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雪に消えない足跡

みなさん、いよいよ物語が冬のシーズンに突入しました!結城と奈々の関係がどのように深まっていくのか、また、スキー旅行の計画がどう展開していくのか楽しみですね。この話では、新しい希望や不安、そして少しのサプライズが散りばめられています。読んでいる皆さんも、奈々と一緒に結城の秘密を探る感覚でお楽しみいただけたら幸いです!

翌日の朝、前夜の会話が奈々の頭から離れなかった。結城が町を出るかもしれないという話は、彼女の心に重くのしかかっていた。それでも、何もなかったかのように振る舞うことを決め、いつも通り学校へ向かった。


「おはよう、奈々!」


明るい声で話しかけてきたのは友人の美咲だった。美咲の隣には翔太もいる。二人の何気ない笑顔に少しだけ心が軽くなる。


「おはよう、美咲、翔太。」


いつものように教室の喧騒が広がる中、結城も入ってきた。奈々と目が合うと、彼は軽く手を振りながら近づいてくる。


「昨日の話、ちゃんと寝れた?」


結城が小声で尋ねると、奈々は頷きながらも表情は少し曇っていた。


「まあね。気にしないでって言いたいけど、正直、簡単じゃないよ。」


結城は少し申し訳なさそうな顔をしながら、「ごめんな」と短く言った。その場に沈黙が流れるが、すぐに美咲が間に入ってきた。


「ねえ、もうすぐ冬休みじゃん!何か楽しいことしようよ!」


「例えば?」翔太が興味を持ったように美咲に尋ねる。


「スキーとか、温泉とか!みんなで行けたら絶対楽しいよ!」


その提案に奈々も結城も少しだけ心を和らげ、話に加わった。


「スキーかぁ。行けるといいね。」奈々が小さく笑いながら言うと、美咲は目を輝かせた。


「よし、じゃあ計画立てるから、みんな予定空けておいてね!」


放課後、奈々は結城と二人で帰ることになった。いつもより少しだけ歩く速度が遅い結城に気づき、奈々は声をかけた。


「疲れてるの?」


「いや、そういうわけじゃない。ただ…ちょっと考え事してた。」


「昨日の話?」


結城は静かに頷いた。


「うん。まだどうなるかわからないけど、少しでもここでの時間を大事にしたいと思ってる。」


奈々はその言葉に頷きながら、思い切って尋ねた。


「もし、本当に行くことになったら、どうするの?」


結城はしばらく黙り込んだ後、言葉を選びながら答えた。


「俺は、奈々と離れたくない。でも、どうしようもないこともある。だから、その時になったら、ちゃんと話をしよう。」


奈々はその言葉に不安を感じつつも、結城の誠実さに少しだけ安心した。


数日後、スキー旅行の計画が具体的になり、奈々たちは冬休みにスキー場へ行くことを決めた。その準備を進める中で、結城が何かを企んでいるような様子に気づく奈々。


「何か隠してる?」


「そんなことないよ。ただ、サプライズは嫌い?」


「え、サプライズ?まさか…」


結城は微笑むだけで何も言わなかった。その笑顔を見て、奈々は少しだけ未来への希望を感じた。


スキー旅行の日が近づく中、奈々の心には期待と不安が入り混じっていた。そして結城が用意しているサプライズが、彼女たちの関係にどのような影響を与えるのか、奈々は知る由もなかった。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!今回は結城が町を出るかもしれないという大きな展開がありましたが、その中で奈々がどのように向き合っていくのかが描かれました。さらに、次回以降のスキー旅行が物語の重要な転機になりそうな予感…!今後の二人の関係と周囲のキャラクターたちがどう絡んでいくのか、ぜひ引き続きご期待ください。そして、感想やご意見もお待ちしております!

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