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第46話 確証はないものの






 ★ ☆ ★






 鵺の道が一旦落ち着いたこともあり、俺は支部に戻ったが。


 座標を立てておいた、五藤(ごとう)の奴にも呆れ顔をされるくらいに酷い顔をしていたようだ。



「狼王様が無事でいらっしゃったとは別のようだな」



 それを読み取れるくらいか。あの水鏡の向こうを見た俺の心情はほとんど落ち着いていないが……こいつならいいかと話すことにした。



「……行方不明の妹が居たかもしれん」

「……どちらにだ? まさか、向こうで??」

「……贄姫に仕立て上げられていた」

「…………都波は八王から追放だな。もし確証となれば、裏本家の筆頭を怒らせたのと同等だ」

「……事情知らなきゃ、なんでもする……か」

「それほどか。では、穢れを逆に清浄させたのは」

「……熊公らも頑張ってくれたが、ほとんど当人らしい」



 本気で、あいつなのか。


 本気で、俺らは『裏本家』の人間だったのか。


 鵺の道を通れる存在とだけの、逸材でしかないのか。


 だが、散り散りになった母さんや姉貴の面影はしっかりあった。


 生きていたとしたら、たしかにあのくらいの年頃。異界に見出されたのなら、逆に好都合。裏本家再興はともかく、俺が世話になっている『区王』の八王家への仕打ちを……都波には請求する理由にはなった。


 どうして、贄姫を仕立てんのがうまいにしてはおかしい気がしたぜ。


 一番仕立てると最悪の逸材を、最高なくらいに穢れで染め上げてくれたからなあ?



「皇居にもきちんと報告しておく。木蓮の位置の姫君が贄姫だなんて、最悪極まりない」

「……俺も行く」

「ああ、もちろんだとも」



 俺が剣として熊公に見出されたのはなあ?


 末席だが、皇室側の人間だからだ。生憎と、八王より上なんで容赦しねぇよ!!

次回は木曜日〜

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