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異世界メモリアル【10周目 第1話】


三年ぶりに暗闇です。

まったく問題なし。

むしろなんか違ってたら怖いから、これでいい。


「あなたはロトだね。特技『理系の心得』と『世界の基礎知識』と『運動の心得』に『美容の心得』、『スーパースター』と『料理の心得』と『芸術の心得』、そして前回プレイのアイテムを引き継ぎます。属性『色男』と『ラッキースケベ』に『TS』も付与されます。また、前回でのエンディング時のステータスからボーナスをポイントを算出します」


声も同じ。無機質で淡々としているが、今となっては嫌いじゃない。


【ステータス】

―――――――――――――――――――――――――――――

文系学力 1050

理系学力 1050

運動能力 1050

容姿   998

芸術   932

料理   944

―――――――――――――――――――――――――――――


終了時のステータスだ。

最初はステータス向上も死にものぐるいだったが、いまやちょっと頑張ればこんなものです。

そして今回の特典は文系の心得になるはず。


「文系学力に+150のボーナスポイントが付与されます。さらに文系学力のステータス向上が倍の早さでアップする特技『文系の心得』を取得しました」


さすがにこれは予定通り。

いまさら来斗さんが文系ヒロインじゃないなんてことはありえない。

次が属性だ。上限、つまり999を超えることで得られる特典。

上限値に到達している状態で、ステータスアップのアイテムを使用すると突破できる。

9周目では今まで取得していない、文系、理系、運動を狙って上限突破している。

こっちはステータス向上アップのような確実にいい効果とは限らない。

俺に変化……というよりゲームの設定が変わるものだ。


『色男』は女の子たちの方から話しかけてきたりデートに誘ってくるというもの。容姿に関係ない。

デートしやすくなるし、エンカウントも増えるから親密度を上げやすくなるが、デートを断る回数も増えるわけで。いわゆる爆弾の原因となる。

『ラッキースケベ』は文字通り、なぜかエッチなイベントが頻繁に発生するもの。

基本的に嬉しいのだが、そのことでうまく行かなくなるデートもある。またなぜか舞衣には発生しない。そこが一番不満。

『TS』は義朝が可愛い女の子になるというもの。これはメリットしか無い。最高だ。神ってる。しいていえば女の子の情報を教えてくれる親友がいなくなる。序盤なら困るかもしれないが、いまさら必要ないし。


今までのところ、属性は攻略ヒロインに関連している。

料理系ヒロインの沙羅さんは、実は結構えっちな人だったので、ラッキースケベが手に入った。

容姿系ヒロインは鞠さんだが、これはおそらく父親が色男だったからだろうか。鞠さんも男にはモテたが、どちらかというと天然の印象の方が強い。『天然』の属性じゃなくて本当によかったです。

芸術を限界突破して『TS』が得られたのは、芸術系ヒロインのてんせーちゃんが腐女子だったからだろう。……なんかわかるようなわからないような気がするが、詳しく考えても無駄だ。男の状態の義朝に好かれるという暗黒設定じゃなくて本当によかったと感謝するしかない。

さて、属性は……


「さらに、文系学力のステータスの上限突破による属性『ヒロインモブ』を取得しました」


ヒロインモブ……?

来斗さんが文芸部だったことに関係しているのだろうか。

親密度の評価がモブだのヒロインだのライバルだの、演劇の配役みたいなものだった。

モブヒロインだったらまだわかる。攻略できない女性キャラのことだろう。この世界には多く存在している。

例えば教師。美人だが、攻略できない。保健室の先生もそうだ。彼女たちはなんというか……言ってしまうとNPCだ。会話しているとすぐにわかる。

しかしヒロインモブとは?

ちょっとわからないな。

ま、いいか。『TS』も最初なんだかわからなかったし、始まればわかるだろう。


「さらに、理系学力のステータスの上限突破による属性『年齢変更』を取得しました」


年齢変更……理系のヒロインは、ニコ・ラテスラ。最初に攻略した女の子だ。

彼女は薬で肉体年齢が変化するという稀有な特徴があった。

……まさか舞衣が大人のおねーさんになったりするのか!?

それでいつものように慰めてくれるとしたら……ごくり。

逆に小さくなるパターンもあるのかな。ニコもそうだったし。……まったく問題ないな。むしろ神だな。


「さらに、運動能力のステータスの上限突破による属性『巨乳化』を取得しました」


巨乳化!?

これはわかるな!

もう間違いないじゃん。

つまり舞衣が巨乳になってるということだ……真姫ちゃんみたいに……とんでもない属性を手に入れてしまったぞ!

上限突破バンザイ! 属性バンザイ!


「初期ステータスを確認して、ボーナスポイントを振り分けてください」


【ステータス】

―――――――――――――――――――――――――――――

文系学力 225

理系学力 111

運動能力 163

容姿   165

芸術   165

料理   165

ボーナスポイント 100

―――――――――――――――――――――――――――――


余裕だな。

別にボーナスポイントなんてなくてもいいくらい。


【ステータス】

―――――――――――――――――――――――――――――

文系学力 225

理系学力 111

運動能力 163

容姿   265(+100)

芸術   165

料理   165

―――――――――――――――――――――――――――――


こういうときはとりあえず容姿。

鏡を見て自分がカッコよくないと凹むからだ。

舞衣もいまや料理の腕より、容姿がいい方が機嫌がいい。


ボーナスポイントを割り振ると、光が生まれる。

前回は義朝のぱんつから始まったのだったな。

義朝、さらに巨乳になっていたりして。


「きゃーっ」


おおっ?

誰かな?

舞衣かな、星乃さんかな、実羽さんかな、それとも義朝かな?


「……え?」


そこにいたのは、思いがけない人だった。


10周目のはじまりはじまり~

こんなに長く続けるとは思っていませんでした。ひとえに評価、ブックマーク、そして感想をくださっているあなたのおかげです! ありがとうございます!



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