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貧乏領主になりました  作者: 木苺
第3章 王都でのお披露目 :王都への旅
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温泉宿

山越えのあとしばらくは スキー板を履いてスティックを使って平地を()ぎ渡った。

 クロスカントリーのように 足を左右交互に出して歩いたり

 両足そろえて 両腕を前に突き出して腕の力で体を前に押し出したり。


肉体的にはつらかったけど、一面の銀世界 満天の星は 気持ちよかったです。


昼間は 雪に反射した光がまぶしいので、雪洞を掘ってその中で眠り、夜、星を見ながら方角を確かめて移動。

 北極星に背中を向けて歩くと言うのが面白かった。



それやこれやでたどり着いたのが温泉宿。

久しぶりに 家らしい家を見た。


ひと風呂浴びてさっぱりしたら夕食

夕食後一息いれたら ドボンとお湯に浸かってうたたね


温泉は いくら浸かっても 皮膚が白くなったりしない

温泉の湯にはいろいろな鉱物が融け込んでいるので

浸透圧が人間の体内よりも高くなっているから

体の中の水分が失われないからだ。 

 逆に温泉の湯の中の成分を体内に取り込みやすくなっているのかな???? 

 皮膚にはイオンバリアーがあるはずだから そんなことないのかな? よくわからん。


そしてお布団に入ってぐっすり眠って朝湯。

朝ごはん


そして ナント エステタイムが始まりました。


いや~髪が長いから 一人で洗えないんですよ。

それで 旅行中?移動中はずっとターバン娘になっていたので 

かなり汚れていたと思う。


それを宿の女性3人がついて、髪を洗ったり 水気をとって広げたり~ 2度洗いだトリートメントだなんだかんだと


体もこすられたり()まれたり 何かよくわからないけど

まる1日 全身磨かれていました。


私は かなりの時間 お任せ状態で居眠っていたようです。


「いや~ お客さんのように 私達を信頼して 体をゆだねて 気持ちよさそうに寝ていてくれると ありがたいわ~」

エステシャン達から 感謝?ほめられ?ました。


◇ ◇


宿について3日目は、朝から馬車の 乗り降りの稽古でした。

 背中を丸めて乗り込んではいけません。

 手すりをもってよっこらしょと入ってもいけません。

 前かがみになった状態で 亀のように頭だけ突き出してもいけません。


 降りる時はドレスの裾をさばいてつま先から先に出しましょう。

  これがなかなかむつかしい。


 あらかじめさりげなく 座席の端に寄っておき

 優雅に90度腰を回して、両足をそろえてつま先をステップの上に。

 そしてスッと立ち上がる・・はずが、

(なめ)らかにドアを(くぐ)り抜けながら立てるようになるまでに 何度頭をぶつけたことか。


 しかも裾の長い パニエを重ねた上にふわりと広がるドレスを着てのお稽古。

 軽く膨らみを押さえておかないとドア枠にひっかかって出られない。


「今の王都の流行がどのようなものかわかりませんし

 王都についてから練習するわけにいきませんから

 フープ・パニエ・裾長の引きずるタイプと3種類のドレス着用と

 旅装用のふくらはぎが見える服装の4種類で優雅にふるまえるように練習しておきましょう」とシノとセバス。


そして シノと二人で衣装をとっかえひっかえしながら

馬車に乗ったり下りたりの繰り返し。


本当ならお姫様ドレス♡お嬢様スタイル♡と、うきうきするところなのだろうけど。

 あっちにぶつかり こっちをぶつけ。


 裾を踏んだりひっかけたり ひっかかったり、


 お城で石を運んでいる方が楽だったかも・・・


でも お手本を見せる為にドレスを着たシノはきれいだった。

スカート姿のシノは まるで若奥様のようで美しかった。


というわけで 温泉宿3日目は ドレスの着脱と馬車の乗り降りの稽古をしているうちにすぎてしまった。



いかに優雅に素早く着替えるか、これは女城主のたしなみなんだそうだ。

 普通の奥様やお嬢様なら きれいになるまで時間をかけて良いのだけど

 城主たるもの 身支度(みじたく)は迅速に!の鉄則は 衣装の種類に関係ないのだそうだ。


※ 土日休日は 朝8時 

  月~金は  朝7時の1回投稿です

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