかよ...」
言い直すな野々原。江口は言う
「数学だけは出来るぞ。腐っても数学の模試は10本の指に入るしな。(学年全体)」
「でもお前、それ以外下から数えた方が速いじゃんよ。(全国)」
「うるせぇうるせぇっ!俺は俺だ!」
「江口」
「おー!重屋か!珍しいんじゃあねぇか?俺に率先して話そうとするだなんてよぉ(大嘘)」
「演劇部の先輩が、お前に塾勧めてきたぞ。そんでほれ。これが紹介状。」
「先輩も古典はネイティブじゃあなきゃあの授業は理解できないって言ってたし、せめて古典だけでも取っといた方がいいんじゃないかな」
「うん!行く行く!」
江口のキャラが変わりそうだ。
何も厳つい見た目してる奴が少年みたいな雰囲気醸し出す必要無かろ
テストが終わると、夏休みである。夏休みの計画を立てようと江口は企てるものの、「中間の時点で既に進級出来るかどうかが怪しい」江口はそんなことをしている暇などないのだ。
ーところで、全く連載をしていなかったのは決して飽きたからではなく予定が立て込んだのと七幕までに物凄い量の内容を詰め込みすぎたせいで書くことが無くなったのだ。
ここからは江口が塾に行った時の体験談を載せる。なお、彼は馬鹿だし行っても意味無かったとだけ言っておく。
「いやぁ、なんかね。みんな頭いいのよ。なんつーか俺だけが解けない問題をみんなまるで公式かなんかを使ってるかのような勢いでスラスラ解いてるのよ。解き終わったら何してたと思う?周りは。本読んでるんだよ。現代文じゃあ無いぞ。古文だよ古文。宇治拾遺物語っぽいの読んでた。」
ーちなみに周りの読んでいたものは「落窪物語」である。児のそら寝で既に古典が詰みかけている江口には少し難しい塾だったのかもしれない。
ー江口、撃沈。
野々原は大丈夫かお前と背中を叩きながら何か言っている。
周りの連中は「江口は古典に飽き足らず他の教科もやばいけど野々原は古典と数学絶望的だろ」と突っ込んでいる。
なお、周りの連中とは平均点を対して気にしてない輩の事であり、古典は絶望的どころかむしろ(低すぎて)逆に平均的である。むしろ高いすらある。重屋がだいたい1人で上げてる。5点は上げてる。
野々原は馬鹿って言ってくる人が自分は馬鹿だととうとう周りにも言っていたのかと思い心がポッキーみたいに折れていた。尚、桐生は既に彼が馬鹿である事は認知済みである。
昼休み。馬鹿四人で話をしている。
「お前らどんな勉強してるんだ...?」
重屋は答える。
「古典はもうやってない(分かるからね)。理系科目はひたすら解いてる。それしかない」
津山も頷く。
「あ、でも英語はとにかく単語暗記してる...よ。」
野々原も便乗して話す。
「古典はもう諦めてる。どうせ平均点13点程度だし、サクッとやって終わり。理系科目って単語暗記だけで5割は取れるでしょ?」
「取れると思ってるなら暗記してるわ。中間俺なんだと思ってんだ。物理3点、生物4点、化学10点だぞ?」
「いや、お前はそれ暗記もしてない点数なのよ」
江口、ピンチ!なんのピンチかって?留年のピンチでしょ。このままでは進級どころか学園への残留も危うい。
彼らは各々本気で勉強した。
テスト当日。なお、テストの所を描写したところで面白くないため省く。進研ゼミでやったとこr
結果が返ってきた。高一のテスト科目は
「現代文 古典 数学I 数学A 化学 生物 物理 英語 日本史 現代社会」である。5科目10教科。
四バカの結果は下の通りである。なお、赤点があった場合、1週間の補講が必要となる。(補講受ければなんとかなる可能性がある。)平均点は重家の得点の()の中に数字のみ入る
重屋
「現代文 67(64) 古典 100(28) 数学I 58(42) 数学A (45) 化学 78(37) 生物 81(71) 物理 90(69) 英語 48(56) 日本史 60(68) 現代社会 58(70)」
野々原
「現文 78 古典 29 数I 38 数A 50 化学 60 生物 70 物理 48 英語 88 日本史 90 現社 80 」
津山
「現文 90 古典 79 数I 87 数A 90 化学 89 生物 99 物理 100 英語 93 日本史 74 現社 88」
そして江口は、
「現文 20 古典 30 数I 96 数A 98 化学 1 生物 40 物理 50 英語 44 日本史 77 現社 49 」
「しゃぁぁ!赤点2個だけ!」
「流石。頑張ったね」
重屋は褒める。一方で野々原はこんなことを言う
「でもお前赤点2個だし、そんな点数で大丈夫か?」
「大(丈夫だ。)問題(無い)。」
「大丈夫じゃなさそう。」
すると野々原は女子の溜まってる方に走り出した。
「俺ちょっとあいつの点数見てくるわ。」
「あ、おい」
江口は止めようとした。でもやめた。
この後野々原は例の人の点数を見たが、悉くズタボロになったとだけ記す。なお点数は津山と差はある。しかし野々原よりは全然高い。
ーー
「はい、今週からぁ夏休みです。あ、赤点の人は補習あるので絶ッっ対に行ってくださいね。行かなかったら即留年が確定するようなもんですからね。通信簿配りますね。」
小林は夏休みに補習があることをかつてないほどに強調した。
重屋は赤点が無かったので補習は無しであった。
野々原、津山も補習は無かった。
江口は...
お察し。
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次回!江口、補習!
嘘。
実は4人の点数の中には実際に僕が取ったことのある点数を3つくらい紛れ込ませています。
無理だと思うけど当ててみてください。
ヒント
25<俺の点数<98