第7話 家の秘密
休載が終わったあと初めて書くので、ちょっとどんな感じで書けばよいか忘れてしまいました。何か違ってたらすみません。
先生の携帯の通知音がなった。
「…!? ラウス、襲来警戒アラートだそうだ。」
「あ、そうなんですか?」
先生の驚き具合からして、かなりヤバそうなのは察した。
「急いでみんなのところに戻るぞ!」
「えっ…」
思わず声に出てしまうほど、進行が早かった。
そう思っているうちにも、先生はもう先に行ってしまっていた。
襲来警戒アラートって地震のようなものだろうか。
「襲来警戒アラートだってよ。前回は誤報だったから良かったが、今回はどうだろうな…」
先生が言う。
「もし本当にきたら、どうなると被害はどのくらいだと思う?」
「そこそこなんじゃないですかね?」
もしもこれが地震が襲来することだとすれば、きっとGIFTの力でなんとかなるだろう。
「根幹はブラジルらしいぞ」
「じゃあなおさらなんとかなりそう…」
「そうか?俺は甚大な被害が出ると思うけどなぁ」
まあ先生がそう言うならきっとそうなのだろう。
…って襲来ってもしかして本当に化け物が「襲来」することなのか!?
だとしたら結構やばいじゃないか!
あの予言は本当だったのか!
このあとどうなってしまうのだろうか…
誤報であることを願う。
「悪のエネルギーを感知したんだってよ」
「悪のエネルギーですか…」
あまりにも現実離れしているので実感がわかないが、今は危機なのである。世界滅亡の。
「魔王とかですかね…」
「うーん、その可能性も否めないが、さすがにね?ありえないよ、多分。」
意外とこの世界でも魔王とかはありえないようだ。
と、先生と走りながら話しているうちに、みんなのもとへ着いた。
先生がみんなに襲来警戒アラートが発生したこと、学校にしばらくいることになることを話した。
学校にしばらくいることになるのか!?と俺は声を出して驚いたが、まあ世界の危機なので仕方がないのであろうのも納得した。
まあでも、俺は家に帰りたかった。
俺の父は幼い頃に死に、母は俺が幼い頃からずっと行方不明だった。だから、俺はおばだと名乗る人にずっと育ててもらっていた。
おばは、とても俺に優しく接してくれていた。だから、俺はおばのことをとても好きでいた。
そんなおばから、10歳の時にある話を聞かされた。
実は俺とおばは血がつながっているわけではなく、昔ひろった赤ちゃんをずっと育てていたこと。おばはもう寿命が短いこと。だから、俺はひとりで暮らしていかなければならないこと。
俺はその話を聞いた晩、ずっと泣いていた。
血が繋がっていないことなどどうでもよかった。おばにはもうすぐ会えなくなってしまうことがとても悲しかった。
そういうことで今俺はひとりである。前の世界では。
今の世界では、新四駅が変わっていたように、もしかしたら家の秘密も変わっているかもしれない。
そんな希望をずっと捨てきれずにいた。だから、家に帰りたかったのである。
家に帰れなかったのでで少し暗い気持ちになりながら、学校に常備されている少し臭い寝袋で、少し寝にくかったものの、15分ほどするとぐっすりと寝てしまった。
そこで自分が魔王に負ける夢を見た。そこで魔王は、
「お前はまだ弱い。もう少し強くなってから来い。俺はそれまで待つ。」
そう言っていた。
そして目覚めた。スマホの着信音で。
ついに「起」編に突入しました!やっとですね…また、「転移」してから2日目に入りました!