第12話 JulyFestival 〈現地編 一〉
グアムに着いた。
グアムに着くとまず、グループ決めが行われた。このあとは自由にグループ(4人)で行動するのだという。
グループは好きな人と組んで良いらしく、制限は男女別ということだけらしい。
俺は、レオン、メラ、クリスと組んだ。
クリスとはあまりしゃべったことがないのだが、メラと仲が良かったため、一緒に組むことになった。
前の世界でも同じクラスになったことがないため、どんな人かわからない。
まあとりあえず、ゲートを通って正式に入国しなければ。と思った矢先、レオンが入国検査に引っかかっていた。あとに聞いた話だと、「悪のエネルギーを感じた」と言われたらしい。
とにかく他の人はいったん通らなければならない。
俺達は外でレオンを待っていたが、レオンは無事に出てきた。とんでもない汗の量だったが、
「まさか連れてかれるとはな。迷惑をかけた。どうやら近くにいた人が悪のエネルギーを持っていたらしい。」
と、なぜかクールに感じてしまう口調で言っていた。レオンはいつもクールなのである。
うーん、しっかし近くに悪のエネルギーが…とかなんとか、大丈夫なのか?俺たちの乗っていた飛行機にそんな奴が乗っていたとは。
ちなみに、レオンだけひとり席だったので、隣が…とかは全然あり得るのである。
ではまずは…ビーチだろ!ビーチ!グアムと言えば!
「ビーチ行こうぜ!」
俺は興奮して言った。
「まあそうだね!」
メラが言う。
レオンは、
「行こう。」
クリスは…
「了解!」
だそうだ。
みんなの意見が一致したので、じゃあ行こう!と、行くことになった。(ワイキキに行くことになった。)
ビーチへと移動するには、まずバスに乗っ森美術館前(日本語訳)に行く必要があるらしい。そこからまたバスに乗り換えてビーチなんだとか。
「だったら森美術館、寄っていかない?」
メラの提案。
「「いいね!」」
「面白そうだな。」
他の人も賛同したので、行くことにした。
「the next stop is forest museum.」
さあ着いた。
森美術館って日本にもあるよな?確か六本木らへんに。
森美術館は知る人ぞ知る、みたいな感じの美術館らしい。美術館っていうかなんか博物館みたいな感じで、いろいろなものが総合的に飾ってあるのだとか。あと何か特徴を挙げるとしたら国営であることかな?
森美術館に入ろうとする。
ドアが開かない?あれ?
「お前ドアの開け方もわからなくなったのか?」
レオンが言う。
レオンがドアの正面に手をかざすと、「バチッ!」っという音がして、ドアが開いた。
受付の人が、
「入場料は2000円です。」
と、片言の日本語で言った。
さっすが観光地。日本語、しゃべれるんだ。
ていうか、何で「円」で支払えるんだよ!
確かに他の通貨に変える機会などもなかったが…
この世界ではそんなこともあるんだな。
そして、俺達はお金を払い森美術館に入り、森館、空館、地上館、宇宙館を巡った。
森館は動物などが多く、空館は雲についてなどがかいてあった。地上館は特に…宇宙館はプラネタリウムを見ることが出来た。
そして最後は海館である。水族館と同じようなものらしい。
俺達が海館に入ると、まずサメがいた。サメって怖いな。と思っていると、子供の叫ぶ声が聞こえた。
「「「「なんだ?」」」」と思って振り返ると、そこでは子どもが泣き、男性が倒れていた。