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シャイニーフェニックス~落ちこぼれ少女のヒーロー奮闘記~  作者: 影野龍太郎
第10章【超決戦! シャイニーフェニックスVSヤーバン・ジーン!!】

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第70話 燃え上がる想い! これが私の底力!!

 やっぱり、私じゃ、勝てないの……?

 闇に沈みそうになる意識を何とか繋ぎ止めながら、私は思っていた。

 特訓で身に付けた力は、自分でも驚くほどの成果を見せてくれた。あのヤーバン相手に互角以上の戦いが出来たのだ。

 だけど、ヤーバンは勝利のために全て――自分の命すら捨てる覚悟で最後の力を使った。

 結果、私はこうして地面に這いつくばり倒れている……。

 これが私の限界なの……? 私の『想い』は、あいつの勝利への執念の前では無力なの……?

 そんなの、認めたくない……! 私の想いは、正義の心は、あいつの信じる『力』よりも強いんだって証明したい……!

 その時だ、私の身体を何か温かい光が包み、それと共に誰かの声が聞こえてくる。

「シャイニーフェニックス……、シャイニーフェニックス……!」

 この声は……。

 私がゆっくりと目を開くと、そこには心配そうな顔で見つめる一羽の鳥の姿があった。

「ルビィ……」

「よかった……、なんとか間に合ったようだね」

 泣きそうな顔でそう言ってくる彼の言葉で、私は状況を理解した。

「あ、ありがとう、回復させてくれたんだね……」

 彼にお礼を述べながら上半身を起こし、私は頭を巡らせる。

「……っ!?」

 その時、私の目に信じられない光景が飛び込んできた。

「シュ、シュナイダーさん……!」

 戦っている、シュナイダーさんが、ヤーバンと……!!

 エネルギーはまだ回復してないはずなのに、それでもシュナイダーさんはあのパワーアップヤーバン相手に一歩も引かず戦い続けていたのだ……!

 そんな彼の姿にまた胸が熱くなってくるのを感じるとともに、また彼に頼っている自分に対して情けないという思いが湧き上がってきた。

 あれだけ大見得きって一人でヤーバンと戦うなんて言っておいて……。体力温存のために大戦力の相手をしてもらうというお膳立てまでしてもらって……。

 それなのに結局私は何も出来ずにこうやって地面に這いつくばって……。

 そんな自分に嫌気が差してくる……。

 ぎゅううっと私は拳を握り込む。肌に爪が食い込むほどに握ったそこから血がつつっと流れ出したけど気にしなかった。痛みなんてどうでもよかったから……。

 このままじゃ嫌だ……! 私はヤーバンに勝ちたい、倒したい……! そして、そして……シュナイダーさんを守るんだ!!

「ええい、うざったいハエめ! そろそろ死ね!」

 ヤーバンの振るった腕がシュナイダーさんを吹き飛ばした瞬間私の中で何かが弾けた!

「シャ、シャイニーフェニックス……?」

 ゆらりとその場から立ち上がった私の姿に、ルビィが戸惑いの声を上げる。

「ん? なんだ……?」

 シュナイダーさんに追撃を加えようとしていたヤーバンがこちらに気づき視線を向けるがすぐにその顔が驚きに染まる。

「き、貴様……一体……!?」

 奴が驚くのも無理はない、その視線の先にいる私は今までの私ではなかったのだから。

 全身から輝く金色のオーラを立ち上らせ、そのために髪も服も金色に染まってるように見えるはず。

 この変化が何を意味するのかは私自身にもわからない、ただハッキリとしていることは、体の奥底からどんどん力が湧き上がってきているということ、そして私はまだ戦えるってこと!

「エクシードモード……まさか……」

 シュナイダーさんが呟くが、今はそれを気にしている場合じゃない。

 私はヤーバンを睨みつけると、宣言する。

「ヤーバン、あなたを……倒す!!」

 しかし、そんな私の言葉にヤーバンは平静を装いながら返す。

「ハッ! そんなコケ脅しに怯む俺ではないぞ。どんな力を使おうが俺と貴様の絶対的差は埋まらんのだ!」

「なら……見せてあげる!!」

 ドン! 宣言すると同時にダッシュを掛け繰り出した私の拳がヤーバンの腹にめり込む。

 自分でも信じられないほどの速さだった、今の私は超加速能力(ライトニングダッシュ)を使った時にも匹敵するほどのスピードが当たり前のように出せるらしい。

「お、おごお……」

 そして、パンチの威力もさっきまでとは比べ物にならないほどに上がっているようだ。

 腹を押さえながら後ずさるヤーバンの姿に私は自分が信じられないほどのパワーアップを果たしたことを実感していた。

「な、何故だ……何故急にこんな……?」

「わからない……わからないけど、きっとこれが想いの力……」

 私の返答に、ヤーバンは信じられないとばかりに首を振る。

「想いの力だと……? 貴様はその姿になる前から想いとやらを込めて俺と戦っていたのではなかったのか……?」

「そうだね、確かにそう。だけど、さっきまでの私はきっとどっかで甘えていたんだと思う。エネルギーを消耗してるとは言え、そばにシュナイダーさんがいたこと、ルビィがいたこと。心のどこかでまだ誰かに守られるか弱い自分を捨てきれてなかったのかもしれない……。でも、今の私は……!」

「そうか……。ふ、はははは、やはり貴様は面白い! だがな、やはりまだ足りんのだ! 全てを捨て勝利だけを望んだこの俺の力には!!」

 そう言うと、奴は今までで一番大きなオーラを放ち始めた……! それはまるで火山の噴火のような勢いで、奴から立ち上るエネルギーの余波を受けただけで、肌がビリビリするような感覚が襲ってくるほどだ……!!

 そんな圧倒的な力を前に、私は怯むことなく叫び返す。

「届かせて見せる! 私の力をあなたに!! そして、あなたの信じる力を砕いて、私の信じる想いの力こそが本当の強さだと認めさせてあげる!!」

 もう恐れない、もう迷わない、今の私ならそれが出来るはずだから!!

「ならば来い、シャイニーフェニックス!! もはやこの先に言葉は不要、俺が倒れるか貴様が倒れるか、二つに一つだ!!」

 そのまま上空に飛び上がるヤーバン、私は後を追って空に飛びあがる!

 そして、この異次元空間の空を舞台に、私たちの戦いの最後の幕が切って落とされた……。

お読みいただきありがとうございました。

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