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貧乏領主になりました  作者: 木苺
第5章 ハテン~領都ペンペンへ :調査船に変身!
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いけす

ハテンからペンペン迄は 海運がほとんど発達しておらず 漁業を行っている地域もあまりないので、私達の船は 観測船に変身です。


というのも この区間の海流の流れが独特すぎてよくわからないからだそうです。


その一方で このあたり一帯は平野が広がっているので、わざわざ船を使って 湾曲した海岸線にそって移動しなくても

馬車で平地を直線移動すれば それでことたりると、海運が発達しなかったらしい。


 その結果 街は 東西に走る街道沿いに発展し、海岸線は さびれたままとなったらしい。


しかし 天海号を定期運航するとなると、もっと海のことを知る必要がある。(byコチ)

あわせて 沿岸漁業も発達させたい。(byタンタン)


と言うお二人の意向により

海流・風の向きや強さなど・水温・気温 陸地の目印・海岸線の形や近海の状況・海洋生物などなど調べることが山ほどでてきました。


◇ ◇

ウマイヤが 米や保存食などを陸路でたっぷりと運んできてくれたといはいえ

干し肉や塩漬け肉を食べるのが嫌なら自分達で漁をして新鮮なたんぱく質を補給しなくてはならない。


 一応、卵を確保するために、ハテンで雌鶏を積み込み、船で飼育することになりましたが・・・

 衛生管理の点から、家畜の飼育まではしていない。


 ちなみに 鶏小屋は船長室付属のデックにあるそうです。

 そこでは 伝書鳥も飼っていたということも 今まで知らなかった!\(◎o◎)/!


 ほんと 自分が乗っている船の中のことですら 知らないことがいっぱいのわたし!


それは さておき、

残念ながら この船には冷凍庫がない。

 冷蔵庫もどきはあるけれど、魚は肉よりも足が速い(=いたみやすい)から

鮮魚が欲しければ 毎日食べる分を捕まえなければいけない。


幸いにも 長い釣り糸に複数の釣り針を仕掛けて舷側から流せば 適当に魚がとれた。


とれる魚の大きさは つけた餌の大きさにより決まる。


臭いの強い肉片を餌にすると 中ぶりの魚がかかりやすかった


やや大きめの小ぶりな魚を餌にすれば 大ぶりの魚を釣り上げることができた。


魚って 肉食だったのか・・・


「冷凍保存技術があればねぇ 大物釣りもできるんですけどねぇ

 私達で食べきれないほど 大きな魚を捕まえるのは 自然に対する冒とくって気がするんですよ」とコチが言った。


「しかし 補給用の村を作るためには 良港だけでなく良い漁場に近いことも必要条件だから 漁場の調査だけはしっかりしておいてくださいよ」タンタン&セバス


というわけで 舷側から海の中に目をこらして魚影を追いかけていたら また酔いそうになった。


◇ ◇


調査用に 複数の釣り糸を深度をかえて流していたので

どうしても 食べきれないほどの魚を釣り上げることになった。


そこで、船に()()生簀(いけす)を作って 魚の生存率を調べたり、

船上での干物・塩漬け作りの進行具合を確かめたり・・

 けっこう 魚臭い船になっていたことも 船酔い促進につながっていた・・・


(だれじゃい 豪華客船の優雅な旅と言ったのは!-涙目ー)


ちなみに 生け簀の中の魚は 弱ってきた段階で食用に転換されたので

釣り上げた魚を無駄にはしていません!


にしても 生け簀用の 水槽が積み込んであったとは知らなかったぞ!


(注:生簀と生贄(いけにえ)の漢字が紛らわしいので、ここでは「生け簀」と記しました)

※ 土日休日は 朝8時 

  月~金は  朝7時の1回投稿です

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