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第30話 穢れを幾度でも
熱い……。
熱い……熱い、はずですのに……。
背から流れていくものは、冷たくて凍るようでした……。
白蛇様がしっかりと寄り添ってくださるのは、わかっていますのに。
その交互が、身体を駆け巡り、背から何かが抜けていくような『流れ』を感じました。
口からの呼吸が苦しく、ジタバタしても白蛇様が『しっかりしろ』と言うお声が聞こえるのですが。
痛いのよりも、苦しくて胸から何かが抜けそうで。
背中はどんどん凍っていくようです。何が流れているとしたら……穢れ?
「あぁあああ゛ぁああああああ゛!!?」
それがわかった途端、背からどんどん『苦しいもの』が激流のように流れていくのがわかります。私の宮腹を通して、確実に外へと流れ出ているものは。都波が受け継ぎ過ぎた、外の穢れ。
私が癒したことで、浄化だと思っっていたのではなく。この身体を呪具として受け入れていただけ。
今はほころびが出始めた力ともせめぎ合いがあるのでしょう。呼吸と胸が苦しくてたまりませんでした……!!




