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貧乏領主になりました  作者: 木苺
第3章 王都でのお披露目 :王都への旅
31/123

温泉!

3日目の夕暮れにたどり着いた休憩所は ぼろっちい小屋だった。


しかし中に入って\(◎o◎)/! 地下3階に 天然温泉があった!


地下2階が人間用宿泊施設 地下1階が馬用。

地上部分は ただの廃墟(=ぼろっちい小屋)

 地下への隠し戸つき、馬車置き場


すっごい設計 すっごい偽装(ぎそう)


しかも 地下1階から地下2階への連絡通路は ただの竪穴でした。

地下1階の奥にしつらえられた隠しドア(回転式)を押してはいると、いきなり落下。

 落下途中で体をひねって横穴に飛び込むか手をかけないと、果てしなく墜落してさようなら~です。


私は落下途中に先行していたシノに引っ張り寄せられ無事地下2階に。


セバスは馬と一緒に地下1階で寝ました。


なんなの この仕様。


地下2階に 補給用食料などが用意してあり、地下3階へは普通の通路なので 女二人で温泉を楽しみましたけど。


「タンタンは どうやってここに食料を補給したのかしら?」


「ここの備品や備蓄はすべて私が用意しました。

 じつは 忍び専用の地下通路がございまして、そこを私は利用しているのです。

 地下通路のことを知っているのはご領主様と忍びの者だけ。

 セバスは知りません」


「でも私達がここに降りたからバレたのでは?」


「あの竪穴を通り抜けられるのは忍びだけですから。

 だれも 地下通路があるとは思いませんよ。


 旅の補給品は 地下1階の(わら)の中に隠してありますから

 セバスは ただの隠れ穴にご領主様を案内しただけと思っています。


 だから 温泉のことも この内部の構造も備品のことも秘密です。


 ご領主さまは 王都での試練に備えて 一晩闇の中で過ごす鍛錬をしたことにしておいてください。飲食物は 私が手渡したものを食しただけで それが何だったかわからないとお答えくださいね。」


「そんなに 秘密めいた儀式があるの?王都では。」


「松明式のあと 一晩一人で闇の穴で過ごす試練が待っています。

 ただ それだけです」


(ひょえ~ その予行演習をしなくてもいいのだろうか?)


「あんなの 人生に一度体験したら充分です

 予行演習なんていりません。


 現にお嬢様は 墜落した時も 声を立てなかったでしょう。

 あれで 十分に合格です」


 確かにセバスから小屋に入ったら 声を出すなと念押しされていたけど・・

 それが そんな風につながるとは・・・


「あっ でも私達 ここで普通にしゃべっちゃってるけど」


「防音仕様ですから大丈夫です」


「よかった。シノが話してもいいって言うまで黙っていて」


「その素直さが お嬢様のとりえですね」


「ありがとうございます。」私はまじめにお礼を言った。


だって今夜は ご褒美にって 保存食を使ったおいしい料理に

温泉に

あったかくて柔らかいベッドでぐっすり眠ることが許されたのだもの。


あ~ 癒される~

 3日間の 地獄の木箱から 今夜は 解放されてよかった~

※ 土日休日は 朝8時 

  月~金は  朝7時の1回投稿です

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