1話
久々に投稿してみました!
僕の名前はレスタ。
本来はこのような名前ではないが、この世界に来た時から僕はレスタと名乗ることにした。
この世界に来てからもう既に12年が経過したからね。あと6年もしたら成人するね。
ここで僕のこの12年間を振り返ってみようと思うんだ。いい機会だからね。
なぜって? それは僕がこの国立魔法学園に入学するからさ。
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俺の名前は古山 鐘太郎。しがないサラリーマンさ。
鐘太郎って名前、少し変だろ?まぁ色々なやつに言われるから聞いているんだが。
俺はこの名前が気に入っている。何故って、そりゃ俺が祖母さんっ子だったからさ。
この名前は祖母さんがつけてくれた名前なんだ。
生まれたばかりの俺はそうそうに両親に旅立たれてしまって、
ずっと田舎の親戚の祖母さんに育てられたからな。
祖父さんはどうしたって?そりゃいるさ。
でも凄く厳しい人だった。というか怖かった。
だからなのか俺は優しい祖母さんの後ろをずっとついては甘やかされていた。
両親に旅立たれた20年後、祖父母が今度は旅立っていった。
凄く悲しんださ。1年は家から出ずに両親祖父母が残してくれたお金で生活していた。
でもある時、祖母さんの遺書を見つけてな。
あ、祖父さんのはなかったぞ。祖母さん曰くこっぱずかしいんだとよ。
分らんでもない。あの祖父さんだもん。
んで中身を確認した。要約すると「お前は優しい子だ。だがずっと引きこもってるんじゃない。
都会に出て仕事をしてまずは自分が幸せになりなさい。
その後いい嫁さん貰っていい人生を歩むんだよ」ってことだった。
それからという物、お金と時間だけはあった俺なので、
都会に引っ越しをして、職も見つけて、女性に引っかかったり、酒に溺れて失敗したり、
仕事で失敗して転職したり、色々な事を経験した。
それでも俺は今が一番楽しい。祖母さんの遺書を見なければ俺はずっと引きこもりだったかもしれない。
祖母さんありがとう。
遺書はずっと肌身離さず持っている。
たまにそれを読んでは「また頑張ろう」って思う。
今も遺書を少し読もうとバックを漁る。
あれ…ない。どこにいった…そうだ! 会社のデスクに入れっぱなしだ!
まだ会社からそう離れていないけど、
時間的にビルが閉まってしまう。急いで戻ろう。
会社に戻る一歩手前の横断歩道。
俺は青信号を渡ろうとしたら、横から大型二輪が走ってきた。
走馬燈が見えたおかげか、ヘルメットもしてないからか、若い男性だと分かった。
後ろに女性を載せていた。普通よりスピードを出していた。
男性が後ろを向き楽しく会話しているのが見て取れる。
あぁ、俺はここで死ぬのか
あっけなかったなぁ…
育ててくれた祖父母にまだなにも返し切れてない
頑張ったところを見せられてない
でも少しは褒めてくれるかな、祖母さん
祖父さんは怒りそうだけど
まだ生きたかったなぁ
そして、俺が見ていた景色は突如、暗転した。
再び目を覚ました時には少しぼやける印象を受けた。耳もそこまで聞こえない。
俺は生き残ったのか。やはりあのスピードだ。重症なんだろう。
でもなんだろう、このベットは。なんで揺れているんだ。最新のベットは揺れるのか?
そんなことはないだろう。じゃあここはどこなんだ。あれ?なんで俺は大きな声をあげている。
無意識で声をあげているぞ。あぁなんだか大声出したら疲れてきたな。寝てしまおう。
目が覚めると今度はしっかりと目が見える。耳も聞こえる。匂いもわかる。
知らない天井なのはすぐわかった。だがなぜ木造?
それになぜか天井が高い。俺は重症患者でベットに寝ているはずではなかったのか?
そんな疑問も束の間、誰かがこちらにくるのが分かる。これは女性の声かな?
は!? なぜ俺が持ち上がる!? 俺はそこまで身長はないにしろ体重は平均だったはずだ。
女性が軽々持ち上げることなんて出来ない。あれ?何か言ってる。
「ほ~らレスタ~、ママですよ~」
レスタ? ママ?
持ち上げられた際に顔が近くなった。よく見てみると美人さんだ。
まだ30歳にはいってないだろうというぐらいには童顔だな。
それで? ママというのはどういうこと? レスタって誰?
「まだ生まれて4の月しか経ってないものね。分からないかなぁ」
生まれて4の月? 俺の事だよな。という事は俺がレスタでいいのか?
ん? 生まれて? What? もしかして俺転生した?
あ、お母様。ミルクの時間ですかそうですか。
情報過多で俺は疲れたよマミィ。お休みだぜ。
目を開けたら今度は知らない男性の顔が目の前にあって驚いてしまった。
突然の事で生まれたばかりの俺は身体は無意識に泣き声をあげてしまった。
「おぉ~よしよし。俺がレスタのパパでちゅよ~」
「あーもう! ほらあなたレスタを貸して! 」
「あ、あぁすまん。やはり男の俺は泣かれてしまうのか。
隣のジンもよく言ってたが、本当だったんだな」
「あなたは元から顔が怖いでしょ? レスタは見るの初めてなんだから
泣いてしまうのは当り前よ。それに顔が近すぎるのよ」
「あぁ、レスタぁ…」
「ほら、そこで突っ立ってないで仕事してきなさい」
「はい…」
ようやく俺の身体は泣き止んだ。さすがマミィよくわかっている。
でもびっくりしただけだからね? そこは勘違いしちゃ駄目だぜパピィ。
それにしても少ししか見れていないがこの世界での父親は強面イケメンだったな。
そっか、俺本当に転生したんだな。
この世界ので親か。
…大切にしよう。
それから数ヶ月後。俺はハイハイができるようになるまで成長した。
まだ首が座ってそんなに経っていないはずなのに早すぎると両親は驚愕していた。
そりゃあ意識のある俺が自分でやっているのだから成長が早いのも頷ける。
生まれてから数か月経った今、目も耳も前以上にはっきりしてきたのが原因なのか、
最近になって色々なものが見えるようになった。
まずは自分の事。
俺は転生した事が発覚したのだから、もしかしたら異世界かもしれないと思って自分の事を観察した。
そしたらもう分かる分かる。まず俺のステータス。
両親共にこの場にいないことを良いことに、見れるかなと思って興味本位に心の中でステータスと唱えてみた。
唱えてみたら目の前に半透明は板に書かれているステータスが表示された。
ステータスを表示したあとすぐに母親が戻ってきたときは焦ったが、
相手のステータスは見ることは出来ないらしい。良かった。
そしてそのステータス内容がこれである。
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表ステータス
名前:レスタ
年齢:0
レベル:0
体力:1
魔力:1
スキル:万象眼 言語理解
裏ステータス
素養一覧
・武器
剣、槍、盾、弓、斧、短剣、鈍器、暗器…etc
・魔法
火魔法、水魔法、風魔法、土魔法、光魔法、闇魔法、炎魔法、氷魔法、
雷魔法、地魔法、時魔法、聖魔法、暗魔法、空魔法、重魔法、無魔法
・成長スキル
取得経験値20倍、必要経験値1/20、
体力上昇率100%、魔力上昇率100%
・魔眼スキル
万象眼
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突っ込みどころが多すぎるのと、情報過多すぎてまともに直視したくない感じになっているのが分かる。
まず表ステータスと裏ステータスってなに。RPGだとキャラコントロール時にはステータスがある。
でもそれはプレイヤーのみの表示となっている。
たまに話題として出てきた隠しステータスというのがあるのは聞いたことあった。
もしかしてそれなのかもしれないと自分の中で落ち着かせる。
次に体力と魔力。RPGだともう少し情報が多いのを見たことがある。
敏捷だったり、攻撃だったり、防御だったり、運や魔防なんかも見たことある。
この世界ではレベルに応じた身体能力向上は伺えないってことなのかもしれないな。
次にスキルと素養一覧。これが一番謎だ。
俺はアニメもラノベもかなりの数網羅してきたはずだが、万象眼なんて見たことない。
万象眼ってなにと思って魔眼スキルの項目を見ていると説明が浮き上がってきた。
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魔眼スキル
レベルが存在し、上昇する毎に出来る幅が増えていく
観察眼:強さが様々なオーラで分かる
鑑定眼:ステータスが分かる ステータスの隠蔽は出来ない
魔力眼:体内外の魔力が見える
未来眼:未来がほんの少しだけ分かる 選択後の未来への影響は分からない
精霊眼:精霊が見える、触れる、喋れる
千里眼:半径1m×魔力量に応じて遠くが見える 魔力量1に対して1m
選球眼:選んでも良いかが分かる 選択後の未来への影響は分からない
異常眼:任意で指定した人や魔物に対しての状態異常を掛けることが出来る
(睡眠、酩酊、混乱、衰弱、魅了、沈黙、石化、毒、呪い)
透明眼:体内、物の中身、壁の向こうなど使用魔力に応じて透視出来るものが変わる
万象眼:全ての魔眼スキルを保持した魔眼 歴史上10人目現在1人のみ
魔眼の重複は出来ない 隠しステータスが見える 魔眼のオンオフが可能
隠しステータスがある全てに対しての閲覧、操作が可能
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これはダメだろっていう魔眼スキルがあった。異常眼だ。
これを持っているだけでも厄介事の種になりそうなのでこれだけは
将来なにかあったとき以外はオフにしておいた方がいいだろう。
説明が見えるという事は見れるうちに今見た方がいいかもしれない。
まずは魔法からだな。
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・魔法スキル
体内外魔力を使用し魔法を発動させる。
生まれた時から授かる先天性スキルと鍛錬で授かる後天性スキルがある
※現在全てオフ状態
火魔法:魔力で火を生み出す 水魔法:魔力で水を生み出す
風魔法:魔力で風を生み出す 土魔法:魔力で土を生み出す
光魔法:魔力で光を生み出す 闇魔法:魔力で闇を生み出す
炎魔法:火魔法の上位互換 氷魔法:水魔法の上位互換
雷魔法:風魔法の上位互換 地魔法:土魔法の上位互換
時魔法:魔力で時を操る 聖魔法:魔力で回復させる
暗魔法:魔力で状態異常させる 空魔法:魔力で空間を操る
重魔法:魔力で重力を操る 無魔法:魔力を操る
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なぜか次の説明がでてきた
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・魔法は使用魔力に応じていよう出来る階級が異なる
・魔力量はレベルが上がる毎に魔力量が上昇する
・鍛錬でも魔力量は上昇する(一度体内魔力を空っぽにして休憩すること)
・体内魔力が空っぽになると気絶する
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これはいい事を知れた。魔力がなくなっても死なないのであれば、
今後起きているときは魔力鍛錬に励もう。
また次の説明が出てきた。
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・魔法階級
生活魔法:魔力1で使用可能 一般人(非魔法使い)レベル
下級魔法:魔力10で使用可能 学園新入生(普通)レベル
中級魔法:魔力500で使用可能 学園新入生(稀)レベル
上級魔法:魔力10000で使用可能 学園新入生(飛び級)レベル
精霊級魔法:魔力5万で使用可能 学園卒業生(稀)レベル
宮廷級魔法:魔力10万で使用可能 宮廷魔導士(普通)レベル
戦争級魔法:魔力50万で使用可能 宮廷魔導士(長)レベル
伝説級魔法:魔力100万で使用可能 A級ダンジョン(ラスボス)レベル
森羅級魔法:魔力500万で使用可能 S級ダンジョン(ラスボス)レベル
神話級魔法:魔力100憶で使用可能 御伽噺でしか知らない 世界影響レベル
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うわ、こんな情報まで分かるのか。これは自分へのモチベーションに繋がりそうだ。
まずは鍛錬の為に無魔法だけオンにしておこうかな。
魔力が徐々に慣れてきたら色々とオンにしていこう。
じゃあ次は成長スキルかな。
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・成長スキル
万象眼保持者以外は生涯固定される
隠しステータスによって変更可能
体力量はレベルが上がる毎に体力量が上昇する
鍛錬でも体力量は上昇する(一度体力を空っぽにして休憩すること)
1レベル毎の上昇値は全種族で10に固定されている
※現在全てオフ状態
取得経験値
1/2、1/5、1/10、1/20、1倍、2倍、5倍、10倍、20倍
必要経験値
1倍、2倍、5倍、10倍、20倍、1/2、1/5、1/10、1/20
体力上昇率
1倍、2倍、5倍、10倍、20倍、50倍、100倍
魔力上昇率
1倍、2倍、5倍、10倍、20倍、50倍、100倍
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なるほど、鍛錬でも体力量はあがるんだな。
魔力は鍛錬してないからあがらないのは分かっていたけど、
なんで体力はあがってないんだ?ハイハイだって一種の鍛錬だろ。
もしかしたら幼児ということもあるかもしれないな。制限されてるとか。
いやでもそんな項目一切なかったしな。あ、鍛錬として意識してやってないからか?
これも今後の課題だな。
色々書かれていたけど一番に思ったのが「これはチートだ」ということ。
絶対的な強さを手に入れられることが出来るだろう。
ただし、思いもよらない災厄とかにも巻き込まれそうだ。
これは慎重に将来を選んでいく方がいいかもしれない。
お読みいただきありがとうございました!
楽しんでいただけたのであれば評価のほどよろしくお願いいたします!