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木々がうっそうと生い茂る森、人間に魔境と言われ恐れられる危険地帯そんな場所の一角に異変は起きた、木々が途切れ広場のように円形に開いた場所に突然人ひとり通れる程度の大きさの黒い穴が現れた。
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何もない真っ暗な空間の中彼は呟いた。
「あれ?封印が緩んでる?」
そのつぶやきの通りかつて神々が施した封印は緩んで、いや、効力を失う寸前だった。
「あの子たちとの約束は封印を破らず大人しくしていることだったが、向こうが解くないし自然に解けたら外に出ていいってことになっていたな。」
そう言って少し考えてから呟いた。
「もうそんなに経ったのか?」
彼の感覚ではそこまで時間が経ったように感じていないのだ。
「まぁ、外に出てどうなったか確かめればいいか。」
そう言うと封印緩み外と....魔境と繋がっている穴を通って外に出た。
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「まぶしいなぁ。」
外に出て最初に出て言葉がこれだった。
「ここどこだ?神界ではないな、この感じは下界か?」
なんでこうなったかわからないが少し力を使うか。
そう考え、しゃがんで地面に片手をついた。
【接続】
そういった瞬間頭に大量の情報が流れ込んできた。
「ここは、少し特殊だがやはり下界であっているな」
【接続】とは、神界に保存されている情報に干渉し内容を知ったり、改変や新しく付け足したりなどもできる一定以上の神に与えられた特権だ。
「下界にいる生物は神格を持った者を除けばそこまでかわっていないか。」
下界の生物は主に人間、魔物、その他に分けられる。
人間は、人族、エルフ、ドワーフ、獣人、魔族に分けられる。これらの種族は当時は共存し繁栄していたが今は少し違うみたいだな。
魔物は、本能のままに人間を襲う化け物だ一部人の姿になったり人の言葉を介したりもできるがそういったのはごく一部だ。
その他は、動物や虫、偶然生まれた特殊な生物を指す。
「でも、なんで封印が解けて出た先が下界なんだ?神界に繋がるはずだったんだがな?」
ここが疑問だ、神の誰かが手を加えた?ただの偶然?
「封印の空間から出てしまったし今更か、せっかくだ変わっている部分もあるようだし下界を観光してみるか、いや冒険か?」
どっちでもいいせいぜい満喫するとしよう。
「そうと決まれば町に行くとしよう。」
次からは基本的に主人公は人間ということで書きます。
タイトル詐欺じゃないよ?