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お題シリーズ2

とっても良い子のお話

作者: リィズ・ブランディシュカ



 今日は電車で遠くへおでかけ。


 私は、乗り合わせた隣の席に乗ったおばあさんにお辞儀をした。


「まあっ、かわいらしいお子さんね。しかも礼儀正しいし、こんな子供が欲しかったわ。うちのは生意気で、私の事をババア呼ばわりしてくるんですよ」


 すると、隣に座ったそのおばあさんはにっこり笑って喜んでくれた。

 それからママと夢中になって話をしている。


 私はそんな二人の話を聞きながら、お行儀よく着席。


 良い子は電車に乗っても騒いだり、大声で話をしたりしてはいけないのだ。


 ママの甲高い声が耳に入った。


「ええ、うちの子ったら本当に手がかからなくていい子なんですよ」


 私は良い子。

 私は良い子。


 昔は悪い子だったけど、今は良い子になろうとしてるの。


 だって、良い子じゃないといけないもの。


 私はいつもはどこかに閉じ込められている。

 でも、ママの機嫌の良い時には出してもらえるの。


 可愛いお洋服を着せてもらって、楽しい場所に連れていってもらえる。

 美味しいご飯だって食べさせてもらえる。


 そういう日は、おめでたい日らしい。

 たくさんのお金を持ったママは、私に見せびらかしてくる。


 だいぶ機嫌がいいと、プレゼントだって買ってくれるし、愛してるとも言ってくれる。


 だから、私はママの事が大好き。

 そんなママのために、良い子でいるの。


 例え普段は、絵本に出てくる鬼のように怖くて、痛い事しかしてこなくて、悲しい事しかいわなくても。

 大好きだもん。



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