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転生龍は人と暮らす  作者: くらいさおら
第三章 王都ガルジア
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66.コンテナ初飛行

 雪がちらつく朝、フォルシティ邸の庭は異様な熱気に包まれていた。

 身の丈一〇メートルに及ぶ巨龍を中心に、フォルシティ家のひとびとや近隣に住まう貴族たち、コンテナの建造に関わった職人たちが輪を作っていた。


 巨龍の前には、長さ九,五メートル、幅二,五メートル、高さ二,五メートルの、ちょっとした物置小屋ほどもあるコンテナが鎮座している。

 前面には飛行中の視界を確保するための窓が開けられ、風防のため高価な魔装具である透明な板をはめ込んであった。


 野営時の降雨降雪に備え、天板には左右に向かう傾斜がつけられている。

 スペースの関係で、壁に作り付けの三段ベッドになってしまったことが、龍平には心残りだった。


 ようやく完成したコンテナの、安全試験が始まろうとしていた。

 頑丈さを優先させたため、コンテナ自体の重量が四トンを越えたようだったが、レフィにとっては誤差のうちだ。




――それじゃ、行ってくるわ。まずは城壁の外をひと周りね。それから、あなたに乗ってもらうわ――


 レフィが雄大な翼を広げ、コンテナのポメルを掴んで宙に浮く。

 取り付け位置に関する実験を何度も繰り返し、水平を維持しやすくされた苦心の作だ。


 もちろん、積み荷や乗員のバランスで崩れること前提で、コンテナの四隅には風属性の魔石が仕込まれている。 レフィの負担を軽くすると同時に、四属性を使えない龍平でも容易にバランスを取れるようにとの工夫だった。


「おし。行ってきてくれ


「やばそうなときゃあ、焼き尽くしておくんなせぇ! たいがいの自信はありゃぁすが、万が一にも人ん家の上に落っことすわけにゃあいきゃあせん! だめならまた作りゃあいいだけですから!」


 龍平の声を合図に上昇を開始した巨龍に、レイナードが叫ぶ。

 何度実験を繰り返そうが、やはり強度への不安は残っていた。


――分かったわ。そのときは、塵ひとつ遺さず焼き尽くすわ。でも、きっと大丈夫。棟梁を信じてるわ――


 ゆっくりと上昇したレフィから、念話が返される。

 やがて、充分な高度を取った巨龍は、慎重に道の上を移動していった。




 フォルシティ家の広間は、ひとびとの喧噪に埋め尽くされていた。

 レフィを見送ったあと、帰ってくるまでの間、雪のちらつく庭で待っている必要などない。


 各種のお茶に菓子、ワインや軽いつまみが並べられ、それぞれが気ままにレフィの帰還を待っている。

 当然龍平たちが再現した、三種のアンパンも並べられていた。


「フレケリー卿、まずいことになった」


 龍平がのんびりとアンパンをかじっていると、わずかに顔色を曇らせたケイリーが話しかけてきた。

 ぴったりと横につくアミアの顔色も、やはりすぐれないようだ。


「なにか、ありましたか? ネイピア卿ご夫妻」


 ふたり揃って顔色がすぐれないということは、間近に迫った結婚式に関することしかない。

 もしくは、未だ到着していないバーラムとラナイラのセルニアン辺境伯夫妻のことだろうと、龍平は当たりをつけていた。


「はい。父から報せがございまして。例年になく雪が多いせいで、途中のバルゴ村で足止めに遭い、式の当日には間に合わないとか……」


 アミアが、申し訳なさそうに事情を説明した。

 行程の三分の二辺りで豪雪に遭い、馬車を走らせる街道が埋め尽くされ、行くも戻るもできない状態らしい。


 かろうじて馬は走れるようだが、嫁入り道具やネイピアへの贈り物を満載した馬車は、身動きがとれなくなっているようだ。

 バーラムは単騎でも行こうとしたらしいが、同行できないラナイラに止められてふて腐れているらしかった。


 そういえば、つい先ほどセルニアン領で見た記憶のある従士が、フォルシティ邸に転がり込んでいた。

 てっきり到着の先触れかと龍平は思っていたが、迎える準備がいっこうに始まらない様子に訝しげな思いを抱いていた。


「あいつの試験飛行で安全が確認できたら、俺たちで迎えに行きますか?」


 アミアの様子から龍平は確信し、ケイリーが切り出す前に申し出てみた。

 龍平の言葉に、アミアの顔から憂色が一気に消えていく。


「実は、それをお願いしにきたんだ。察しがいいというか、卿には助けられてばかりだな」


 龍平が断るなど思ってもいなかったケイリーは、また信頼を深くしたようだ。

 差し出されたケイリーの右手を、龍平はがっちりと握り返した。


「お役に立てるなら、俺もあいつも嬉しいことですよ。……そうだ。セルニアへの里帰りも、ネイピアへの帰郷も、俺たちで運びましょうか? 馬車ではネイピアまで行けないんでしょう? なら、アミア様の馬車は、雪解け後に送ってもらえばいいし」


 龍平は以前から考えていたことを、ふたりに提案した。

 レフィの飛行能力であれば、セルニアまで一日で飛べる。


 安全を考慮してゆっくり飛んでも、二日もあれば充分だ。

 コンテナには長距離移動も考慮して、簡易だがキッチンも作り付けてある。


 ベッドが三段の蚕棚状でプライベート空間はそこだけになってしまうが、真冬に天幕で野営するよりは遙かに快適な夜を過ごせるはずだ。

 従士の面々は貨物スペースでの雑魚寝になってしまうが、寝具をよけいに積んだところでレフィの負担が増えるわけではない。


 ガルジアからネイピアまでの距離も、セルニアとたいして変わらない。

 偶然だが、三者の位置関係はほぼ正三角形であり、セルニアからはガルジアに戻らず直接向かえばいい。


 だが、こちらは巨大な山塊深くに位置する、秘境中の秘境だ。

 慣れた者であれば二〇日程度で行けるだろうが、ガルジアへの道に比べ主要ではない街道の整備は充分とはいえなかった。


 さらに、山道に不慣れなアミアを連れての歩き旅となると、全行程にひと月は見ておく必要がある。


 これを二日で飛び越えられるのであれば、乗らない手はない。

 ケイリーとアミアの表情が、先ほどまでとは打って変わり、喜色に染め上げられた。


「ああ。是非よろしく頼む。ネイピアに帰ったら、村を挙げて歓迎させてもらうよ。しかし、卿。そろそろ出会ってふた季節にもなるし、我々は歳も同じらしいじゃないか。互いに騎士爵で十騎長と立場も同じだ。いい加減、他人行儀は悲しいんだが。もう、俺、おまえでよくないか?」


 ケイリーには、いつも影のように寄り添う乳兄弟がいるが、友人同然に育ってきたとはいえ、明確な上下関係は存在する。

 ネイピアに同い年や歳近い者も当然いるが、領主と領民が友人でいていいはずがない。


 代替わりの叙爵で出てきたガルジアでミッケルに見出されたが、これは友人関係ではなく上司と部下の関係だ。

 ミッケルが率いる騎士爵たちとの交流もあるが、街道警備などの軍事行動が多く、先輩後輩の間柄に留まっている。


 ガルジアに来る度に知己は増えているが、ほとんど動員に連れ出されてばかりで、そちらとゆっくり親交を深める余裕もない。

 ケイリーには、同い年の友人と呼べる存在がいなかった。


 いつも楽しそうにじゃれ合う龍平とレフィを見て、ケイリーは常にうらやましさと寂しさを感じていた。

 ケイリーにとって、ふたりの間柄は憧れの存在になっていた。


「はい、卿にそう仰っていただけるのは嬉しいのですが……。最初に話した感覚が染み着いてしまって……うん、努力するから、今はこれで勘弁してくれないか、ケイリー」


 一度確定した口調を変えることは、意外と難しい。

 意識しながらしゃべることは、これも意外と疲れることだ。


 龍平は少し口ごもり、少しぎこちなく言うと、ケイリーに右の手を差し出した。

 握手とは格上の者から手を差し伸べるものと聞いていた龍平の、ケイリーと同格たろうとする決意表明だった。


「ありがとう、リューヘー。公式の場以外では、そう呼んでほしいし、こう呼ばせてくれ。友ができることが、こんな嬉しいとは思わなかった。しかし、レフィ殿は不思議がらないかな。急にリューヘーの態度が変わって」


 差し出された右手を力強く握り、破顔一笑したケイリーは、そう言って龍平とアミアを見る。

 周囲の目を気にしてか、レフィを殿下と呼ぶことは控えていた。


「ええ、大丈夫じゃないです……あ、うん、大丈夫だと思うよ。あれ、ああ見えて寂しがり屋だからな。自分にもそうしろって言うと思う。あいつ、しゃべり方は貴族の礼法に則っているけど、あれが素なんじゃないか。とっくにケイリーを友達認定してると思うぞ」


 おそらく、ミッケルに対しては構えるところがあるのだろう、殿下と呼ばれることで対等であろうとしている節がある。

 だが、普段の付き合い方を見る限り、ケイリーとは友達であろうとしているように、龍平には見受けられた。


「まあ、では私もリューヘー様とは、お友達ということでよろしいですね? 私のしゃべり方はこれが素の私ですし、年長の殿方に馴れ馴れしい口を利くようには育てられておりませんので、ご容赦くださいませ。もう私は辺境伯二の姫などではなく、ネイピア卿夫人になるのですから、妙な遠慮などなくお願いいたしますわ」


 夫となる者の喜ぶ顔がよほど嬉しかったのか、アミアが顔をほころばせながら答えた。

 やはりアミアも、ケイリー同様同年代の友人に、飢えていたようだった。


「さっきも言ったけど、最初に話したときの感覚が抜けるのに時間がかかるかもしれないけど、頑張ってみるよ、アミア。ケイリー、アミア、改めてこれからもよろしくな」


 貴人と呼ぶべき立場の女の子を呼び捨てることに、少しの罪悪感と多大な照れで顔を真っ赤にした龍平が答えた。


「んじゃあ、出かける用意しておこう。そろそろあいつも帰ってくる頃だ」


 照れくささが継続している龍平は、一旦その場を離れるとフロイに頼んでコートを用意してもらう。

 ケイリーとアミアも、それぞれサリサとライカに外出の支度を頼んでいた。



「うらやましい光景だったな、卿。私も中に入れてもらいたいものだが。やはり年齢の差は如何ともしがたいものだな。さて、話は従者殿から聞かせてもらっている。フレケリー卿、辺境伯の出迎え、よろしく頼むぞ」


 若者たちの清々しい会話を、目を細めて眺めていたミッケルが龍平に声を掛けた。


「返答に困る冗談は勘弁してください。フォルシティ卿にため口を利く度胸は、俺にはありませんから。では、行って参ります」


 窓の外に、コンテナを抱えた赤い巨龍の姿が小さく見えてくる。

 支度を整えた龍平が庭に出る頃には、赤い巨体がフォルシティ邸上空を舞っていた。


――今戻ったわ! 完璧よ! さすがレイナードさんね! さあ、今度はあなたも乗る番よ!――


 興奮気味の念話とともに、巨龍が庭に舞い降りる。

 いつの間にか周りに集まったひとびとから、歓声と拍手が沸き上がった。




「お帰り、レフィ。その様子だと大丈夫みたいだな。よし、ケイリー、アミア、行こう。レフィ、バーラム様たちが雪で足止め食ってんだと。式に間に合わないっていうから、さくっと迎えに行こうぜ」


 本来であれば、龍平ひとりで乗り心地を確かめるはずだったが、今はそれどころではない。

 いろいろな支度を考えると、一刻も早くバーラムたちを連れて来る必要がある。


 友人知己への挨拶周りや、カナルロクの侵攻に関する報告など、式の前に片づけておかなければならないこともある。

 のんびりと乗り心地を確かめている暇など、どこにもなかった。


――そういうことなら急ぐわよ。早くお乗りなさいな。あなたたち、いつの間にそんなに仲良くなったのかしら。あとで話してもらうわよ。仲間外れなんて、許さないから――


 ほんの少しだけ拗ねたような、うらやましそうな感情を含んだ念話が返された。

 そして、レフィはふわりと舞い上がり、再びコンテナのポメルを握りしめる。


「おう。飛びながら聞かせてやる。急いでくれ。通ってきた道は覚えてるか? つっても雪でなんにも見えねぇかもしれねぇな。……ケイリー、アミア、だいたいでいいから判るか?」


 異世界人の龍平と、生前ガルジアから出たことがないレフィが闇雲に飛んだところで、どこへ向かっているかすら判らない。

 ここはセルニアとガルジアを何度か往復した経験を有するふたりに、道案内を頼むべきだと龍平は判断した。


「任せてくれ、と言いたいところだが、高く飛ばれてしまうと目印が判らなくなる。ときどきは降りてもらうことになりますが、よろしいですか。レフィ殿」


 地形や目立つ木が目印になるのだろうが、上空から見下ろすと、街道で見上げていたときとは異なって見えるはずだ。

 ケイリーは、それを危惧していた。


――解ったわ。ところで、足止めされている村の名前は判るかしら。これでもひと通りの教育は受けているわ。ガルジア周辺なら、行ったことはなくても、おおよその位置関係くらい覚えてるわ。で、ケイリー、リューヘーとは仲良くなったのに、私には他人行儀のままなのかしら?――


 龍平にとって意外な、だが頼りになる答えを返し、レフィはケイリーに先手を打つ。

 私だけ仲間外れなんて、許さないんだから。


「ケイリー様、一本取られましてよ。レフィ様、王家直轄領のバルゴ村でございます。先にお断りしておきますが、これが私の素でございます。決して他人行儀などとは、思われませんよう」


 アミアがすかさず、レフィに行き先を告げる。

 レフィの正体を知っていれば、直轄領と告げるだけでこと足りると理解していた。

――判ったわ、アミア。早くお乗りなさい。それから、誰かバッレとミウルを呼んでちょうだい。今仕事がなければサリサとライカも――


 チビ龍の姿で滞在したとはいえ、いきなり巨龍が舞い降りては村がパニックになる。

 先触れとしてバッレとミウルを、レフィは選んでいた。


 そして、バーラムたちも従士や侍女を連れているだろうが、荷物の積み替えに人手は多い方がいい。

 まさか、ケイリーとアミアに、それをやらせるわけにはいかなかった。



「お待たせいたしました。レフィ様。わたくしども四人、同行させていただきます」


 待つほどもなく、バッレとミウル、サリサとライカが緊張を隠せない表情で、連れ立って乗り込んでくる。

 ライカが巨龍に報告する声を聞きながら、ケイリーはレフィの配慮に、心の中で手を合わせていた。


――みんな乗ったわね? バルゴなら昼には着くわ。最初はちょっと揺れるかもしれないけら、しっかり座っていてほしいかしら――


 レフィから念話が伝わった直後、コンテナがふわりと浮き上がる。

 龍平はなめらかな上昇に、エレベーターを思い出していた。


 ケイリーが瞳を輝かせて、窓の外を眺めている。

 バッレも同様に、期待に満ち満ちた視線を、ガルジアの町に投げかけていた。


 その横では未知の感覚に、ミウルが小さく身体を震わせ、バッレの腕にしがみついている。

 アミアはさすがに取り乱すことはないが、やはり不安は隠せないようで、上昇を始めてからはケイリーに寄り添うように座っていた。


 サリサとライカも緊張の面もちで固く目を閉じ、両手を膝の上で強く握り締めている。

 龍平は、ミウルの胸が押しつけられているバッレの腕を、うらやましそうに横目で眺めていた。


――いいからしら? いくわよ――


 充分な高度を取り、方角を確認したレフィから念話が伝わる。

 龍の咆哮がガルジアの空に轟き、赤い影が一直線に飛び去って行った。




「う~ん、ワイパー作んないとだめだな、こりゃ」


――レフィ、寒くねぇか?――


 バルゴに近づくにつれ、降り始めた雪が窓を埋め、龍平たちの視界を奪っていく。

 龍平は途中からは念話に切り替え、レフィに尋ねた。


――平気よ、この程度の雪なんて。あなたたちはどうかしら?――


 ブリザードでもなければ、レフィの飛行に影響を与えることなどない。

 だが、龍騎とは違い、乗っている方は退屈になってしまうのではとレフィは思っていた。


 飛んでいる方は気持ちいいし、龍の魔力をまとう視力は雪などでは遮られない。

 せっかくの空からの景色も眺められないのはもったいないと、レフィは考えながら雪を裂いて飛んでいた。


――乗り心地はいいぜ。外が見えねぇのが退屈なくらいだな――


 受け取った賠償金を惜しみなく使い、魔装具の暖炉や照明を取り入れた室内は、温度も明るさも保たれている。

 サリサとライカが簡易のキッチンで湯を沸かし、全員にお茶を入れていた。


 もっとも、窓から外が見えたところで、視界は雪に埋め尽くされるだけだ。

 下を眺めたところで一面の銀世界であり、立体的な雪景色を楽しむこともできなかった。


「なんだい、そのわいぱあってやつは?」


 龍平の呟きを、聞き漏らさなかったケイリーが尋ねてくる。

 航空機と違い、エンジンの騒音がない室内は、それなりに快適な空間になっていた。


「俺の世界の乗り物には、窓の水滴や雪を拭き取る機械が付いてんだ。それを作んないと、雨とか雪のときは、外が見えねぇなぁって思っただけだよ。みんな、あんまり気にしてないみてぇだけどさ」


 勉めて砕けた口調で、龍平はケイリーに答えた。

 退屈を紛らわす術は、ケイリーたちの方が遥かにすぐれているようだった。


「君の世界は、本当に進んでいるんだな。俺にはとても想像できないよ。雨や雪の日は、家に閉じこもってるしかないからな。外が見えないくらい、どうということはないさ」


 ケイリーは一度でいいから、龍平の世界を見てみたいと思っていた。

 龍平の話を聞くにつけ、その思いは憧れにまで昇華している。



――そろそろ着くわ。雪も小降りになってきたし、これならバッレとミウルも大丈夫でしょ。ちょっと離れたところに降りるわ。揺れないように気をつけるけど、またしっかりと座っていてちょうだい――


 龍平の体感で三時間も飛んだ頃、レフィから念話が伝わってきた。

 着陸の衝撃で突き転がされることを、心配しているようだった。


――おう。全員座ったぜ。お手柔らかに頼むぞ――


 サリサとライカが茶器を片づけ、ソファに腰を下ろすのを確認して、龍平はレフィに念話を返した。

 小雪のちらつく中、赤い巨龍がゆっくりと降下していく。


 やがて、微かな振動が床下から伝わり、コンテナの有人初飛行は、無事終了した。

 バッレとミウルが先触れに駆けていく後ろ姿を見送りながら、龍平はチビ龍に戻ったレフィを喜びのあまり力一杯掻き抱いていた。

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