表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/63

第25話 ~栞side~ 家族

 わたしは相楽家の長女。

 おばあちゃんちに、パパ、ママ、妹と住んでる。


 おばあちゃんは地主の娘で箱入り。娘のママもその箱入りだから、過剰包装でとってもエコじゃない。

 おばあちゃんちは大きくて、わたしが生まれた時に増築したわたしの部屋と妹の部屋以外に、まだ何人か兄弟ができてもいいくらいの部屋がある。


 パパは老人ホームの施設長。

 名前だけ偉くて、年末年始も仕事だし、しょっちゅう夜中でも呼び出される。そして、そのわりに給料は安い。(とママがいっていた)


 エコじゃないママは働いたことがない。

 苦労して沢山の老人ホームの理事長になった、もう亡くなったおじいちゃんが先回りしていろいろなことをやってしまったせいで、ママは世間知らずで何もできない人になってしまった。

 パパと結婚するまで、ママは家事ができない家事手伝いだったらしい。

 じゃあ今は何をやっているかというと、わたしと妹の教育ママだ。


 ママは自分ができなかったこと、したかったことをわたしと妹にやらせた。

 字が上手くなるように習字、スタイルが良くなるようにバレエ、音感が良くなるようにピアノ、運動神経が良くなるように水泳……。

 ママは丸文字で、中肉中背で、音痴で、泳げないから、自分のコンプレックスをわたしたちにぶつけたんだと思う。

 わたしは字が綺麗になり、周りの子に羨ましいと(本心かどうかわからないけど)いわれるスタイルを手に入れ、絶対音感を持ち、四泳法が泳げる子になった。

 全部、一生懸命頑張って、一生懸命背伸びをして。

 でもママは褒めてはくれなかった。


 そんなママも、この学校に受かったときはすごく褒めてくれた。


 嬉しかったなぁ。

 あの時のママの顔、もう一回見たいくらい。

 だから、ママにはいえなかったんだ。

 学校の勉強についていけていないって、いえなかったんだ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ