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第33話 幾百年の驕り

 八王と称された我らは……その頂点に立つ『王』の怒りを買ってしまったかもしれん。



(いや……事実、怒らせたな)



 豪雪が吹き荒れる兆候がきたら、それは八大竜王の長である者の怒りと知れ。


 遥か昔の伝承ではあったが、どの家が怒らせたかは定かではない。少なくとも、うちひとつである『朱』を司るこちらではないと思いたかったが。


 式札で各王の家へ連絡してみたが、どこでも同じ状況だと。


 であれば、穢した家が悪い。


 我らが王を穢したのは、どの王家であるか。


 戦の宣告を余儀なくされているのに、どこぞの阿呆かと探った結果。



「……何故、都波が」



 癒しの慈しみを代表とする、八王の分家。


 何代か前から様子がおかしいと思っていたが、とうとう『堕ちて』しまっていたと判明。繁栄のために、定期的に『贄姫』を生成して異界へと送り続けていたと。


 今の当主はそれを知らずに、癒しの儀式で贄姫を仕立ててしまっていたらしい。なんとも阿呆な男だ。


 その娘の行く末を知らず、銭儲けなど神事にとってあってはならない。


 制裁など、こちらが出来ても厄災を封じるのは人間では不可能。


 神に等しい『狼王』の怒りが鎮まるまでは、我ら八大竜王は今一度集い……彼らの安寧をもたらす儀式をせねばと意見が同意したのであった。

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