第14話 JulyFestival〈現地編 三〉
お久しぶりです!少々投稿が遅れてしまいました。申し訳ございません。
また、諸事情により、投稿の頻度が少なくなります。すみません。
では、異世界ライフをお楽しみください。
この事件の被害者は救急車によって運ばれていった。
それを見送ったところで、警察が到着。
「この事件の犯人はどんな人ですか?」
俺たちは、自分の知っている一連のことを話した。
「殺人なら誰でもよかったのか?」
「まあそんな気がするな。」
警察のこのような会話が英語で聞こえる。流石に俺も全て分かるわけではないが、これでも難関私立の生徒である。
「俺たちも何かできることがあるかな。」
メラがそう言う。
「うーん…犯人探し…とか?」
俺は自分が思ったことを素直に言ってみた。
「そうだな。でも、手がかりなんて…」
メラが言う。
「いや、防犯カメラがあるぞ。」
レオンがいった。いつもすごい観察眼でそうやって犯人を特定していく、それがレオン。
レオンは、小学校時代によくあったちょっとした事件もすぐ解決していた。
「そっか。まあじゃあとりあえず防犯カメラを見よう。」
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「防犯カメラって見ることが出来ますか?」
こういうことはいつもメラがしてくれる。
メラは、意外と真面目な部分もあって、こういう交渉みたいなのは全部メラがしていた。
「うーん…どうしてかな?」
館長。やはりまだ子ども扱いされているのか、話し方が優しかった。
「僕たち、現場にいた人間です。犯人を特定したいんです。」
こういうのってだいたいドラマとかでは生徒がすごい勢いで言って、仕方ないなぁ…みたいな感じだけど、人が瀕死状態になっていたのだ。もうそんな気力もなかった。
「うーん…今、警察の人が見ているからなぁ…」
「くっそ…どうすりゃいいんだろう?流石に防犯カメラは諦めるか…」
俺はそう思った。
「うん?どうしたんだ?ラウス、レオン、メラにクリス!」
「あ、先生!こんにちは!実は…」
俺は先生に今までの全てを話した。
「ああ、なるほどな。良かった。なぐられなくて。」
「………わかった!先生が防犯カメラを見られるようにしよう!そして解決してくれ。事件を。」
「でも先生…何でそんなこと…」
クリスが言う。
「クリス、お前の夢は、人の役に立つこと、だろ?」
「先生…」
先生、意外といい人なんだなあ。
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先生の交渉の結果、5分なら見られることになった。
「うーん…犯人は映ってるんだけど、画質がな…」
メラが言う。
「うん?どんなもん?」
「うっわ、これは荒いわ。いつの防犯カメラなんですか?」
クリスが言う。自分の夢をかなえられると、張り切っているようだ。
「1990年頃のものだと思います。」
「思ったより古くないんだな。」
「うん、そうだね。」
クリスは、俺とあまり仲良くないからなのか、俺の返事はあまりしてくれない。しっかりと俺の返事をするのは、メラくらいのものである。
「俺が強い電流を流せればタイムスリップができるんだけどな…」
「まあそう落ち込まなくていいだろ。まだ中1だぜ?」
一様これでも励ますのは得意な方である。
「おい、見ろ!犯人の乗ってたクルマがうつってるよ!」
「「「「え?」」」」
「ナンバーは…1726だ!」
「すみません!ナンバーが…」
警察の人に言おうとする。
「ああ、聞こえていたよ。君たちすごいね。これからの捜査、どうせ来たいんだろ。来るかい?」
「え…あ、はい!!!」
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「お~い、みんな!俺たち捜査に行くことになったよ!」
「それは本当か!?」
「ほんとに!」
「え?ほんと?!!!!!」
おお、やっとクリスが反応してくれた。1回反応してくれれば、もう楽である。後で話しかけよう。
「うん、いいよ。でも、1726のナンバー、さっき調べたらこの隣の市の家のものだったから、そこにまずは行こう。パトカーでさ。」
「パトカー、乗れるんだ…」
メラが思っていたことを代弁してくれた。
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俺らはパトカーに乗り込んで、隣の市に移動している。先生は、「他のとこ見てくる!」って、どっかに行ってしまった。
「なあ、思ったんだけどさあ…」
俺は積極的にクリスに話しかける。
「うん?」
「何であの時、GIFT使わなかったんだ?」
「ああ、それはね、俺のGIFTってさ、実は使うと俺が重傷負うんだよね。そしたらみんなにもっと迷惑かけちゃうしさ。」
「なるほどねぇ…」
人によってGIFTって色々あるんだな。
そういえば今日の博物館で見たけど、なんかGIFTってない人には強くできる、らしい。
まあ、正直信用してないけどね。事例はないみたいだし。
でも、俺の他にもGIFTが弱い人は居ると聞いた。転移者かもしれない。ちょっと会ってみたいな。
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「さあ、着いたぞ。」
これが俺の、最初のバトル。厄災と希望がぶつかった、始まりのバトルだ。