表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

126/364

異世界メモリアル【4周目 第3話】

誤字報告をいただいたのですが、誤変換とかじゃなくて、沙羅さんの口調が間違ってますよという作家として非常に恥ずかしい指摘を受けてしまったYO! オリジナルのキャラ作った人間が監修されちゃうってどゆこと!? でもそれだけ熱心に読んでいただいて嬉しいです。今後とも宜しくお願いいたします。


運動部に入ろっかなーという漠然とした思いのもと、部活紹介を読んでいた。

とはいえ、どの部活だと運動能力がアップするなんて書いてないし、1年生がどの部活なのかも書かれていないから、なんの参考にもならない。知りうる限りでは攻略対象となる年上の女性は星乃会長だけだ。

普通の部活選びなら、やりたいスポーツをやればいいのだろうが、こちとら育成ゲームでやってますから。

今回のプレイに向いている部活は何か。誰を攻略するのに良いのか。そういう打算的な考え方なんだよ!

やりたいことで選ぶなら、ボードゲーム同好会か、クイズ部にでも所属します。

俺はクイズゲームも好きなんだよね。


俺は結局、部活を直接見に行くことにした。

ゴルフ部に鞠さんいるかな……。

他の運動部から大分離れたゴルフ練習場に近づき、パカンパカンとゴルフボールが飛んでいくのを見やる。

彼女は居なかった。こんなレベルじゃないのだ。遠くからでもわかるほど、音が違う。

ゴルフ部に入る、という選択肢について考慮する。

キャディは上手く出来たし、ゴルフゲームも好きだから悪くはない。が、運動能力の数値が上がるかはちょっと疑問だ。舞衣が以前、プロレス研究会に所属しろというアドバイスをくれたように、特定のスポーツの技量だけではなく体力と筋力がものを言うのだろう。

鞠さんが所属している状況で鞠さんを攻略するわけでもなければ避けていい。


両手を組んで首に当てつつ、ぼんやりと空中をみながらゆっくりと移動する。

山道を下っていくとプールが見えた。

水泳部か。

透明な屋根を持つ温水プールを完備しているため4月でも水泳部は活動していた。

悪くはないな。

女の子の水着姿が拝めるから、ではない。もちろん、ステータス的にだ。

水泳部員の体型は痩せていながら引き締まっている。いかにも運動能力が上がりそうだ。

……しかしなあ、水泳とか陸上とかって、ゲーム性がないんだよね。

ゲーム化したとしたらボタン連打になるタイプの競技だ。

ボードゲーム同好会の対極にあると言っても良い。個人的にはできれば避けたい。


プールの横の林道を歩いてグラウンドに戻ろうとすると、妙に盛り上がっている様子を見つける。プールと体育館の間のあたりだ。ラブレターで女子マネージャーが憧れの先輩を呼んで告白をするのに向いているような場所であり、本来人の集まる場所じゃない。


近寄ってみると、知っている女の子がいた。

背は低く、小柄な体型でありながら、超爆乳。

黒と茶の混ざった色の肩まであるぼさぼさの髪を、赤い鉢巻で乱暴に縛っていた。

白くてぷにぷにとしていそうなほっぺたで、ネコ科を思わせる幼い顔の作りだが、少し太めの眉毛を凛々しく釣り上げている。さながら狩の練習をする子供の虎のようだ。

間違いない。寅野真姫(とらのまき)だ。

白い空手着のような格好で、裸足だった。何をやっているのか……?

ボクサーみたいなデカい男の先輩と対峙しているように見える。


「ROUND2! FIGHT!」


40代男性の体育教師がなにやら叫んだ。なんつーか、格闘ゲームの開始時みたい。

オーディエンス達は手を振り上げたり、声をかけたりしている。格闘ゲームの背景みたいだな。


バシッバシッバシィッ


薄いグローブで容赦なく真姫ちゃんにパンチを繰り出すデカい男。格闘ゲームの敵みたいな奴だな。っていうかサガットだな。

ガードに徹していた真姫ちゃんが、相手の腕を取って放り投げた。この体型の差でよくもまあという豪快さがまさに格闘ゲームの投げコマンド。

立ち上がったところに踵落とし、ボディブロー、きりもみ式パイルドライバーでトドメを刺した。強すぎる。さすが真姫ちゃん。


「勝負あり!」


体育教師が勝利を宣言する。

真姫ちゃんが胸を張ってガッツポーズをすると空手着でもわかるほど、ばいーんと胸が揺れた。格闘ゲームみたいに。っていうか不知火舞みたいに。


「ウオー! 強えー!」

「ストリートファイト部の期待の新人登場だー!」

「誰か次の対戦相手はいないのかー!?」


周りの人間達は大騒ぎだ。つか、この格闘ゲームみたいなやつ、そのまんま部活なのかよ! ずっと格闘ゲームみたいだと思ってたけど、ストリートファイト部かよ! だからわざわざこんな所で戦ってたのか。ここ全然ストリートじゃないけど。


しかしそうか、ふうむ、ストリートファイト部か。

体力と筋力が必要で、格闘ゲームのようなゲーム性。しかも真姫ちゃんがいる。

やるならこれしかない!


「よしっ、俺はやるぜっ!」


拳を上げてそう叫ぶと、周りがどっと沸いた。なんだ?


「New Challenger!」


格闘ゲームで対戦を挑んだときみたいなことを言ってるな。誰かコイン入れたの?

真姫ちゃんが俺の方を向いて、親指で首を掻っ切って地面に向けるポーズをした。挑発コマンドみたいに。


「ROUND1! FIGHT!」


なにやら次のバトルが始まったみたいだな。

真姫ちゃんに戦いを挑むとか、命知らずにもほどがあるだろ。


――あれ!?

これ、俺が挑んだことになってない!?

部活に入ろうって思っただけなんですけど!?


無理無理無理無理! 勝てるわけがない!

じわじわと近づいてくる真姫ちゃんに為す術がない俺。

波動拳でも出ない限りどうしようもないっつーの!

藁にも縋る思いで、出ないであろう波動拳を繰り出す!


ぼいーん


ぼいーんとな?

どうやら俺は真姫ちゃんのおっぱいを両手で鷲掴みにしているようだった。

確かに感じる手のひらの柔らかい感触!

しかし指の先まで全部柔らかい!

まさか!? 両手でも収まりきらない大きさだというのか!?


「なんだ? この技は?」


眉を釣り上げ、口をひくつかせ、顔を真っ赤にしている。

そりゃまあ、怒りますよね。ただおっぱいを掴んでるだけですからね。

こっちは「なんだ? この乳は?」って感じですけどね。けしからんにもほどがあります。

回答に困った俺はとりあえず、一度揉んでみた。凄い!

すかさず後頭部にハイキック一閃。

俺は一撃でダウンした。

そりゃそうだろう……。使用しているキャラのスペックが違いすぎますよ。


そのまま俺は意識を失い……


ざばあっ

「冷たいっ!?」


どうやら水をぶっかけられたようだ。

なに? なんなの?

無理やり立たされる俺。

混乱したまま、容赦のない声が聞こえた。


「ROUND2! FIGHT!」


あー、そうだよねー。

KOされてももう一回戦あるもんね!?

そういうものだもんね!?

つか、勝てねえよ!? 大人しく保健室に連れてってくれよ!


しかしゆっくりと近寄ってくる彼女は、全く攻撃をする気配がない。

なんと、両手を広げて俺を抱きしめた。

完全に戦意を喪失している俺への優しさなのかな!?


「ぎゃあああああ!」


思わず悲鳴をあげる。彼女の攻撃はサバ折りだった。この小さな身体のどこにこんなパワーが!?

背骨が折れる!? 地獄のような痛み! 

しかし胸のあたりは柔らかい! 天国のような気持ちよさ!

そうだ、身体の前半分だけに意識を集中すれば!

俺に背中なんて無い。あるのは胸板だけ、そう思い込むんだ。


……無理! 死ぬ! 

現実の戦いは、レバーをガチャガチャするだけでは振りほどけない!

懸命に身を捩ったところで、巨乳からは逃れられない。いやそれからは逃れなくてもいいんだが……腕から逃れないと、あばらが、折れちゃう……


そして、俺は再度意識を失った。





もちろん、作者はハイスコアガールが大好きです。ロトさんにはガイルが話しかけてこないし、ソニックブーム出せないし、ファネッフー出来ないから大変だね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ