階歩
階段を上る足音が
夕焼けに映えて
なんだか
ちょっと大人になった気分
響くのは
一人ぼっちを唄う
気紛れな
言葉を愛する少年
壁にかかった古時計を
ただ見つめてばかりでは
暗くなった部屋を
重たくするだけだから
失われていく
刻一刻を
違う面白いアプローチで
一段一段上り切ろうか
振り切る勇気も時には必要なのさ
階段を上る足音が
温かさを積み重ねていく
一段飛ばしは
光が冴えない夢見がちの時にするといいっ
増える重力はきっと
冷え切る足先を
じんじんと痺れる