プロローグ 重屋 演二郎
-当たると熱苦しい明かりが主演を照らし、動くとそれは追いかける。中学生とはいえ、腐っても全国コンクール。常人じゃあ緊張で身体の内側から張り裂けそうな緊張下で主演の俺は声を張る。張ったと同時に動く俺に観客は夢中になっている。
装飾のヒラヒラが靡く。繰り返して、気づけばクライマックス。俺は大勢の人が観るそのコンクールで、叫ぶ。歌う。泣く。沸く。
明かりが消えれば、拍手喝采。
「めっちゃ主演の人良かったよねぇ!」と言った感じの話し声も聞こえる。
この全国に限らず、俺はこの拍手が鳴り続けるこの場が好きで、演劇をやっているんだろうなぁとつくづく思う-
重屋 演二郎は一人の演劇が好きな中学生である。(とはいえ、彼はもう中学を卒業し、高校に通う身であるが。)彼は、十年と少しの時間を全て演劇に捧げてきた。「迫真の演技」と形容するべきその演技は、天賦の才と何度も思われているが、彼自身誰も想像のつかないような努力でそう形容できる演技を習得した。彼は、天性の演劇センスとその努力が実を結び、中学生の頃、ありとあらゆる大きい賞を総なめにした。
そんな彼は、母校であるR中を卒業し四月から「京聖学園中学校高等学校」に進学することになった。
もちろん、入る部活は演劇部。彼はまた、高校で演劇に青春を捧げるつもりでいる。
しかし、この学校の演劇部はちょっと訳ありで、彼が物凄く激昂してしまうような演劇部である事を彼はまだ知らない。
その演劇部の特色、それはー
「棒読み」である。
今日から「迫真! 京聖演劇部」を書かせて頂く
kayと申します。
小説に関する知識などが全くない人間なので、拙い部分も多いかと思われます。
そういう時はもうコメントでガンガン言ってもらって構いません。
後書きは基本的に日常を書こうかと思います。
前書きはあらすじを書きます。
死なない程度に書きます。
重屋演二郎の日常生活も本編で書きます。
なので、演劇部に限らずクラスメイトとの交流やイベント等の描写も多いです。
「演劇ちゃうやん」とかいうコメントは心の中に留めておいてください。
では、よろしくお願いします