43.捨てたもの、捨てられたもの
「だるい……」
秋になってしばらく月日が流れた。
訓練を終え朝食を取るが、朝から感じていた体のダルさは無視できず愚痴を漏らす。
「今日は休みましょうかー」
同じ月のモノの辛さを知っているスイが提案をしてくれる。
彼女のほうが重いようだが、そんな日も頑張って動いている彼女には素直に尊敬する。
これが春や夏だったら訓練だけではなく仕事も頑張れただろう。
ただ今は秋だ、それなりに空気が冷え始め短いスカートの中から冷気が入ってきて体を虐める。
……寒いくせに短いスカートを穿き、冷える体を守るようタイツともふもふのコートを羽織っているあたり女の子に慣れてきた気がする。まぁルゥとスイに言われてこんな格好をしているのだが。
「じゃあ俺達行きたい場所あったから二人で遊んでくるね」
コウがジェイドと視線を交わしてそう告げる。
「変な場所には行かないでね」
「うん」
コウは十一、ジェイドはそろそろ十五で成人だ。
思春期はとっくに訪れていて、悪い遊びを覚えているかもしれない。
一応忠告するがあまり気にはしていない、二人なら大丈夫だろう。どちらかというと二人だけで訓練していたり、仕事をしていることのほうが心配だ。
「じゃあわたし達は三人でデートしようか」
その言い方だと二人のほうもデートのように聞こえる。
それはいろいろいけない。
「お姉さまはどこか行きたい場所ありますか?」
「どこでもいいよ、体動かさないのなら」
既に連れて行かれることが決定事項になっているが拒絶はしない。
街中を歩く程度なら問題はないし、むしろ気晴らしに何かをできるほうが精神的には楽だ。
「どこでもって何よ! お母さん晩御飯でそれ言われるのいつも嫌っていってるでしょ!?」
ルゥが突然ヒステリーを起こしたように声を上げる。
晩御飯の話をしているわけでもないし、そもそもお前はお母さんでもない。
「うるさい、室内ではフード取りなよ」
「どこの世界のマナーだよそれ? あ?」
日本でも薄れつつあったマナーなので、もちろんこの世界では気にはされないが、絡まれたうえ口調が露骨に喧嘩を売っているのでルゥが食事を口に運んでいる時にでも被っているフードを強引にでも脱がそうとする。
「こらやめて、寒いっ」
「室内暖かいから」
未だ暖炉に火こそ点けられていないもののランプは熱を放つし、今は朝食時で人が多く、その人々に朝食を振るうため厨房からは調理の熱が漂ってきている。
少なくとも外や、自室よりは十分暖かい。
「きゃっ、恥ずかしい」
大した抵抗もなくフードが取れ、ルゥは慌てて跳ねている二つの癖毛を抑える。
「……いつも片方は跳ねてるじゃん」
「二つになると恥ずかしい」
ルゥの価値観がわからない。まぁ動揺している様子はないので口だけなのはわかるが。
そもそも寝癖だろうが一つ増えたところで普段から一つ常駐していることには変わりないし。
- 捨てたもの、捨てられたもの 始まり -
「で、どこ行こうか」
宿から出ると本格的に寒い、ただ一年前の冬を思い出すとそれも不思議と我慢できるものだ。飢えと寒さには素晴らしい耐性がついてしまったものだ、悲しいことに。
「服でも見に行く?」
ルゥの言葉に唸る、秋服は既に揃えているし、冬を考えるのは少し早い。
ただ見るだけ、というのはファッションに疎い僕には少しつらいものがある。
「露店見て周りましょうよ、一杯珍しいものがあると思いますよ」
僕の内心を見透かしたのかスイが提案してくれる。
春は冬のあとで、夏は活動のしやすい気候で町は賑わう。
それは秋も例外ではない、前者二つほどではないが冬の前ということで商人たちは在庫を抱えたくはなく、さっさとお金に変えて手元に置いておきたいのだ。
結果珍しい物が顔を見せていたり、普段売っているものが安く出回ることも多い。
「そうしよっか、何かおもしろかったり便利なものがあるかもね」
お金はちょこちょこ仕事も再開していたこともあり冬のことを考えても十分余裕はある。
多少高い買い物でも、気に入れば無駄遣いしても問題はないはずだ。
街の中、人ごみの間を秋風が縫うように定期的に走るが、歩く人々はそれらに負けぬよう厚着をし、また活気を出して精力的に動いているため歩いていると汗すらうっすらと浮かんでくるほどだ。
屋台からは熱い料理を振舞うために湯気が立ちこめ、他の店も客を引くため大声を出し、その様子に僕は精神的にも温もりを感じる。
いっそコートを脱いでしまおうかと思うが、時折人々が温めきれなかった空気が肌に触れるたびそんな馬鹿な考えを捨てる。
気温はまだ自然数を保てているだろうか、雪は降っていないものの間違いなく一桁になっている気がする。
「やっと、追いつきました……」
はぐれていたのか、スイが息を荒くしながらそばに駆け寄る。
気を抜けば人の波に押し流されるほど周りの人々は多いし、それぞれが勝手に気になるものに意識を向けていたら完全にはぐれてしまうかもしれない。
「ほら」
そっとスイの手を取る、これなら大丈夫だろう。
ルゥは放っておいても気づけばそばにいるし、もう片方の手はポケットに入れて温めることにする。
繋いだ互いの手は二人とも冷えており、互いに体温を奪い合うよう、もしくは互いに体温を分け合うよう熱を共有するのが肌でわかる。
最近、コウとはあまり手を繋がなくなった。コウは僕を見失うことはないし、寂しさを紛らわす必要ももうない。それが、むしろ少し寂しかった。
「おもしろいお店があるよ」
そう言うルゥの視線の先には一つのお店。
地面に布を広げ、その上に広げられている商品に統一性はなく、雑貨屋、もしくはリサイクルショップのような印象を受ける。
確かに何かしらの方向性を持っていない店は珍しいが、そこまで特筆すべきものとは感じない。冬の前である今の季節ならばなおさらだ、抱えてしまった在庫をとりあえず売りに出したいのであればジャンルを統一する必要性はなく、安い値段で目に止まった人が買いたいと思えばそれで十分なのだから。
「……?」
だから不思議だった。
使い捨てなのか、適当に作られた看板に刻まれた数字「2000リル~」
その金額はおよそウェストハウンド一匹分で得られる純利益、もしくは贅沢をしなければ数日は暮らせるだけの生活費。
いくつか品質の良さそうな武具はあるものの、それ以外のものが最低二千もするとは思えない。家具や小物こそあれど半額以下で買えそうなものばかりだ。
「あ、これ全部魔道具ですか」
スイも同じ疑問を抱いていただろう、ただのぼったくりではないか、そんな疑問を。
しかし彼女は僕より先に気づいた、看板にしっかりと書かれていたもう一つの文字に。
"魔道具 2000リル~"
値段に意識が取られてしまい気づかなかったが、確かにそう書かれていた。
魔道具。
存在は知っている、使用者が魔力を込めたり、もしくはその物品が時間と共に魔力を蓄え魔法的な効果を発揮する特別な品物。
ただ武具としては決定的な効果を示すことは少なく、家具や日常品としてはその複雑な製作工程から相応に高い値段としては扱いづらい。
結果物好きが娯楽として嗜んだりする程度で、到底前時代の遺物に届かないそれら文化は栄えているとは言い難い。
「やあ、お嬢ちゃんたち。どうだい、おもしろい物が揃っているよ、見るだけでもどうだい」
店主と思われる男が近寄ってきた僕達三人に喋りかけてくる。
口調から金を持っていない小娘達は客にはならず、喋り相手でも求めるような感情が伝わってくる。
よほど物が売れなくて暇だったのだろうか。便利なものがあれば一つぐらい買ってみてもいいかもしれない、開拓で蓄えたお金はまだ十分余裕がある。小娘である僕達が金を持っているより、無駄遣いだったとしても商人たちに金を回したほうが町、ひいては国の発展に繋がるのではないだろうか。
「これ、どんなもの?」
ルゥが指差すのは小さな小箱。
珍しいものが好きな彼女のことだ、おそらくこういったものには躊躇わず金を使っているのだろう。
「あけてごらん」
店主の声に無造作にしゃがむルゥ。
僕達もそれに習いしゃがむが、彼女のスパッツとは違いタイツだ。しっかりとスカートを押さえ中が見えないよう気をつける。
「わぁ……」
感嘆の声を漏らしたのは箱を開けたルゥではなくスイだった。
小箱はオルゴールだったのだろう、ゼンマイ仕掛け特有の心地の良い音を鳴らしながら、それを旋律として扱うように綺麗な音色が流れる。
ただそれだけではなかった、オルゴール程度ならばこの世界の技術でも魔法の力を必要とせず制作することができる。
魔道具が魔道具たる所以、魔法を行使する際、詠唱をした場合に展開される魔法陣と同じ青白い粒子で絵が描かれて、しかもそれが動いていた。
ただのアニメーションではない、二次元的なそれではなく立体的に展開されたその粒子は音に反応するように動き、またこちらを認識しているのか指を近づけると寝ていた猫が飛び起きてどこかへ逃げてしまった。
「どうだい、凄いだろう? 職人が言うにはいずれ何曲か一つのオルゴールで演奏できるようにしていきたいそうだ」
アンティーク調の小物に音楽プレイヤー、そして3Dホログラムに簡易的なAIを詰め込んだようなものだ。
古き良き感性と、科学的な新しい技術を魔法で融合させる。まるで夢のような代物だ、今更にでも別世界に来たのだと改めて実感する。
「おいくら?」
「2800」
値段は現実的だった、ただのオルゴールなら200リルといった程度なことを考えるとどうしても手を出しにくい。
値段を尋ねたルゥはふーん、と興味があるのかないのかわからない反応を示しながら他の商品の内容も尋ねる。
他の商品も独特な魅力を備えていたが、やはり金額を聞いてなら買うかとはなりはしなかった。
「これは?」
商品を指差して、効果を聞いて、感動し、値段を聞いて諦める。
そんなことを繰り返しながらある指輪にたどり着く。
濁った白さを備えた小さな宝石。決して美しいとは言いがたく、魔道具と聞いていなければ子供のおもちゃかと勘違いしてしまうだろう。
「それはお嬢ちゃん達に役立つかもしれないね」
ルゥの腰に提げている双剣を見ながら店主は言った。
僕達は街中では武器を持たないものの、ルゥは基本的に双剣だけは手放さなかった。
「この指輪はつがいになっててね、二つで初めて効果を表すんだ……ちょっと持ってみなよ」
高額な商品に、買ってもいないのに手をつけていいのか戸惑ったが視線を向けられた僕とスイはおずおずと指輪を一つずつ手に取る。
「……わっ」
スイが今までとは違う声を上げる。
人が稀に上げる声だ、心の底から本当に、自身の中にある大切な琴線を揺るがされた時に上げる声。
僕達が手にすると、指輪の宝石はくすんだ白い色から、澄んだ緑色に変わった。
まるで翡翠のような、まるで、スイとジェイドの瞳のような色。
色の深みはスイ達の瞳のほうが強かったものの、彼女からしてみれば自分達の瞳と同じような色に、くすんだ宝石が変わる様子は特別な何かを感じたのかもしれない。
「驚くにはまだ早いよ、色が変わるのはあくまで副次的なものだからね」
スイの反応に気を良くしたのか、店主はもったいぶってそう告げる。
確かにそうだ。手に持っただけで色が変わるぐらいならはじめからその色でいいのだ、そして僕が持っている指輪もスイが持っているものと同じ色に見える。瞳の色や、本人のイメージカラーに合わせて変色するという魔法的な効果を持っているわけでもなさそうだ。僕の髪と瞳は日本人と同じような黒だし、特にその色に特別心惹かれるといったこともない。それに僕達にとって役立つだろうという発言が今は意味を持っていない。
「それはつがいの片割れが危機に瀕した時、緑色から赤に変わるんだよ」
「えっと、何を基準に危機なんですか?」
確かに便利そうだが、そのあたりが曖昧だと困る。
言い分的には持ち主が危機に陥ったのなら、もう片方の指輪が変色するようだがどの程度が危機なのか。
サイズの若干大きい指輪を、どの指ならば大丈夫か確認しながら尋ねる。
「着用者が命の危険に瀕していたならもう片方の指輪が変色するって聞いてるね」
実際のところは知らないけれど、店主はそう笑いながら説明してくれた。
まぁそうだ、効果を証明するために毎度試していたら実験者がいくらいても足りないだろう。
「ルゥ」
「ん?」
だから僕は彼女の名前を呼んだ。
「やって」
「え?」
スイがやり取りを理解できずに上げた戸惑いの声を、ルゥは無言で行動をもって塞ぐ。
スイと、僕の首筋に抜刀した二本の短剣を当てながら。
指輪を確認する。
僕の指輪は赤く変色し、スイの指輪は緑色のまま。
どうやら確かに効果はあるようだ、僕はルゥが何をするか知っていたからスイの指輪は変色しなかったし、逆にスイはルゥの行動を予測できず命の危機を感じた。
主観的なもの、あくまで所有者の焦りを感じて変色するのではなさそうだ。スイがルゥの行動に反応する前には既に変色していたので、本人にとって危険かどうかを所有者ではなく指輪が判断し色を変えるのだろう。
ここまで精密に反応するのであれば、おそらく不意打ちなど認識外からの危機に対しても反応してくれるだろう。
「いきなり何するんですかー!」
「危ない嬢ちゃんだな、おい……」
スイと店主の言葉は無視、ルゥも無言で短剣をしまっており、何事かと思い注目していた周りの視線も気づけば逸れている。
「これ、いいですね。お値段は?」
「ふ、二つで五千だが、買えるのか?」
「前回の開拓に参加していたので」
店主はその言葉を聞き、何かハッと気づいた様子で僕を見る。
「もしかしてお前さん達あの片腕の……?」
その話題は僕にとって都合が悪い。
徐々に女の子相手から、対等な冒険者を相手にするような口調に変わりつつある店主の声を遮って僕はスイに尋ねる。
「スイがこれいらないなら、僕が買うけどどうする?」
彼女は譲ろうか悩んだものの、自分が魅力的と感じた商品は仲間の誰かではなく、自分自身が手にべきだと思ったのだろう。
しっかりと頷き、答えた。
「はい、よければ私に買わせてください」
「手持ち足りる?」
財布の中身を確認し、少し足りなかった分を僕が出しておいてから指輪を二つ購入する。
持ち主が死亡している場合や、あまりにも距離が遠い場合……といっても街中ならば端から端までは効果を発揮することを説明してもらいながら店を去ることにする。
「たまにこの辺で店を出しているから、機会があればまた寄ってくれよな」
こんな高価な買い物滅多にないとは思うのだけれど。
そう思ったがこっそり初めに見たオルゴールを買っていたルゥを見てその考えは捨てる、多分彼女一人だけでも常連になるかもしれない。
宿屋にコウとジェイドの姿が見えなかったのでそのまま三人で昼食を取り、午後は僕一人で街を歩く。
場所は案内所、目的はエターナーだ。
「こんにちはエターナーさん、すっかり元気になりましたね」
「こんにちは……二度と、とはいいませんが当分町は離れたくないですけれどね」
もっともだ。僕だってしばらくは動きたくなかったのだ、あれから数ヶ月経ってもエターナーとしてはあの日々を昨日のことのように思い出せるだろう。
忌々しいことに。その感覚はよくわかる。
「騎士団の動きはどうですか?」
「先遣隊が威力偵察を終えて帰ってきました」
「……竜はいなかったんですか?」
もし竜が未だ西に存在していて、接敵したのであれば全滅は逃れられないと思っていた。
だから、帰ってきたという報告は、半分以上竜が存在しなかった証明ということになる。
「いえ」
エターナーが息を吸う。躊躇いや覚悟と共に。
「竜は、いました」
それは、僕に、僕達にとって吉報か、凶報か。わからない。
この濁流にも似た感情は、今はまだ上手く区別できない。
「アメ達が推測した通りの洞窟を住処にしていたようです。
実際に交戦し、戦力不足だと確認できた段階で帰還し今は王都から増援を待っている段階です」
「交戦した際の状況をもっと詳しく」
僕の懇願に、エターナーは初めから全て秘密事項ですが言いふらさないように、と念を押して話を続ける。
「まず生半可な武器では甲殻どころか、ただの鱗ですら貫くことはできないようです。
そして炎竜だからといって水に弱かったりといった特徴もほぼ見当たらないそうでした」
最後に、と彼女は溜息を吐き出すように告げる。
「明らかに手を抜いている様子だったということです。わざわざ殺すまでもない、そう言わんばかりに」
先遣隊の生還率は十割。
そして炎竜撃と呼んでいるあの爆発どころか、翼を扱ったことも一度もなかったと。
わかったのは絶望だけだ。
相手に傷はつけられないし、手の内は伏せられたまま。
そして人間を、体に集る羽虫程度にしか思っていないこの世界の支配者は、ここレイニスの西に居座ってしまった。
「多様かつ豊富な武具と人員の手配を今王都に求め、国は確実に動いてくれるでしょう……ただ、そのどれか一つでも竜に効果的であるかはわかりませんが」
とある武具が竜を傷つけられるのなら皆でそれを持てばいい。
とある技術が竜に効果的であるのならそれを学ばせればいい。
問題はそんなものがこの世に存在するかだ。
竜と調律者は戦争の時に文明と理を破壊しつくした、その中には意図して人間が上位存在に匹敵できるものを消した可能性が高い。
「春頃には忙しくなると思います、それがどういった形になるか……」
「以前」
「え?」
「以前頂いた本の中に炎竜について書かれているものが存在しました。他に炎竜、いえ、なんでもいいので竜に関わる書物は持っていますか」
エターナーは僕の問いに少し考えた様子を見せた後答える。
「いくつか記憶にあります、見つけ次第お渡ししますね。あと、市場でも見つけた場合確保します」
「ありがとうございます。今日はそれだけなので、それじゃあ、また」
「アメ」
僕を呼び止める声。
思わず振り向く、心配そうな一人の女性が僕の両眼には映っていた。
「早まらないでくださいね」
「……なんのことかわかりません」
そのまま案内所を去った。
早まるとはなんのことだろうか、何をもって早まるとするのだろうか。
「おかえり」
「ただいま」
宿に帰るとコウが出迎えてくれる。
カウンター席には他の三人も座っており、兄妹の指には二つの指輪が翠色に光っていた。
あの指輪はカップル用で、おそらく僕が持っていた大きな指輪は男性用のものだったのだろう。
二人がはめている指の位置が偶然か必然か僕は知らないし、スイが指輪を送った時の兄妹の反応も僕は知らない。
でもそれで、きっといいはずだ。
自分で行動した結果、知らないものが生まれるのは摂理なのだから。
- 捨てたもの、捨てられたもの 終わり -




