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貧乏領主になりました  作者: 木苺
    ペンペンへ行こう!(花家の若者達の旅)
93/123

塹壕型アパート もしくはホビット式住居

遠足よろしく 野原を突っ切ってきた花一族の若者達。


旧道は人気のない荒野を横切っていたが、

さすがに、ペンペンの町から馬車で2日くらいの距離になってくると

村や人通りのある地区となる。


それゆえ 念のために、ペンペンから馬で3日くらいまでの距離にまで近づいてからは、夜間移動限定、明るくなれば隠れ小屋で休息という旅程になった。


「なんなんだよ 俺達 お尋ね者じゃねぇぞ」若者A


「うっひょー 忍びになった気分だぁ」若者B


「それもこれも 花家の拠点の秘密を守るため、

 花家とペンペンとをつなぐ道筋を隠すため」イモ


幸か不幸か、花一族は、夜間航行にそなえての、変則的生活リズムと

お天とう様の下での日常的生活リズムとの切り替えにはなれている。


さらに 海戦にそなえて 物音立てずに動き回る訓練も受けている。

 いちおう、闇や霧にまぎれて、敵船に忍び込んだり

 逆に 敵の艦隊に囲まれてしまった時に 闇や霧にまぎれて逃げ出す訓練を 一族全員が受けているのだ。


それゆえ、領都ペンペン近郊の町や村の人々に気づかれることなく、

天河家の敷地にまで接近することができた。



領主館を囲む空堀(からぼり)のうち一番外側にある空堀のふちまで、フローラが迎えに来ていた。


花一族の若者達は、フローラの案内で、とある場所にまで案内された。


それは いくつかある空堀のうちの一つに面した、高い土手のように見える住居であった。


(いくさ)のときには、空堀の中を通路として利用することもできる。


そして 空堀の壁のさりげない凹凸が、土手の中に作られた住居の出入り口の存在を隠している。


一見ただの土手のように見えるが、その中には 長屋のような隠し部屋が並んでいて、さながら 半地下アパートのようだ。


一般の半地下住居とのちがいは、明り取り窓の外側が藪やつる性の植物で覆われていて、外からはまったく窓の存在がわからないこと。


 おかげで、窓枠に取り付けられた板戸を開いても、ほとんど光が入ってこない><


 どころか 植物の根やつるが絡んで開かない戸まである。

  ただし 注意深く観察すれば、手入れのされている窓とそうでない窓は

  意図的に選別されていることがわかった。


「今 ペンペンの町は 竹林省各地から集まった庶民の皆さんで宿が満杯状態なのです。

 一方 領主館も 少人数で切り回しているので、客を迎える余裕がありません。


 ですから しばらくの間は こちらを使ってください。」フローラ


フローラから 使用上の注意点・留意点等々を聞いた後は、

イモの指揮にしたがって、皆で1週間ほどそこで暮らす準備を始めた。


実のところ、花一族の居住地は 平地が少なく、

その貴重な平地は すべて畑にしていたので

作業場も住居も崖に穴を穿うがつホビット暮らしをしていた。


 ホビットというのは、ヒノモト国の子供達に人気の、背の低い穴倉(あなぐら)暮らしをする架空の人族である。

 物語の中のホビットたちは、のんびりとした田舎暮らしと、各地を旅する冒険、その両方を楽しむ陽気な人族であった。


だから 武人にとっては 塹壕(ざんごう)を想起させる半地下住居も

平和な暮らしに慣れた花家の若者達にとっては、

「ホビット式住居だ。面白れぇじゃん」と受け止められた。


井戸とかまどがあって、入浴場所もトイレも完備

もちろん 食堂にはテーブルとイス、居室にはベッドと戸棚があれば

宿泊施設としては 十分! というのが 花家の感覚であった。


 なにしろ 船というのは、水と同じくスペースもまた値千金

 つまり 狭い所で上手に暮らすのが 生活の知恵のみせどころであったから。


さらに、食糧庫の備蓄もしっかり、

新鮮な肉と野菜も 毎日補給されるのであれば なにも文句はなかった。


※ 土日休日は 朝8時 

  月~金は  朝7時の1回投稿です

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