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純真な攻め

『新しい母親、ヴィクトリアは財産目当て』


「財産目当て…」

そう言われると納得出来る部分もある

ラルフの存在が邪魔だから消したいって事も…何にも興味が無いってのも案外演技だったりするかもな


頭の中ではおしゃべりなイアン


「ねぇってば…イアン」

上の空のイアンの袖をクイッとラルフは引っ張る


「ん!?…なんだ?」

イアンがラルフの方へ顔向けると…ふくれっ面は一段とご立腹のご様子


「ど…どうした?何を怒っている…?」

膨らんだラルフの両頬を指で押し空気を抜く


「ぷっ!…もう!イアン俺の話聞いてなかったでしょう!?」


聞いてなかった…

っと言うより、ラルフが話しかけていた事さえわからなかった


「悪い…ちょっと考え事をしていた。何だ?話って?」


「もういいよ…」

スネるラルフを再び腕でホールドし締め上げるイアン

「なんだ!言え!さっさと言え!」


数秒後、イアンはこの行動と言動を後悔する事になるのでした



数秒後…


「ねぇ?」

つぶらな瞳で見つめるラルフに言葉が出ないイアン


そんなつぶらな瞳の少年が尋ねた事…


【イアンはお金が欲しくて俺を殺そうとしたの?】


子供は純粋な分、残酷です。


「ねぇってば!教えてよ…」

何度もイアンの袖をクィクィっと引っ張り返事ねだる


『無理やり聞くんじゃ無かった…』

後悔したが時すでに遅し!


「ハロルドに…ハロルドのおっさんに頼まれて聞いているのか?」

自分が聞いたからラルフを使ってハロルドが仕返しをしているに違いない!そう思ったイアンだったけど…


「ハロルド?ハロルドは関係ないよ、俺が知りたいだけだよ?」


「………そうか…」



【因果応報】

良い行いをすれば良い報いがあり、悪い行いをすれば悪い報いがある。

人に嫌な事を聞くと自分にも同じ事が返ってくる…みたいな…


「…これはハロルドのおっさんの呪いなのか…」

ため息をつき凹んだイアンへラルフは追い討ちをかける


「お金をもらったから俺を殺そうとしたの?」


この雰囲気に耐えられなくなったイアンは

「ほら…もう部屋に戻れ!明日寝坊するぞ!」

ラルフの背中をポンと押した


押されたラルフは寂しそうに手の甲を毛皮に擦り付けながら尋ねる

「…イアン…」


「な…なんだ」

身構えてしまうイアン


「…これもう飽きた?」


【これ】=【ハロルドお手製のマント】


少しホッとしたイアンはいつもの意地悪な口調で言った

「イヤまだだ!」


「も~いつになったら飽きるのぉ~?」


「当分飽きない」

そう言って無理やりマントからラルフを追い出す


「飽きたら絶対だよ!」


「わかったから早く戻れ」

大きな瞳で訴えるラルフをイアンは手で追い払う仕草をする


ラルフは少々不満そうな顔だったがおとなしく部屋へと戻っていった


いとも簡単にロープを使って部屋へ戻るラルフを見て

「あいつ…『部屋から垂らしたロープ(お手製)登り大会』があったらぶっちぎりの優勝だな…」


我ながら…くだらない事を言ってしまったと思ったイアンは照れ隠しに軽く咳払いをした


『部屋から垂らしたロープ(お手製)登り大会』


…ナイと思います!

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