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貧乏領主になりました  作者: 木苺
    領主 ことはじめ
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悪魔めいた人と契約 (目覚めて6日目 領主就任4日目)

セリ市場を見学し、バッキ―と面談した翌日の今日は、午後からウマイヤと会う約束になっている。


正直、バッキ―の一件が片付くまで彼との面談を延期したかったのだが

セバスから止められた。

 領主としての信用を失いかねないから約束をたがえるなと。


というわけで 目覚めて6日目、領主就任4日目にして 最初の雇用契約を・・

(いや やっぱり荷が重い!

 というか 何日目とか数えるのもややこしくなってきたので もうやめる!

 とにかく 目覚めて3日目で領主就任して

 領主に就任してから4日目、つまり中2日で 最初の雇用契約を結ぼうとしている私。

  めちゃめちゃヘビーモードなんだな。

  これからも こんな感じなんだろうな、たぶん)

    と覚悟しました。(・・;)


「だから すべて 私にお任せ下さればいいものを」セバスチャン


「それは嫌!」


「わがままですね」セバス


「だって 領主ってしくじれば首チョンパ。常に暗殺の危険有って言ったのあなたじゃない。

 やってもいないことの責任を取らされたり、恨みを買うのは嫌よ」私


「なるほど。ならば好きになさいませ」セバスチャン


「領主である私を政治的に守り 私がまっとうな領主として長生きできるように支えるのがあなたの役目でしょ。

 ちゃんとあなたの知識と経験を私に提供しなさい。

 私の手足となり知恵袋としての任を果たして!」


「ほうーそれが あなたの望みですか。

 で 私めには なにをくださるのですか?」


「ない袖は振れません。

 あなたの良心に照らして 私に仕えてくださいとしか言えない」


セバスチャンは 私の顔をじっと見て言った。

「ずいぶん面白い夢を見ていたようですね。

 眠り続けているあなたを弑逆(しいぎゃく)して 私が領主にならなくてよかった」


「永遠の忠誠を誓います。

 あなたが 私をお払い箱にするその時まで」

セバスは胸に手をあてて一礼した。


「あなたの忠誠を受け入れます」

私は儀礼にのっとって答えた。

 内心では あまりにも抽象的過ぎることばにとまどいながら。


セバスはにっこりと笑って、「抽象的な言葉がどれほど不確実かわかったでしょう」と言った。


(こいつの態度は悪魔だな。天使のように偽善的でないだけましだけど)と思った。

(中身が善なるものでありますように!)


「善だけで悪に抗し切れません」とセバス


「人の心を読まないで!」


「だったら表情に出さないでください」


「とりつくろはなくても良い人を身近に置きたいわねぇ」


「御意」


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