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貧乏領主になりました  作者: 木苺
第5章 ハテン~領都ペンペンへ :調査船に変身!
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綱渡り

(補注)

本話から、カクヨムでも未公開部分となります

客船から調査船に転じてから 見張りの仕事が増えた。


①海の色の観察と記録

②魚群や 飛び跳ねる魚の観察と記録

③海岸線の観察と記録

④河口や川筋を捜す


①②は将来の漁場候補の目安とするため

③④は補給村候補地を捜すため。


私は 新鮮な空気を求めて 見張り台にのぼることにした。

 高い所に上るのは怖かったけど 船酔いの恐怖よりは はるかにマシ。


そして せっかく見張り台に上るのだからと

帆柱と帆柱の間に張り渡されたロープの上を歩いて移動する練習もさせられた。


「それって クロストリーズの上を歩いたり、

 クロストリーズの下に張渡したロープを歩く練習だけではだめなの?」


最初に綱渡りの練習を命じたセバスに尋ねてみた。

 コチやキョーシローの指示に口ごたえはしないけど(船の(おきて)

 セバスは まっとうな時も彼の思い込みの時もあるから、異議申し立てもアリなんですよ、私的には。


「領主ともなれば 何が起きるかわかりませんから。

 侵入者から逃げるために 屋根から屋根へと飛び移ることも

 どこかに忍び込むために 綱渡りをすることもあるかもしれません。


 その時の為の訓練です!」セバス


シノは ニコニコと笑い キョーシローは呆れた顔でシノを見ていた。


もしかしたら 彼は心の中で「天河家の棟梁(とうりょう)と言うのは、シノビの棟梁なのか?」と思っているのかもしれない。

 いや、そう思ったのは私だけかな??


最初のうちは命綱(いのちづな)をつけていた。

 2本の命綱の先には それぞれ丈夫な金具がついている

 

 移動するときには、1本の命綱を外して今までよりも前方に金具を付け替えて、

 後方につないでいた金具を外して前進。

 さらに前方に予備の命綱の金具をつけてから、今まで使っていた命綱の金具(今では後方になっている)を(はず)して

といった具合に 2本の命綱を交互に付け替えながら前進する


この2本の命綱の使い方については いろいろな流儀があるらしいが

あの時、教えられたのはそういうやり方だった。


自分の腕の長さにあわせて 命綱を固定する場所が変わってくるので、

私の場合 頻繁に金具の付け替えをしなくてはならず かえって怖かったです。


「命綱をつかわず さっさと移動をすませて 目的地に滞在する間だけ命綱つけときたい」とぼやいたら 

「事故というのは 命綱を外している間に起きるものなんです」とセバスに叱られた。

 

それにしても 綱渡りって サーカスみたいじゃない?


それに どうせ 船で練習するなら、綱渡りじゃなくて、

ターザンや 海賊みたいに ロープにぶら下がって、隣の船に乗り込むみたいなことをしたかったよう。


 並走する船があれば そういう練習もできたかな???

※ 土日休日は 朝8時 

  月~金は  朝7時の1回投稿です



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