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シャイニーフェニックス~落ちこぼれ少女のヒーロー奮闘記~  作者: 影野龍太郎
第12章【飛べ宇宙へ! コロニー爆破5秒前!!】

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第97話 ド派手に行くよ! ゼロ・グラビティ・バトル!!

「さあ、どうした? コロニーを救う道は一つしかないぞ? 迎撃部隊を倒し、コロニーに侵入、中央制御室に設置された爆弾を解除するしか道はないのだ! さあ、早く来るがいい!!」


「くっ、言われなくても! 分かってる!!」


 私はそう叫ぶとコーワスのロボットに向けて突進する。


「なかなかの素早さだ、だがその程度ではな!」


 ロボットは意外な素早さで私の攻撃をひょいっとかわす。


「あらら、と、止まらないぃぃぃ!」


 私は拳を突き出したポーズのままで、ロボットに攻撃を当てることも出来ずそのまま突き進んでしまう。


「ふはははは! 何という間抜けな姿だ、どうやら貴様は宇宙での戦いに慣れていないようだな。宇宙戦士が宇宙空間に翻弄されているとはとんだ笑い話ではないか!」


「う、うるさいわね! 確かにまだ宇宙に出たばっかりで慣れてないのは認めるけど……!」


 コーワスのロボットはそんな私の攻撃を躱しながらあざ笑う。私はその挑発に対してムキになって言い返すも、それがさらにコーワスの笑いを誘ってしまう。


 あー! ムカツク!!


 だけど、私は実際この不慣れな宇宙空間に振り回されてる。


 姿勢制御一つとっても、地球での感覚とまるで違う。


「それっ、喰らえ!!」


 そんな私の遮るようにロボットからミサイルが放たれる。


「うわわっ!!」


 私はそれを慌てて回避するけど、体勢を崩してしまう。そこにロボットのビームが襲いかかってきた。


「きゃあぁぁ!!」


 そしてまたもダメージを受ける私……さらに迫って来たロボットの腕に叩かれ吹き飛ばされる。


「だからああああああ!!」


 そのまま私は凄い勢いで飛ばされ割と離れた場所にあった宇宙に浮かぶ岩に激突してしまう。


「いたた……。このままじゃ負ける……、どうすればいいの……?」


 グッと唇をかみしめる私だったけど、私を追いかけて飛んできたルビィが素早く背中に張り付いてくる。


「ル、ルビィ?」


「忘れたの、ボクの機能? ルビィ・ウイングモード!!」


 彼が叫ぶと、キュウウウン! という音と共に彼が変形していく……!


 あ、そう言えばルビィにはこういう能力があるんだっけ。でも……。


「これって、飛行能力を強化する機能じゃなかったっけ?」


「ボクの翼は大空を舞う翼、そして同時に宇宙を翔ける翼でもあるのさ。さあ、シャイニーフェニックス、やってよ、いつものあれをさ!」


 なるほど、そう言うことね……なら!


 ルビィの変形した翼を装着した私は、ロボットの方に向けて飛んでいくと奴の目の前で急停止する。


 おお、凄い! 完全にこの宇宙空間での動きが自分のものになってる! これならいける……。


 私はグッと拳を握ると、ロボットをキッと睨みつける。そして――。


「宇宙を駆ける輝きの翼! スペースシャイニーフェニックス!!」


 スカイシャイニーフェニックスに続き我ながら実に安直なネーミングセンスだけど、ともかくポーズを決めて私は名乗りを上げた。


「何がスペースシャイニーフェニックスだ! そんな翼を背負ったぐらいで何が変わる!!」


「前に似たようなこと言ってた奴がいたわ。多分、あなたもそいつと同じように驚くことになるよ?」


 ニッと不敵に笑うと私はロボットに向けて突撃する。


「馬鹿め、真正面から突っ込んで来るとは! マイクロミサイル発射!!」


 私の行動を嘲笑いながらロボットが腕をこちらに向けるとそこから無数の小型ミサイルが撃ち出される!


 ドドドドドーン!!


 それは私のいた場所を爆炎で包み込む。


「ははは! これでコロニーそして地球も終わりだ!」


 勝利を確信し高笑いするコーワス。しかし、ガアン! と彼のロボの背中に衝撃が走る。


「な、何ぃ!?」


「勝手に終わったことにしないでほしいわね!」


 爆炎の中から飛び出した私がロボットの背中に飛び蹴りを喰らわせたのだ! そんな私の登場にコーワスが信じられないと言った声をだす。


「馬鹿な!? あれを全弾かわしたと!?」


「だから言ってたでしょ? 驚くことになるって。自由自在に動けるようになればざっとこんなものよ!」


 驚愕するコーワスに私はふふんと胸を張る。


「おのれ……だが、攻撃を回避したところで貴様にこの――」


「はあああああ!!」


 みなまで言うな! とばかりに私は一気に奴の懐に飛び込むと思いっきりボディを殴りつける!


 拳に伝わる確かな衝撃と共に、ロボットはさっきの私よろしく吹き飛ばされる。


「ぐわああ!!」


「ふふ、どっかの誰かさんのロボットよりは装甲は柔らかいみたいね?」


 言って私はさらに追撃を加える。


「だーっだだだだだだだだだだっ!!」


 パンチ、パンチ、パンチの連打! ロボットのボディに次々と私の拳が突き刺さっていく。


「マグナムブレイカー!!」


 さらに、拳にエネルギーを集中、回転を加えることで威力を高めた必殺の一撃マグナムブレイカーを叩き込む!


「ぐ、ぐそ……!」


 破片をまき散らしながら吹っ飛んでいくロボット。私はさらに両手を前に突き出しそこにエネルギーを集中する!


「シャイニーファイナルエクスプロージョン!!」


 撃ち出された光弾がロボットに触れたその瞬間!


 ゴオオオオン!!


 宇宙すら震わすような大爆発が巻き起こりロボットは爆炎に包まれた。


「よしっ!」


 私はガッツポーズを取る。その時だ、爆炎の中から3メートル弱の大きさの長方形の箱の様な物体が飛び出し、上――宇宙に上も下もないけど、要するに今私の頭が向いている方向ということ――に向けて飛び去って行く。


『脱出ポッド!? 逃げるつもりだ!』


 翼と化しているルビィが私の頭の中へとそう語りかけてくる。


「逃がさない!」


 私は脱出ポッドを追いかけて加速する。


「ふふ、私に構っている暇があるのかな? 爆弾のカウントは継続中なのだよ? 爆発まで後30分ほどかな? それに……」


 思わず動きを止めた私、ふと嫌な気配を感じ視線を横へと動かす。そこには――。


 なんと、コーワスのロボットと同型のロボットが何十体と迫って来ていたのだ!


「まだいたなんて……!」


「ははは、こいつらを倒しコロニーの爆破を止められるかな? ではさらばだ!」


 そう言い残すと、コーワスの脱出ポッドは遠くへ飛び去ってしまう。しかし私にはそれを追っている暇はない。


「一体一体は大した敵じゃないんだろうけど……!」


 数が多すぎる! いちいち相手にしてたら30分なんてあっという間に過ぎてしまう!


 こんなことしてる場合じゃないのに……私は、コロニーを守らなくちゃいけないのに……!


「邪魔、し・な・い・でよぉぉぉぉぉぉ!!」


 私の想いが弾けたその瞬間!


 カッ!!


 私の全身は金色に輝くオーラに包まれていた!


『エクシードモードだ!』


 ルビィが歓喜の声を上げる。


 そう、それはヤーバン戦以来の発動となる輝く力エクシードモード! コロニーを守りたいという強い想いが今再び私にこの力の発動を許したのだ!


「うおりゃあああ!」


 私は気合と共にロボットの集団へと突っ込んでいく。


「ライトニングスマッシュ!!」


 私が叫び拳を突き出すと瞬間ロボットの先頭集団がまとめて粉々に吹き飛んだ!


「ナンダ……?」


「リカイフノウリカイフノウ」


 いきなりの出来事に慌てふためくロボットの集団。


 まあそれは当然だろう、ライトニングスマッシュは秒間1億発以上もパンチを繰り出す超()速の拳! いくらロボットの装甲が頑丈でも、そんな数のパンチを喰らえばひとたまりもない。


 エクシードモードを発動させた今の私なら、宇宙戦士としての力を最大限に発揮出来るのだ!


「でーた更新……数デ攻メヨ……」


 リーダー格の指示に従い、ロボットたちは次々と私に向かってくる。しかし――!


「プロミネンスバスター!!」


 突き出した両手から放たれた名前の通りの恒星の紅炎(プロミネンス)のごとき輝きの光線が、龍が暴れるようにロボの群れをなぎ払い、焼き尽くす!


『凄い凄い! 新技のバーゲンセールだ! しかもどれもとんでもない威力!』


 はしゃぐルビィの声を聞きながら私はとどめにこのモード最大の必殺技を放つ!


「アルティメット・フェニックス!!」


 私の体の中心から広がる光が巨大な炎の鳥を形作る!


 巨大な不死鳥(フェニックス)と化した私はそのままロボットの集団に突っ込んだ!


 パアン! 炎が弾け、同時にエクシードモードが解除される。


 背後を見やると、そこには何もないただ暗く静かな宇宙が広がっていた。


 塵一つ残さず、全てのロボットは消滅していたのだ……。


 ちなみにだけど、私は攻撃に入る前にこのロボットに人が乗っているのか確認したのだけど、どれも無人機だった。


 人が乗ってたらここまでは出来なかったかもしれない。ある意味それは幸運だったとも言える。プラネットブレイカーズは規模が小さいらしいから無人機が基本なのだろう。


 とと……安心してる場合じゃない。ロボット軍団は倒したけどまだコロニー内部に侵入、中央制御室に仕掛けられた爆弾を解除するミッションが残っている。


「ルビィ、急ぐよ!」


『うん!』


 私はロボット軍団のいた空間に一瞥くれてから、コロニーのハッチへと向かうのだった。

お読みいただきありがとうございました。

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