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丘の上の雑貨屋と魔王モール  作者: 登石ゆのみ
第20章 魔法学校夏至祭編
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神の見えざる手を魔法にするって難易度高い

【あらすじ】魔法学校の視聴覚室で映像を見ていたら、映写機たちがしゃべりだして……。主人公のクタニ、ルルドナ(小さいサイズのまま)、理事長のアダムン、校長のテフラはどう戦うのか……?

 ――魔法学校図書館の視聴覚室。


 まるで五百人は入りそうな円形劇場のような造りで、中央に泉があり、そこに立体映像が流れていた。


 俺とルルドナ、理事長アダムンと校長テフラさんで資料映像をみていたら……映写機がしゃべりだした。


 動き出したのは三大の映写機。係の人は腰を抜かして尻もちをついている。


 真ん中の映写機がしゃべる。

 彼はちょっと大きめの映写機だ。

『大きな流れは変えることはできん』


 右端にあった映写機がしゃべる。

『だが、流れを変えようとする者は潰せとの命令だ』


「それはそれは、仕事熱心な」

 アダムン理事長が杖を構えつつ、機材を見渡す。


 左端の映写機が踏み出すように前に出て、大きな音を立てて言う。

『そうだ、我々魔王モールは仕事熱心なのだ!』


 映写機たちが一斉に光を泉に当てると、そこから黒紫の蛇型のドラゴンが出現した。


 ――召喚魔法!? いや、幻影魔法!?


「幻覚じゃないわ!」ルルドナが声を上げる。


 黒紫のドラゴンは俺たちを確認すると、紫色の炎を吐き出した。


「あなたたちは、リコールしないといけないですねぇ!」

 校長の周りに風が巻き起こり、まるで物質になったように渦を巻く。


「風玄・煉りウィンド・ホワイトキャンディー!」

 渦巻いた風は、白いうねりになったかと思うと巨大な円状の……ペロペロキャンディーのようになった。紫の炎を防いでくれる。


 ……いや、相性悪いだろ!


『そんなもの、すぐに溶かしてくれるわ!』


 ほら!


「その風の飴、熱を反射するんですよぉ」


 その言葉に反応するように円状の模様が高速回転し、風と炎がらせんを描くように反射して椋尾紫のドラゴンを襲う!


 一瞬のうちに相手を多い、相手を焼き尽くした。


「……つ、つよい!」思わず口から賞賛が漏れる。


「戦いの後に食べることもできますよぉ」校長は変色した飴をうっとりと見つめる。毒々しい焦げ跡が見える。


「いや食べたくない!」思わずツッコミする。


『ふん、さすが魔法学校の校長だ。だが、所詮は古典魔法! くらえ、配線地獄コズミックコード!』


 中央の映写機はそういうと、コードが出現し素早く動きながら、不規則に数を増していく。


「地味にいやな魔法使うんじゃねえ!」

 ……あれ、大変なんだよなぁ。


 いやな記憶とともにツッコミしてしまったけど……数が尋常ではない。コードそのものが絡まりあい、不規則な動きで攻撃してくる。


 飴の盾は数回の攻撃で割れてしまった。

「魔法なのに物理的衝撃ですかぁ。いい魔法ですねぇ」

 のんきに感心している校長。


 ただ、のんきながらもコードの攻撃をひらりひらりと避けている。

 さすがスコリィの叔母さん。動きがいい。


 その後もコードは数を増し、数千本もあるような塊になった。


「おい、あれはまずいぞ、ルルドナ。重力魔法は使える?」

 俺は思わず息をのみ、ポケットのルルドナに尋ねる。


「無理よ。天井が落ちてきちゃうわ」あっさりと否定するルルドナ。


 コードは数を増し、俺たちを取り囲むように攻撃をしてきた!


「どれ、ワシが出よう」

 といって構えた杖を、地面に向ける。


「神の見えざる手・親指フォールオブゴッドハンド!」


 俺たちの周囲に金色の魔法陣が出現し、その縁から巨大な金色の輝く親指が何本も現れ、すべての敵コードを地面にズブズブと押し込んでいく。


『な、なんだ!?』敵の映写機たちも驚いている。


「おぬし等の攻撃には、需要がない」校長はすべてを見渡し、落ち着いた声を出す。


『ふん、ならば、これでどうだ! RGBレーザー!』

 赤、緑、青の光そのものが、敵意をもって俺たちに向かう!


 しかし……、その光も魔法陣に近づくにつれて、きれいな曲線を描き、やはり地面にめり込んだ。

「むだじゃ。あらゆる攻撃はいま、需要がない」

 感情のこもらない声で、静かに理事長の声が響く。


『あ、ありえない。古典魔法ごときで、この私の最新魔法が……! ぐ、ぐおおおーー!!! ーーぉ?』

 ――プツン。

 そう音がして、映写機はゴロンと転がって、動かなくなった。


「校長、魔力コンセント抜きました!」


 係の人がコンセントを持ち上げ自慢げに俺らに報告した。


「ほっほっほ。 ようやった!」

「すごーい、頭いい~」

 理事長と校長は驚きと喜びが合わさったような声で係の人を褒めたたえる。


 意外な伏兵は、どこにいるかわかったものじゃない。


 ……ていうか、そこはコードレスで動けるようになってろよ。

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