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詩になりたかった何か。

僕がいた

作者: min.Fa/

───がいた                (いつからいたの)

ウチがいた                 (なんでいるの)

わたしがいた。             (きえてよ)


そのうちみんな混ざって、


    ○○がいた。            (なんで変わるの)

私がいた。                  (変わらないでよ)


いつの間にか、変わっていた     (変わりたくなんかない)

特に意識していたわけでもないけれど、時間と共に、変わっていた

自分が、変わっていた。           (変わるなってば)


使い分けられるようになったわけではなくて、

使い分けることなどできなくて、      (そんな事できたら今頃)

自分が、変わっていった。               (みんな消えてる)


影響されやすいのだと、いつしか気付いた   (気付くの遅いよ)

自分が弱いのだと、いつしか気付いた  (もっと早く気付けたよね)

気付きたくはなかったけれど、ふと、気付いてしまった。


ただただ人目を引くため   (人目なんて引いてどうするの)

ただただ自分を守るために      (守るほどのものじゃない)

ただただ理解者(ひと)を求めて。(理解者なんて(そんなもの)必要(いら)ない)


そうするうちに、                  (どうして)

わかってしまって。         (知ろうとしてしまうの)


私のことを、みんなが見ている。         (そんなことない)


○○のことなど、誰もみていない。       (そんなことはない)


自分のことなど、なにもわからない。          (それは違う)


いつしか見失っていた        (元々見つけてなんかいなかった)

大切なはずなのに                 (ほんとうに?)

ないといけないのに。                 (本当に?)


何で、ないといけないの?          (いけなくなんてない)

何でって、ないといけないからだよ             (なぜ?)


どうして?                   (どうしてだろう)

どうしてもだよ                (どうしてもじゃない)


なぜ?                       (知るわけない)

なぜだろう                (知っているはずがない)



───って、何?                    (───だ)


ウチって、誰?                (あなたはあなただ)


わたしは、どこ?                (わたしはそこに)


私は誰?                (私以外の何者でもない。)


○○は何?               (みんな、ワタシの一部だ)


あなたはだれ?                    (僕は、僕だ)


───はウチ。                      (そうだ)


ウチはわたし。                    (そうなんだ)


わたしは私の中に。               (迷う必要はない)


私は○○。                       (それが)


○○はあなた。                 (正しいのだから)


あなたも───。             (僕も、ワタシなのだから)



 みんな同じで

 自分の一部で

 だけどワタシではなくて。


───はいらない。              (そんなことはない)

ウチは必要ない。                 (そんな事はない)

○○もいらない。                 (そうじゃない)

私も、必要ない。                (そうじゃないんだ)


  ワタシはワタシ。

  それだけで、充分なんだ。

                          (何も考えるな)

考えることをやめたのは、             (そうすれば、)

そのせいだろうか。              (哀しまなくてすむ)

                         (疲れずにすむ)

考えず、ただ流されて。               (なにも思うな)

成り行きに任せて。               (心配などいらない)

流されるままにここまできた。

                          (君は僕が、)

私は私。                       (護るから)

 僕は僕。


 それが、当たり前だから。


 疑うことなど忘れて。


いつのまにか、僕がいた。


他人(ひと)のことを気にせず、

気にされていないと思い、

他人(ひと)の中にはいることをやめたとき、

逃げ道は、僕の中にあった。


逃げてもいいと思った

逃げているのだと、思った

逃げ道としての、僕がいた。


 引き留めてくれる私は、もういない。



今、私ではなく、僕がいた。


 逃げ道へと引き込むのは、いつだって、僕だった。

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