東町へ:かもめとウミネコ
西の入り江に向けた1泊2日の研修旅行を終えて、再びペンペンに戻った。
そこで 研修旅行のおさらいや、まとめ学習をしたあと、
今度は 東の入り江に向けての研修旅行とあいなった。
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「あー おぅ えぁー」
ウミネコの鳴き声に迎えられるようにしてペンペンを出港した。
本日も スイレン船長が操る花号に乗っている。
南の入り江東岸は、絶壁がそそり立っている感じ。
前方では 時々 魚が跳ねている。
カモメたちは すでに北のどこかへと旅立ち、今 頭上を飛んでいるのはウミネコだ。
といっても、私にはまだ 空を飛んでいるカモメとウミネコとを見分けることができない。
ただ 「この前と鳴き声がちがうねぇ」と言ったら、
「今飛んでいるのは ウミネコですよ」と教えられたところだ。
図鑑で見たら、カモメに比べてウミネコは目つきが悪 かった。
しかもカモメは冬鳥だった。
どうやら、この前 西の入り江に向けて船出した時に頭上を飛んでいたのが、
ペンペン周辺に残っていたカモメの最後のグループだったようだ。
それに比べて、ウミネコは 餌になる魚を追いかけて年中、あちこち飛び回っているらしい。
個体の特徴を覚えるときには、「目つきが鋭い」などと気配りした一般的形容よりも
自分の第一印象に基づいて、「目つきが悪い・赤い縁取り 白目に黒目」などと自分なりのことばで覚えたほうが記憶が定着しやすい、私の場合。
これから何年も海辺の鳥の鳴き声に耳を澄ませ、その都度 姿形や動き方などの特徴とあわせて、鳥に詳しい人にその名を確認していれば、いずれ私も海鳥の見分けがつくようになるだろうか?
陸の野鳥は そうやって、覚えた。
飛び回る小鳥たちは なかなか近づけないし いつも動き回っているからなかなか覚えられないのだ。(そもそも 目でその動きを追いきれない><)
だから 鳴きまね・動きをまねる(特に足運びやはばたきを擬音化して振りマネのテンポを目の前の鳥にあわせる)ことにより頭の中のイメージをより明確にしていきながら、頭に刻んでいく。
それを繰り返していけば、ある日、突然、目の前の鳥の特徴が はっきりと目に映るようになるから不思議。そうなってからが やっと私にとっての「観察」のはじまりだ。
そこに至るまでに 時間がかかる。
渡り鳥なら この目で 種の個性を認識できるまでに、最低でも2・3年はかかる。
まず ある決まった季節・ある決まった時間帯に その鳥だけがいる場所をみつけるのに最低1・2年。
翌年、同じ場所でそれと同じ種類の鳥を見つけることができるようになったら、たびたび見に行って
その鳥の名前を 図鑑や鳥に詳しい人に確かめて覚える。 そして観察開始。
鳥は個体が小さい上に、空高く飛んでいたり、足下にいたりと 遠近感による見た目の大きさがかわるうえ、自分の視力の解像度によって 輪郭や色合いがクリアになったりぼやけたりするから、自分なりの識別ポイントをつかむまでがほんとたいへん。
いつかは、獲物を捕まえるときの動きや、風に乗る動きを はっきりと認識できるようになりたいなぁ。
今はまだ 鳥に捕まえられた魚の方に意識がいっちゃって、肝心の、その時の鳥の姿がぜんぜん記憶に残ってない(;'∀')
※ 土日休日は 朝8時
月~金は 朝7時の1回投稿です
(参考)
・カモメとウミネコの見分け方
https://www.advan-group.co.jp/times/kamome_umineko/ (写真引用元)
立ち姿・飛んでいる所などわかりやすい写真つきで
観察ポイント:嘴・目・足・羽について、具体的にその違いを言葉でも説明してくれている
・カモメについて(鳴き声テープつき)
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1404.html
・ウミネコについて(鳴き声テープつき)
https://www.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1511.html
・大阪湾岸のカモメ類の分布の季節変化
2021年12月24日 和田岳(大阪市立博物館)
https://db3.bird-research.jp/news/202112-no2/
この手の調査は 東京・関東地方など、各地で行われ ネット上にもいろいろ掲載されている。
このレポートは、図とグラフが大変見安かった。
さらに明石海峡のイカナゴ漁の漁獲量の増減と カモメの数の増減の関係を具体的に述べていて面白かった。しかも写真つきで。
大阪市立博物館には、いろいろな分野を専門とする学芸員達がさりげなく接客窓口に座っていて、
町暮らしの人間の何気ない質問(生物系)に 毎回的確にわかりやすく口頭と専門的な図鑑を広げて説明してくださるのでありがたいです。
日本各地の博物館には 今も多くの学芸員さん達が、ご自分の専門的な研究を進めながら、その成果を
きちんと市民や来訪者に還元する「わかりやすい説明」のプロフェッショナルがいらっしゃいます。
議員どもは 往々にして アニメーターやイラストレーターにカネを払って 原色の絵・デフォルメしたキャラを使ったり、精度の低い(見た目鮮やかな)写真を飾ることが 「親しさ・わかりやすさ」だと勘違いしているようですが、
ほんとは 限られた色数を使っても、一目でわかる図表を適切に作成・使用したり、特徴のわかる挿絵、平易な言葉で的確に説明することこそが、市民の理解と関心を深めることにつながることを、もっと真摯にご理解いただきたい。
まあ 同業者(イベント関連業界)の利権確保のために 博物館や学芸員を目の敵にする一方で、その成果だけを都合よく使い捨てることしか考えないメディアとズブズブ議員集団には 何を言っても無駄かな。
大阪湾で死んでしまったクジラを 骨格標本にすることを拒んで、和歌山沖まで巨額の資金をかけて捨てに行く維新のアホ首長どもには ほんとうんざりです。
真の意味で 命を大切にすることを知らない傲慢無知な政治屋めが。
他者の仕事に敬意を払うことを知らず、「投票結果」を「ただの人気取り合戦の勝ち札・新たな利権獲得への元手」としか考えていない連中は イナゴやゴキブリよりも始末に悪い。