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サンタクロース  作者: Sushi
起:ついに爆誕
19/21

第18話 サンタはこの世にいないんだ

「どうしたんだよ!」

「おい、どうしたんだレオン!」

「メラ!一旦先生を呼んでくれないか。」

「え…了解。」

ーーーーー

「先生、連れてきたよ!」

「先生、ラウスが…」

「一旦保健室に行こう。」

「はい。」

ーーーーー

ここは…どこだ?

俺はどうなった。

レオンにメラがやられて…その後どうなった?

ここは…下の地面が柔らかい雲で出来ている。

「!!」

「ようこそ…」

まるで見た目が神!神様なのだ!

つまり…ここは天国?

「俺は…死んだんですか?」

「いや、君はまだ生きている。一旦伝えたいことがあってね。」

「いきなり衝撃的な事を言うと、私は神だ。」

「はい。知ってます。」

「んな…知ってたか。」

「私にも事情があってね…君には今日この時間帯に一旦ここで暮らしてもらう。」

「つまり…向こうでは死んでるってこと…」

「そうだ。」

「今日、GIFTを子どもたちに入れる儀式があるらしいんですけど…」

「ああ、そうだな。それも観られない。」

「えっ…そんな…見たかったのにな…」

「フッ…じゃあ戻してやろう!」

急に人格が変わった!?

神様ってこういうものなのか…

まあ戻してもらえるならいいや。

ーーーーー

「チョロいな。神なんて。」

「明日は復活…楽しみだなぁ!」

ーーーーー

ここは現実…だよな?

「おい、ラウス!」

「起きたか!無理させて済まんな。」

レオンだ。

「いや、もういいよ。」

結局、俺がなんで倒れたのかは謎だった。

でも、時間は十分しかたってないようだ。まだ午後6時。

「いつもは夜12時ぴったりに光線が降り注ぐんだぜ。」

「そうなんだ。」

メラの情報はいつも正しいから信用できる。

「ところで、バトルロイヤルはどうなったんだ?」

「お前が倒れたから終わったよ。すまん、俺のせいだ。」

「もういいって言ってるだろ。」

ーーーーー

俺たちは、カードゲームなどをして夜12時まで遊んだ。

ーーーーー

「おい、起きろよ。」

「メラ、どうした?」

いつの間にか寝ていたようだ。

「あと5分で始まるぞ。」

「何が?」

「何がって…そりゃあクリスマスプレゼントお渡しのお時間だよ。」

「まじかよ!もうそんな時間か…」

「あと10秒だ!」

メラが言う。

「10…9…8…7…6…5…4…3…2…1!」

「0!!!」

その瞬間、緑色の光線が………降り注がなかった。

「あれ?俺の数え間違いか?」

「いや、もう12時1分だ。」

レオンの冷静な指摘。

「今年は降り注がない…とか、そんなことってあるのか?」

たしかに。俺もそう思った。

「お前、今まで生きてきてわかるだろ。そんなこと」

「レオン、お前辛辣だな。」

ハハハ…

メラの言葉に3人で笑い合っていた。

「おい、笑ってる場合じゃない。これは異例の出来事だ。」

「とりあえず、テレビでもつけて、他のところの状況を確認しよう!!」

メラの言う通りである。

テレビをつけると、緊急ニュースとして取り上げられていた。

「このテレビを見る限り、俺たちにできることはない。」

「今日はメラもラウスも俺も、寝た方が良い。」

「「そうだな。」」

ーーーーー

そうやって俺達は眠りについた。

怖くてテレビをつけていたので、寝る時にこんなアナウンサーの声が聞こえた。

「サンタクロースはこの世にいなくなってしまったのでしょうか?」

俺は妙にその声が耳に残った。

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