目次 次へ PR 1/14 プロローグ 空が、珍しく晴れていた。 湿った灰色の中、ぽっかりと青い丸が顔を覗かせる。 日の光が差し込む、ビルの谷間を真っ直ぐに。その先は、トウキョウタワー。 しかし、赤くはない。 そのトウキョウタワーはコケがこびり付き、ツタが生えていた。色あせ、ペンキが剥げている。 箒に跨った人間がその周りを飛んでいる。 剣を背負った人間が、軽口を叩きながら歩いてゆく。 そう、これは遠い未来、仮想空間でのお話。 トウキョウタワーがダンジョンと化した、初めての日の話である。