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丘の上の雑貨屋と魔王モール  作者: 登石ゆのみ
第17章 ワルプルギスの夜の宴編
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宴をしていたら魔女たちがやってきた

僕らが火を眺めていると、空から、三人の魔女が降り立ってきた。


「ヒルデ~、ひさしぶり~」と赤毛の魔女。

「今回は面白いメンバー揃えているな」と青毛の魔女。

「あ、常滑さんのコーヒーがあるのね」と緑髪の魔女。

師匠が白ってことにすればあと一人でワルプルギスヒーロー戦隊かよ。


彼女たちを見て僕はほくそ笑む。

――ようやく、チャンスが回ってきた……!


そう、僕は魔女たちが来ることを聞いて、彼女たちに大量のハニワや道具を売りつけようと考えていたのだ。


魔女たち近づいて、僕は恭しく挨拶をする。

「ようこそ、皆さん! ここの屋敷の現主、クタニです! 魔女ヒルデの一番弟子です!」


魔女ヒルデが首をかしげる。

「妙にやる気だね? どうしたんだい?」

「みなさんにはぜひこちらの商品を買ってもらおうと!」


僕は自慢のハニワたちを見せつける。(※ケイロンに屋敷は壊されたが、店の商品は無事だった。)

「おお!」

「怪しくていい感じだね」

「なんて不気味な……!」


……初めて感動してもらえた!

「特殊な効果がたくさんありまして! この前なんてタナトスの魔力を封じ込めたんですよ」


「ほう! あの死神を!」


「こっちのガラスは?」


「それはちょっと手に入れたやつで。日の光に当てたらそういう色に……。貴重品ですが5万でお売りしますよ」


「おいおい、魔女に遠慮なんかしちゃいかんよ」

「遠慮なんて……」


「もっと吹っ掛けなさい、少年!」

「いや少年って年じゃないんですけど……」


「私たちは全員余裕で百歳超えているんだ。君なんてひよっこだよ。このレベルの創作物なら何千万も出すよ」


その後、僕らがひとしきり商談をした後、ヒルデが手をたたく。


「さあ、お金の話はもう終わりだ。それにせっかくの宴で商談をするな」


**

それぞれ、出来上がったパンを食べる。


あまりに大量のパンが出来上がったため、皆で酒とパンを

具材を詰めてほとんどバーガーみたいになってしまったけど。


お酒のお供としてはどうなんだろう……。


「あ、これアタシがこねったっす」スコリィが嬉しそうにパンを持ち上げる。四角いパン。


「私のはこれね」とルルドナが持ち上げたのは三日月形のパン。


「わたしは、兄にはまだかなわないですね」とライムチャートちゃんがねじりまくったパン。

……結構、個性が出るんだな。


まあ、こういうのも悪くないか。


こうして、僕たちの宴の夜は更けていった。


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