第11話 可愛い相棒が出来ました!
その日、学校を終えた私はまっすぐに家に帰ると、自分の部屋に入り机の横のフックに鞄を引っ掛け、制服から私服へと着替えを終えて机の前の椅子に座った。
そして、机の上に置かれたとあるものに目をやると、ニッコリと微笑みながらまるでそれに語り掛けるように言った。
「シュナイダーさん、ただいま。今日こそ完成させてあげるからね~!」
それは作りかけの一体のフィギュアだった、ヒーロー好きの私の部屋はこの手のグッズであふれかえっているのだけど、私は時折それらを組み合わせてオリジナルのヒーローを作って遊んでいるのだ。もちろん本物のヒーローを作るなんて不可能だけど、それでも何かを作ることで満足感を得ていた。
その要領で、私は今シュナイダーさんのフィギュアの制作に挑戦している、というわけである。
実際の人物をモデルにしたフィギュアの制作なんて初めての試みなのでなかなか上手くいかないけれど、でもだからこそやりがいがあるというものだ。
「うーん、シュナイダーさんってこんな感じだったかなぁ? あああっ、あの時写真でも撮らせてもらえばよかった……」
私の命を救い宇宙戦士に任命してくれた憧れのヒーローシュナイダーさん、その姿は今でも脳裏に焼き付いているけれど、流石に細部までは覚えていない。だからこうして記憶を頼りに想像で作ってみるしかないのだ。
「シュナイダーさん……。もう一度会いたいなぁ……」
私はフィギュアをそっと撫でながらそう呟く、それは傍から見ればまるで恋をしているかのような仕草だと思われたかもしれない。だけど今の私にはそんなことを考える余裕はなかった。
「でも、シュナイダーさんは宇宙で様々な星の人たちを助けてるんだよね……? 私のことを気にかけてる余裕はないよね……」
シュナイダーさんは優しい人だ、もしも少しでも余裕があるのなら、会いに来てくれたり、連絡をくれたり絶対してくれるはずだろうと思う。しかしそれがないということはやはり今はそれどころではないのだろうと思い直すのだった。
(そうだよね、やっぱり私なんかのために時間を割くことはできないよね……)
それは、ある意味信頼されている証拠なのかもしれない、そもそも私は一人でも大丈夫とシュナイダーさんに大見得を切っていたのだから今更弱音を吐くわけにはいかないのだ。それに私だっていつまでも子供じゃないし、もう立派な大人なんだから(まだ中一だろって? いいの、気分は大人なの!)しっかりしないと! そう思ったら少し元気が出てきた気がした。
よしっ、それじゃあ早速続きに取り掛かろう!
私はカッターを取り出すと、パテを切り出し再び作業を再開した。
私ってドジで不器用なのに、こういうのは得意なんだよね~。好きこそものの上手なれとはこのことかと思いつつ黙々と手を動かし続けた。そして約1時間後──。
「できたぁ~!」完成したフィギュアを見て思わず叫んでしまった。我ながらいい出来だと思う。自分で言うのもなんだけど結構似てるんじゃないかな?
少なくとも、記憶の中のシュナイダーさんとは相違ないように感じる。
けど……。
「やっぱり本物の方が何十倍もカッコいいなぁ……」
そうなのだ、いくら頑張って似せてみても本物には到底及ばないのだ。そもそも比べること自体が間違いなのかもしれないけれど……。それでもやはり悔しいものは悔しいのである。
(シュナイダーさんに会いたいよ……)
あああ、もうっ、こんなの作っちゃったせいで私の中のシュナイダーさんに会いたい欲求が更に高まってしまったじゃないか!
今日はこれを抱きしめて寝ようかなんて馬鹿なことを考える私だったけど、その時、突然コンコンとどこからかノックのような音が聞こえてきたのだった。
えっ? 何? もしかして誰かがドアを叩いてる? いやでもママもパパもまだ仕事から帰ってきてないし、家の中に誰かがいるはずがない。
となると、叩かれてるのは窓ということになるのだけど、これも考えづらい。なぜなら私の部屋は2階にあり、窓の外に足場になるようなものはないのだ、人だろうが動物だろうが登れるわけがないだろうと思う。じゃあ一体何なのか……。
「風……かな……?」
私は思いついたことを口に出してみたけど、すぐに違うなと思った。だって今は無風状態だし、そもそもそんな強い風が吹くような季節でもないからだ。それにさっきからずっと同じ間隔でコンコンという音が鳴っているのだ、これはどう考えても風の音ではない。ということはつまり──。
(まさかこれって、幽霊の仕業なんじゃ……?)
思いついてしまったその可能性に私はゾ~ッとしてしまった。そうなのだ、よく怪談話なんかで聞くではないか、誰もいないはずの部屋から聞こえる謎の物音とか、誰も触ってないのに勝手に物が動いたり落ちたりする現象のことを、ポルターガイストというらしいのだが、もしかしたら今私が体験しているのはそれなのかもしれないと思ったのだ。
オカルト好きの智子だったら、飛び上がって喜びそうなシチュエーションだけど、生憎私はお化けの類は大の苦手なのだ。
あああ、怖いよ~! どうしよう!? どうすればいいんだろう!? 大体今はまだ外は明るいのにもし幽霊ならこんな時間から出てこないでよ! いや、夜に出てこられる方がもっと困るんだけどさっ!! でも、このまま放っておくわけにもいかないよね? もし本当に幽霊だったとしたら、この部屋で何か良からぬことが起こるかもしれないし……。
よし、決めたぞ! 勇気を出して確認しよう! そう決めて窓に近寄る私だったけど、その時声が聞こえてきた。
「開けてぇ、開けてぇ……」
そんなか細い声が聞こえてくると同時に窓がガタガタと音を立てて揺れ始めたのである。
(ひいぃっ……! もうダメだぁ……!!)
恐怖のあまりその場にへたり込んでしまった私に更なる追い討ちをかけるように、今度は窓ガラスを叩く音に加えてドンッという衝撃まで加わってきたのだ。もう完全にパニック状態である。そして遂に私は耐えられなくなり大声で叫んでしまったのだった。
「助けてぇぇぇっ!!」
「助けて欲しいのはボクだよぉ、お腹空いたんだよぅ……」
なんか、心霊現象にしてはやけに情けない感じの声が返ってきたので思わず拍子抜けしてしまった私だったけど、それでもまだ怖くて動けずにいると、再び声が聞こえてきた。
「お願い、開けて……。もう、ボク……ダ……」そこで言葉は途切れてしまったけど、その声は明らかに子供のものだったし、もしかしたら本当に幽霊ではなくただの子供なのかもしれないと思った私は勇気を出して窓に近付いてみたんだけれど──次の瞬間には驚きで固まってしまっていたのである。
窓に張り付いていたのは幽霊! ではなかった……。それは、鮮やかな紅の翼をもつ一羽の鳥だったのだ。
全体的な印象はハヤブサのような感じだけど、こんな羽をしているのは見たことがないから新種かもしれない……? いやでも、今はそんなことはどうでもいいか……それよりもさっきの声はもしかしてこの子が発していたのかな? だとしたら、それはつまりこの子は今喋ったってことだよね? いや、でもそんなまさかね? だってちょっと変わっているとはいえ、鳥が喋るなんてあるはずがない。
いや、九官鳥とかオウムとかが「オハヨー」とか「コンニチワ」って言うのは知ってるけど、さっみたいに流暢に話すのは聞いたことがないもん! だからきっと気のせいに違いない! うん、そうだ!そうに決まってるよね!よし、そうと決まればさっさと窓を閉めてしまおうっと。
「ちょ、ちょ、ちょ! 待ってってば!! 君は目の前で腹ペコで死にそうになってる小鳥さんを放っておくっていうのかい!?」
そんな声と共に突然バタバタ暴れ出したその謎の生き物に驚いてしまい、つい反射的に窓を開けてしまう私だったが、その瞬間そいつは勢いよく部屋の中へと飛び込んできてしまったのだった。そしてそのままフラフラとベッドの上に倒れこむと。私の方へと顔を向けて言ってきた。
「なんか、食べ物ちょうだい……。ボクは鳥だけど人間と同じもの食べても大丈夫だから……。できれば、ジュースとかあれば嬉しいんだけど……」
え!? ちょっと待ってよ! なんでいきなりそんなこと言われなきゃいけないわけ!? っていうかそもそもあなた何者なの?? ていうかそれ以前になんで喋れるの??? 色々と言いたいことはあったけれど、とりあえず私は「う、うん」とだけ答えて台所へと向かったのだった。
本人が人間と同じものでいいって言っているんだから、多分普通の食事でいいんだよね? 私はとりあえず適当にすぐ食べられるものを見繕って冷蔵庫から取り出すと、お皿に盛りつけお盆に乗せた。
そして、注文通りにオレンジジュースの入ったコップと一緒に持って行ってあげたら、それを貪るように飲み干していく謎の生物。なんだか見ているだけで癒されるなぁ~なんて思いながらその様子を眺めているうちにあっという間に全部平らげてしまったようだった。
「ぷはぁ、生き返ったぁ……。地球まで転送してもらったのはいいけど、紗印市ってことしか聞いてなかったから探すの大変だったよ。失敗失敗」
そう言いながらその鳥は翼で自分の頭を軽く叩く仕草をする。
その仕草のあまりの可愛らしさに、私はキュンとなるけど、彼(?)の言葉の中に気になる単語があったので思わず聞き返してしまう私だった。
「地球まで転送って……。つまり、あなたは地球外生命体ってことなの?」
「そうだよ、香取みうちゃん。いや、シャイニーフェニックスって呼んだ方がよかったかな?」
そう言ってカッコつけたように翼で髪をかき上げるような動作を見せるその鳥。私は目を見開きながら固まってしまう。
だってまさか本当に宇宙生物だなんて思わなかったから。それに、まさか私がシャイニーフェニックスだってことまで知ってるなんて……!
「ぷっ、あは、あははは。ごめんごめん、警戒させちゃった? 大丈夫だよ、ボクは君の敵じゃないんだ。むしろ逆だよ、君の味方。S.P.Oから派遣されたサポートアニマル、それがボクなんだ!」
「え……? S.P.O……?」
その言葉に反応してつい聞き返す私。S.P.Oとは宇宙戦士が属してる組織の名前である。
私も宇宙戦士である以上そこに所属してることになるのだけど、行ったこともないし、特にサポート的なものも今までなかったので、ハッキリ言って全然その自覚はなかったのだ。だから突然そんなことを言われて戸惑ってしまったのである。
「まあ、詳しい話はこれを見て欲しいんだけど、そう言えばボクまだ名乗ってなかったね。ルビィって言うんだ、よろしくね」
ルビィ……確かにぴったりな名前だね、その羽毛の色はまるで燃え盛る炎のようだもん。私は心の中でそう呟きながら、私は彼に注目をする。
すると、その瞳が輝き、壁へと映像を投影し始めたのだ。
「あっ!!」
私は思わず大声を上げてしまう。なぜなら、そこに映し出されたのは、ついさっき会いたいと願った人物だったからだ!
全身を覆う青く輝くプロテクター、顔までマスクに覆われているけど、その奥には優しい瞳が隠されていることを私は知っている……!
「シュナイダーさん……」
じわっと、目に涙が浮かんでくるのがわかる。映像だけど、それでもまた会えたことが嬉しくてたまらなかった。
私は映像を凝視する、しかし、映像の中の彼は一向に口を開こうとしない……あれ? なんでだろう……?
「あ、これオートで再生しないんだった」
ルビィの発した言葉に私はガクッとずっこける。
「もうっ、しっかりしてよ!! 早く、早く再生して!!」
私が掴みかからんばかりの勢いでそう叫ぶと、ルビィは慌てて言った。
「わ、わかったよ。それじゃ、映像スタート!」
『やあみうちゃん元気かい? 君の地球での活躍は俺の耳にも入ってきてるよ、君を宇宙戦士に任命した俺の判断は間違っていなかったと胸を張れるよ、本当にありがとう、みうちゃん』
「いえ、そんな……」
さっきの感じからしてどうもこれは録画された映像のようだ、だから、私が返事をしたところで何の意味もないのだけど……それでもつい反射的に返事をしてしまうのだった。そして、私はそのままじっと画面を見つめ続けることにしたのだった。
「近づきすぎ、近づきすぎ、目が悪くなるよ……」
ルビィの言葉なんて今の私には聞こえていない。だって、私の視線はずっとシュナイダーさんに釘付けになっていたから。ああ、やっぱりカッコいいなぁ……って思ってしまう。シュナイダーさん、今どこにいるんだろう……? 会いたいな、会って話がしたい、いっぱいお話したいことがあるんだよ、シュナイダーさん……!
私の頭の中はさておき、映像の中のシュナイダーさんの言葉は続く。
『さて、挨拶はこれぐらいにして本題に入ろう。よくやっているとはいえ君はまだ見習いだ、本来なら俺がサポートしなければならないのだけど宇宙も今は大変な状況だ、そこで見習い宇宙戦士用のサポートアニマルを君の元へ派遣することになった。戦闘能力はないが連絡、偵察、その他サポートに関してはピカイチだ、上手く使ってやってくれ。それじゃ君の活躍をこれからも期待してるよ。状況が落ち着いたら俺もまた地球に行くつもりだ、それまで頑張ってくれ、それじゃ』
そして、映像は終了する。
私はじーんと、感動に打ち震えていたのだった。シュナイダーさん……。私のことを忘れてなかったんだ……。私のことを気にかけてくれていたんだ……!! そう思うとなんだか涙が出そうになるほど嬉しかったのだ。だけど、ここで泣いてしまったらルビィに笑われてしまうかもしれないのでぐっと我慢した。
その瞬間である、終わったと思っていた映像が再開されたのだ。
(続きがあるの?)
再び映像に注目する私。
『やあみうちゃん元気かい? 君の地球での活躍は俺の耳にも入ってきてるよ、君を……』
あれ? これって、さっき聞いた話じゃ……。
「あ、リピート再生オンにしたままだった」
ルビィの言葉に私は再びガクッとずっこけるのだった。
「もうっ、続きがあるのかと期待しちゃったじゃない!!」
「ごめんごめん、まだこの機能に慣れてなくてさ。なにしろボクは今までずっとS.P.Oで雑……」
と、そこまで言うと、ルビィはハッと翼を口に当てる仕草をしたかと思うと急に黙り込んでしまった。そしてそのままじっと固まってしまうのだった。
(雑……?)
私が何かを考えるより早く、ルビィは映像を強制終了させると、再びさっと髪をかき上げるように翼で自分の頭を撫でた。
「ともかく、そんなわけで、サポートアニマルの最新型『ジュエルシリーズ』のプロトタイプ、あまりに優秀過ぎて封印されていたこのボクが君の元にやってきたってわけだよ」
そう言ってクチバシをニッと笑うかのように持ち上げて見せるルビィ。
優秀過ぎて封印ねぇ……うーん。さっきこの子「ずっとS.P.Oで雑用任されてたんだ」的な事を言いかけてたような……気のせいかな?
私は僅かに目を細めつつルビィをじっと見つめる。するとルビィは慌てた様子で両手をバタバタさせた。
「あ! いや、その……ほらっ、あれだ!! ボクは優秀なサポートアニマルだから当然有能でエリートなワケで……」
嘘だね、多分……。むしろきっとこの子は私と同じ……すなわち、落ちこぼれ……。
私と違って自分からは認めないタイプみたいだけど、なんとなく、彼に共感を覚えると共に、そのことに対する可愛らしさのようなものを感じたのだった。
(ふふん♪)
そんなことを考えている私を尻目に、ルビィは再び髪をかき上げる仕草をすると、今度はキリッとした表情を作って言った。
「とにかく、これからはボクも協力するよ、改めてよろしくね!」
そうして翼を差し出してくるルビィ。私は手を差し出し彼の翼を握ると言った。
「うん、こちらこそ。一緒に頑張って行こうね!」
サポートアニマルルビィ、なんだかちょっとお間抜けで頼りないところもあるみたいだけど、落ちこぼれの私には相応しいパートナーかもしれない。
でも、私もルビィも落ちこぼれのままじゃ終わらないよ!
落ちこぼれ? いいじゃない! それってこれから先、伸びしろがいっぱいあるってことなんだから!!
ともかく、こうして私に、可愛らしい相棒が出来たのだった。
その夜――
「あら? みう、どうしたのその子?」
仕事を終え帰ってきたママは、玄関まで出迎えに来た私の肩にちょこん止まる茶色い羽毛を持つ鳥を不思議そうに見つめた。
「うちに迷い込んできたの。ねぇ、ママお願い、飼っていいでしょ?」
その鳥を撫でながら上目遣いで訴える私を見て、ママは少し困った顔をしつつ、尋ねてくる。
「ちゃんと面倒みられるの? 生き物の世話って思った以上に大変なのよ」
「みられるみられる! ママには手を掛けさせないから! お願い!!」
そもそもこの鳥は手は掛からないだろうし――。ともかく、自信満々に答える私にママは、
「……そこまで言うのならまあ、いいか。ただし、約束を破るようなことがあれば、この鳥はどこ別の家に貰われていくことになるからね」
そう言ってニッコリ笑うと、私の肩に止まったままの鳥の頭を優しく撫でたのだった――。
「うん! ありがとう!」
(やった!)私は心の中でガッツポーズをした。
ママさえ説得できればパパに関しては気にする必要がない。なぜならパパは私のお願いは大抵聞いてくれるから。
ともかく、私はルンルン気分で二階へと上がるのだった。
「意外とあっさりOKが出るもんだね」
私の肩に上から降り、ベッドの上に立ったその鳥の言葉に私は頷きつつ答える。
「ふふん、これも私の日ごろの行いの賜物! ともかくルビィ、これであなたは今日からうちのペットだよ。私以外の前では喋ったりしないように気を付けてね。羽毛の色を変えても喋れる事がバレたら意味なんて無いんだから」
そう、この茶色い羽毛の鳥はルビィなのだ、彼にはカムフラージュ能力があるらしくより普通の鳥っぽく見えるよう自在に羽毛の色を変えることができるのだそうだ。だからこうして今は茶色の地味な鳥に擬態しているというわけである。
「OK、OK。簡単じゃないか。喋らなければいいんでしょ? 任せてよ」
そう言ってルビィは胸を張る。うふっ、やっぱり可愛い。ちょっとだけ生意気っぽいところもなんか弟みたいでいいかも……。
「ついでに、偽名も考えておこうかな? 変身時とそうじゃない時に呼び分けがしやすいように」
「そうだね。まあ、適当に決めてくれていいよ」
そんな会話をしていると、階下から、ママの声が聞こえてきた。
「みうー、ご飯できたわよ、降りてきなさい」
「はーい!」
勢いよく答えたのは、しかし、私じゃなかった。
私はジト目で、ママの声に応えてしまったうっかり屋さんの鳥を睨みつけた。
「本当に……気を付けてよ……?」
「わ、わかったよ……」
冷や汗をかきながらペロッと舌を出すルビィに私はため息を吐きつつ、可愛いから許しちゃうなんて思考に陥っている自分に対して苦笑したのだった……。




