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家族

「静かすぎる…」


ひとりぼっちの小屋は不気味なほど静かで、そして…寒かった!!


「へっくしゅ!」


次から次へと色んな事が起こり、変なおっさんと子供に振り回され…こんな風にボンヤリするのは久しぶり


「……」


久しぶり?


小さく笑うイアン

「恐ろしい…あいつらと出会ってまだ数日しか経っていないのか?…もう何ヶ月も一緒に馬鹿騒ぎをしていた気分だ…」


今までのイアンには孤独や静けさは日常、日常すぎてその事に特別な感情も無くただ毎日を生きていた


それがハロルドとラルフ、二人と出逢った事によって彼の心の奥にボソッと染み出した

≪孤独感≫


「…何だ…このモヤモヤっとした感じは………干し肉のせいか?」


いや…≪孤独感≫ですよ…


ハロルドとラルフ、2人と過ごした数日間はいとも簡単にイアンの今まで生きた人生を塗り替えていく


そんな胸焼けのような不思議な感情のせいかイアンの頭の中はおしゃべりになっていた


『ラルフ…ハロルドのおっさんに会えて喜んでいるだろうな……』


『そう言えば…ラルフとハロルド…あの2人…なんか似てるな』


『ハロルドのおっさん俺の質問に【昔同じ事聞かれた】って言ってたな……誰に…その答えは?…』


『…それよりも…ハロルドのおっさんいったい年はいくつなんだ?家族はいるのか…家族…』


イアンの妄想はヒートアップしていく


『…家族…もし俺に家族いて…兄弟がいたとしたら…ラルフ…みたいな感じなのだろうか?ラルフが…弟…』


『…ラルフの父親が…俺の父親…??……』


そこはどうもピンと来なかったらしい

ラルフの父親、エドワード・ハミルトンには会ったこともないのだから仕方ない


『………もし………もし父親が…変人なら……』


もちろんハロルドの事だろう


しばらく目を閉じ想像する…


『………父親は…いなくてもいいや…』


我ながら自分の妄想力に呆れたイアンは


「…もう寝よう…」

そう言ってブランケットとマントを深めにかぶり目を閉じた


その夜イアンは久しぶりに夢を見た


不思議な夢を


家族の夢


ラルフが弟で


ハロルドが父親


そしてなぜか母親もハロルドだった…


悪夢である


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