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貧乏領主になりました  作者: 木苺
第2章 船と港:新情報でクルクルリンの春香さん
104/123

荷役機械と穀物の輸入・海上輸送(夢の世界の続き):写真あり 

このページは、元記事を作成・投稿後

 「ニューマチックアンローダー」という機械名を知人から教えてもらい

 IUK(IHI運搬機械株式会社)と商船三井のサイトをみつけ

 その後、再度検索を重ねたあとに 書き改めたページです。


再検索のきっかけとなった記事については、一連の書き直し頁のあとに「参考資料」として

コピペしています。

  最初は 参考資料を読んでも チンプンカンプン・お手上げ状態だったのですが

  わからない語句を 一つ一つ検索した結果が こちらの本文に投影されております。


私にとって貴重な手掛かりとなった記事をサイトで公開してくださった、IHI運搬機械株式会社様に心から御礼申し上げます。


と同時に 日ごろ無口すぎて、会話をつなげるのに苦労する知人様にも感謝します。


(的確に質問しないと答えてくれない難儀な人←昔風の典型的工学系の人ともいう

「ある程度分かってる奴でないと説明するだけ無駄だから」という言い分は私も受け入れてるんです。

その一方で、「それでは いつまでたっても学際的発展が成立しないだろう」、というのが私の考えなもので・・たまに顔を合わせる程度の付き合いが続いていることに感謝かな・・)

 

海運業の発達は 荷役(港で船荷を積み下ろすこと)と表裏一体をなす。


ジャンク船やカティ・サークで有名な「紅茶輸送の快速帆船(ティークリッパー)」につきものの

苦力(クーリー)(※1)の話は 後に回して、荷役機械の発達と港整備の質的変化と船の大型化・進化の話を先にしたい。


~~~  ~~~

・動力を使った浚渫技術がすすみ、大型船が接岸できるほど、港が深くなり、

岩盤強化などの技術が発展し、係留施設も進化して

大型船も直接接岸できるようになった。


港の地盤補強技術が発達してからは、岸壁に

超大型(ガントリー)クレーンを建設して、船から直接荷物の上げ下ろしができるようになった。(※2)

挿絵(By みてみん)

(ガントリークレーンの後ろに見える 凸凹の壁のようなものは何かなぁ?とずっと考えていたのだけど、もしかして コンテナを積み上げているのかな???

 そして 赤やら青やらの凸凹の後ろにある白い壁みたいなのが、建物の外壁でしょう。たぶん)



・穀類などは、船倉から吸い上げて、陸で待機しているトラックの荷台に吐きだすことができるようになった。(※3)

挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


こういう、船荷をやりとりする装置のことを「|荷役(にやく)機械」という。


昔は、港で船荷を積み込んだり積み下ろす作業のことを荷役(にやく)と呼んだ。


そして、その作業に従事することを「荷役人足(にえきにんそく)」と呼ぶこともあった。

 重労働を()かされたときの、「これじゃぁ 苦役(くえき)じゃないか!」という恨みを込めて。あるいは 異国の苦役(クーリー)達を指すことばとして


荷役(にやく)機械が開発・投入されるさいに、「荷物を運ぶ役割をする機械」という意味で

荷役(にやく)機械」と強調され、荷役に従事する人のイメージアップの為にも

「にやく」という呼称の使用が公式だとことさらに強調されるようになった。


 庶民感覚(あんなキッツイ仕事・雇用が安定しないのに、仕事のある時はむやみに()かされる)という思いを込めた呼び分けの歴史をなかったことにするのはどうかと思う。


「自分が長く続けられないと思うほどきつい仕事をなくしたい」という思いから、

技術開発・環境改善に取り組んだ人々の足跡まで消し去るような、

「言葉()り」=「庶民の労働実感を現す言葉すら、「差別用語」と決めつけ(おとし)めるお偉いさまの独りよがりな主張」=「べき論」と、そのお先棒担ぎの輩には ほんとうんざりだ。


反骨精神を示す自嘲のことばまでも、「差別用語」だと決めつけることこそが、差別意識・隠蔽(いんぺい)体質そのものだ。


感情のこもった「言い換えた・呼び変えたことば」ほど、時間経過とともに 使用当時の文脈から離れた解釈がされてしまうので、上から目線で権威を振りかざして過去を否定する(間違いだと決めつける)のはやめていただきたい!(参考2)


 閑話休題 (夢というのは、飛躍しがちだから、ほんと困るわ。(;´д`)トホホ )


・今では、大型の外航船(外国の港にも寄港する)から、それよりは小さい内航船(国内の港だけを往来する)に、直接 船荷を移動することも増えた。

これもまた、荷役機械の発達のおかげである。


荷役機械は、同じ用途でも、港で扱う荷役の量や 港の立地条件(岸壁の強度等)により多種多様である。



・穀類など空気の力で吸い上げ可能なものを「粉粒体(ふんりゅうたい)」と呼ぶ。

ニューマチックアンローダーと呼ばれる機械によって、穀類などを吸い上げて荷揚げできるようになると、わざわざ袋詰めにすることなく、船倉にそのまま原料を詰め込んで運搬できるようになった。


 袋や箱に入っていない、原料そのまんまの貨物のことを「ばら積み貨物(バルク貨物)」、バルク貨物を運ぶ船のことを「ばら積み船」と呼ぶ。


 昔は、袋に入れずむき出しのままの(ぜに)を「ばら(せん)」と言ったのと同じ感覚で

 「ばら荷」と言っていたように思う。

   「ばらばら、ばらける」のバラである


・ニューマチックアンローダーにも いろいろなタイプがある。

 吸い込みノズルが1本のものもあれば2~3本のものもある


ばら積みの穀物を、人足の手配の心配なしに便利に荷揚げできる機械ができると、貨物船はどんどん大型化していった。


輸送船が発達すれば、大量輸送・長距離輸送も発展していく。

夢の世界で私がいた国の気象観測網(特に海上の天気予報)は世界一である。

これすべて 安全な海上輸送確保のためであった。


貨物船が大型化すればするほど、港湾施設・荷揚げ装置も進化していく。せざるえない。


・ニューマチックアンローダーも大型船に対応して、レールの上を走って

レールに横付けした大型船の船首側から船尾側まで行ったり来たりしながら

船倉の中から穀類を吸い上げるタイプもできた。

その吸い上げノズルを支えるアームの動きを工夫している。

挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん) (※4)


挿絵(By みてみん)


◇ ◇


・いくら荷役機械が発達して積み替える作業負担が軽減しても、やはり

輸入品を積んだ大型船→艀→内航船で国内各地へ運送→国内各地の港と、

何度も何度も積み替えるのは、非常に手間がかかる。


しかも 大型船から積み荷を引き受けた艀から、すぐに内航船が荷物を引き受けるには

内航船が 湾内で大型船の到着を待っていなくてはならないetcの手配もたいへんである。


さらに、大型の外航船が着岸できる大きな港から、各地へと内航船が出ていく場合、

どうしても積み替えに待機時間が生じるために、いったん陸揚げして、陸の上で保管する必要も出てくる。


◇ ◇


・港湾内の積み替え負担を減らすために、

大型船からノズルで吸い上げた穀物を、ベルトコンベヤで複数のサイロに流して保管し、

あとからやってきた内航船に、サイロ側で計量しながら積み込む

という一連の過程を一体化したニューロマチックアンローダーも開発された。


もちろん この機械は、停泊中の大型船から艀へ穀物を直接積み込むこともできる。

挿絵(By みてみん) ※5


↑の写真だと、大型船と艀の様子がよくわからないのは、両者の大きさがかなり違うからだと思う


参考までに、外国貿易に使用する大型船(外航船)・国内輸送の内航船・(はしけ)とタグボードのサイズを対比した図を紹介する。


 挿絵(By みてみん) (※5・8)


・これらの絵は、作業をはたから写したものだが、

 穀類視点で(?)、外航船からトラックに積み込まれるまでの一連の作業工程を見るには、

 あとがきの(※6)をご覧ください。

 

(※6)の中にある1枚の写真では、船倉に残ったトウモロコシを集める油圧シャベルがものすごく小さく見えます。それだけ ニューマチックアンローダーのノズルが大きいのでしょう。たぶん。


 そして 荷揚げサイロの巨大さに比べて、内航船がものすごく小さく見ること!\(◎o◎)/!



・船から穀物を吸い上げてサイロで保管してトラックに積み込むまでをわかりやすく図示したのが↓

挿絵(By みてみん) (※7)


・遠くから港湾設備を見たときに、巨大な建造物やら機械が多いなぁ・・ あのでかい壁のようなものはなんだ??と思ったことがありますが・・ もしかして もしかして サイロだったの????


 私、サイロって 牧場にあるサイレージ用サイロ(冬の間の飼料を蓄えておく所、中で牧草が程よく発酵する)のイメージしかなかったので、まさか 港に 荷揚げした穀物を一時保管するためのサイロがあるとは思いませんでした。


  (ちなみに 穀物貯蔵サイロに潜り込むと、アリジゴクみたいに曳きづり込まれて圧死・窒息死します!壁に穴をあけても同じことが起きます。

   夢の世界の異国では 時々そういう事故が起きてます、農場のサイロにおいてすら。

   まして港湾施設は巨大ですので、くれぐれも盗みに入ろうとか不埒なことを考えませんように!!


   港湾・船舶施設などでの、テロやサボタージュなどの破壊行為は凶悪犯罪・国家反逆罪として

   一族郎党獄門さらし首にすべきと考えます、)


 (いかん・いかん、夢の世界に飲まれそうになってしまった><・・・)



・いやはやもう、穀類の荷揚げ作業場(港湾内設備)って、機械類が立ち並んで

 まるで工場みたい。



そして、港には、こういう穀物の一連の流れを専門に請け負う会社もあるそうな!\(◎o◎)/!

(※9)

(参考)


※1:苦力

https://www.y-history.net/appendix/wh1203-078_0.html

「世界史用語解説 授業と学習のヒント」

  大人気マンガ黒執事(実は私もハマりました)の頃から、苦力を労働者階級の代名詞と思い込んでいる人が増えましたが、

  現実は 黒人奴隷に代わる新たな奴隷:拉致したアジア人の若者に強制的に奴隷労働を契約させて使役する、新奴隷階級のことです

  もちろん イギリスでは、港の人足に軽犯罪労働者・犯罪で生計を立てる浮浪児をつかまえ、  「徒刑囚」として使役したと描写する19~20世紀の物語も多いですが。

  いずれにしても 片務的契約に縛られた人間(足抜けできない存在)であったようです。


※2

・ガントリークレーンを使ったコンテナの積み下ろし作業

  https://lab.pasona.co.jp/trade/word/400/ (写真引用元)

    図解が すごくわかりやすい


・仙台港の港湾施設(ガントリークレーン以外についても詳しい)

  https://www.pa.thr.mlit.go.jp/shiogama/kids/harbor/index.html


・神戸港での作業光景動画

  https://www.youtube.com/watch?v=eSFax2MThHc

    冒頭の クレーン・貨物船・大型船の写った光景を見ただけで

    船とクレーンの大きさの比率が実感できると思う


・横浜港のコンテナパージについて

  https://www.city.yokohama.lg.jp/city-info/yokohamashi/yokohamako/kkihon/kankyo/hashike.html


※3

船舶からの穀物原料荷揚げ装置

 https://www.horkos.co.jp/product/plant/plant05.php (写真引用元)

 写真と図解でわかりやすい


※4

https://www.sun-earth.jp/neuero_pneumatic 

ノイエロドイツのサイトの動画からのコピペを加工


この動画には、360度の角度からニューマチックアンローダーを撮影し

機械がレールの上を移動するさまも

ノズルが四角(スクエア)を描くようにして動く軌跡も わかりやすく示されている



※5 https://www.iuk.co.jp/howto/neumatique.html

   IHI運搬株式会社が 千葉共同サイロ株式会社からの依頼を受けて設計・建設したニューマチックアンローダーを例にした「モノづくりの取り組み」についてのサイト


  こちらから 一部画像をお借りして 補足説明も書き込んで添付しました。


※6 https://www.maff.go.jp/j/syouan//nouan/carta/torikumi/pdf/maize_25-4.pdf


このページは、何かの論文の添付資料だと思います。

もしかしたら、輸入穀類がこぼれ落ちて発芽する(外来植物の侵入)に関する論文かもしれません


写真を見るだけで、非常に筆者の考えと、港湾における穀物の移動経路が 具体的にイメージできる

優れた資料だと思います、作成者がどなたなのかわからなくて残念です。


添付資料にも 元論文のタイトルが書いてあると良かったのにと思います。


※7 博多港サイロ株式会社 https://hakata-port-silo.com/system.html

     作業工程に係る機械の各部の写真が豊富)


※8 ドライバルク輸送・「貨物にあわせた専用ばら積み船」については

https://www.mol.co.jp/various-vessels/drybulk/ 商船三井

のサイトをご覧ください、

 豊富な写真と完結でわかりやすい用語解説で、鉄鉱石~木材チップまで

 各種のばら積み貨物を運ぶ船と荷役装置についてのピンポイント説明付きの写真があります。

 (私がコピペするよりも 商船三井のサイトを見て頂いた方が わかりやすいと思いますので

  サイト紹介だけしておきます)


※9 港にある 物流に関連する会社の種類

https://www.digima-japan.com/knowhow/world/17010.php より


・乙仲業(港湾運送事業法)

港湾エリア内で陸地と船舶の間で行われる貨物のやり取りについての業務を行う。


昔は、海運組合法により

 乙種仲立業(乙仲):定期的に運ばれる船貨物の取次を行う

 甲種仲立業(甲仲):不定期な船貨物の取次を行う

と別れていたが、今はそういう区別はない。


戦後、日本は海外からの原料輸入の量も種類も、飛躍的に伸びたことに合わせて、法律も実態も変わったのだと思います。


・フォワーダー:貨物利用運送事業法に基づき、国土交通大臣の認可を受けた貨物利用運送事業者貨物


転じて、国際輸送を取り扱う業者のことを指すようになったが、最近は乙仲がフォワーダーを取り扱うことも増えたので、乙仲もやる大規模な会社≒フォワーダーと言っても良いかもしれない。


荷主から貨物を預かり、他の業者の運送手段である、船舶や航空、鉄道や貨物自動車などを利用して運送を請け負う。


・なお 輸出入には 当然税金がかかる。通関法の規定にのっとってやらねばならない。

 その業務(通関業)を行う人が「通関士」(国家資格)である。




●IHIの広報資料では、ニューマチックアンローダーのない港でも

 荷下ろしができるように 貨物船に取り付ける 船舶用ニューマチックアンローダーも作っているとのことだったので、その画像を探したが見当たらなかった。


 「アンローダー艤装台船」で検索したら、クレーンなど大型機器を設置する会社が、材料を台船を使い海上輸送して現地で組み立てます、と言った感じの紹介サイトが出て来た。

 http://teraoka.info/jig/seizo

 その中に、「シップローダ― 穀物用バキューム式アンローダー」の写真もあった

  その写真は 多分陸に設置されたものだと思うけど


 思わぬところで 台船の活躍ぶりを知ることになった。






(参考2)

https://kanjibunka.com/kanji-faq/old-faq/q0252/  漢字文化資料館

 漢字Q&A (旧版:2008年以前の古い記事) にやく・にえき


・このページの説明は 比較的穏当なのですが(辞書出版社としての縛りもあるからw)

 このページを参照して作られたOTONA SALONの説明は 断定口調で 誤った主張の押し付けにすぎず 実に不愉快!!


 得たいの知れない人物が、「辞書」ぶって パクリ記事を寄せ集めてヒット数を稼ぐサイトには、要注意です!

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