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ニート主人公の異世界最強伝説!  作者: となりの中二病
異世界転生&勇者選定試験編
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閑話:19年前の大戦

補足ですが、ディアドラも日本と同じ1年が12月、365日で流れる世界です。


日本人が作ったゲームという設定なので、日付感覚も日本と同じということでお願いします。

僕がディアドラに来る19年前、この世界にとっての節目となる重大な出来事が起きたそうだ。

「それで、その大戦は一体どんなんだったんだ?」

「あれは...一言で言えばディアドラが抱えた黒歴史、とでも言うべきものかな。」


事の発端はディアドラの南西に位置する国、『パリデュス』という君主政の国が、近隣に位置した『イリオノス』という民主政の国に宣戦布告したところから始まった。


最初はイリオノスが他国にも救援の要請をし、それに他国も応じてかなりの規模の連合軍となりパリデュスを迎え撃つ構えだった。しかしここでパリデュスは当時まだ近隣諸国では開発されていなかった魔法を利用した兵器、所謂『魔導兵器』をディアドラの歴史上初めて使用したのだった。

これに押された連合軍は壊滅、イリオノスは首都を焼き払われ辺境の地への遷都を余儀なくされた。


連合軍もパリデュスにスパイを送り込み、魔導兵器の開発に着手。それが完成したのはパリデュスがイリオノスの首都を占領して既に数ヵ月が経った頃だった。

その間に大々的にパリデュスの技術力を教わるため、パリデュスと同盟を組む国などが現れパリデュスの同盟軍も相当に規模を拡大したのだ。


両軍の力の差はほぼ互角で戦争は泥沼に嵌まってしまった。

一番酷かった年はディアドラ暦1069年6月、丁度戦争が始まってから3年が過ぎた頃だった。

この頃になるとディアドラ全土が戦火に包まれ、安住の地など存在しないと言われた程だった。

世界中の誰しもが今日死ぬかもしれないという恐怖の中で生きていた時代だ。

戦争には国の軍隊、ハンター、果ては多少の戦闘が出来る人間なら男女問わず誰でも戦場に駆り出された時代だ。

そんな戦闘が続いて更に2年経った頃だったかな、イリオノス連合軍側に新たな魔導兵器が誕生したんだ。それが『ディアドラ史上最強の兵器』と呼ばれ、また『ディアドラ史上最大の過ち』と評価される『ジグル型魔導爆弾』だ。


ジグル型魔導爆弾は非常に強力な魔導エネルギーを濃縮した爆弾だ。それが外に放出されれば一気に膨張し、辺り一体を消し飛ばす程の威力を持っている。


イリオノス連合軍は戦争を終わらせる最終手段としてこの兵器の使用を許可した。そしてそれは1072年の7月2日、午前9時06分43秒に国を守る魔導障壁を破壊し、パリデュスの首都上空で炸裂した。

パリデュスの魔導障壁は決して脆いものでは無かったが、魔導爆弾の周囲に纏っていた魔導エネルギーがあまりにも強すぎて破壊されたらしい。

詳しい話は実際に見たわけではない私には分からない。

そして首都上空で炸裂した魔導爆弾はそのまま首都どころかパリデュス国全体を丸ごと飲み込み、消滅した。


それからディアドラの地図は南西の一部分が抉られたような形をしているんだ。

消滅したパリデュスに関しては異空間で存在しているとか跡形もなく消え去ったとか諸説ある。


その後はパリデュス同盟軍側も次々と降伏し、結果的にはイリオノス連合軍側が勝ちという結果になったが...半ば痛み分けのような結果だな。

何よりも魔導兵器という新たな兵器を生み出してしまったという罪が大きい。


ちなみにシュルツ総司令はその戦争の時はハンターをしていたそうで、一対多数の劣勢でも臆することなく立ち回るところを評価されてネオス警備隊にスカウトされたそうだ。


「....とまぁこれがざっと大戦の成り行きだな。」

「そんな事があったのか...」


結局この世界も元いた世界とさほど変わらない、そう思った僕であった。

どうも皆様、作者です。

今回は閑話として、過去に起きた大戦について書かせて頂きました。

言うまでもなく例の戦争がモチーフとなっています。

次回から選定試験に戻ります。

ミルドレッドの紹介回については後々考えていきたいと思います。

それでは、今回はこの辺で失礼させて頂きます。


以上、作者でした。

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