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守るべきもの

皆の祝福と笑顔に見守られながら2人はピーターの村へと旅立った


その道中ピーターは父と母の出会いやケイティの指で輝いている指輪が『代々受け継がれている物』であることなどを話した


「?どうしました?気分でも悪くされたのですか?」

話の途中うつむくケイティを気にかけピーターが顔を覗き込む


ケイティはためらいながら

「もし…もしですよ!子供を…息子を授かる事ができなかったら!?…この指輪は…伝統は…」


ジェームスは結婚式を挙げたばかりなのにそんな事を心配しているケイティが可愛らしく、笑った


「あたしは本気で心配してるのに!笑うなんて!」

今度はふてくされるケイティを見て


「あなたを見ていると次はどんな表情をするのかドキドキしてしまう」

そう言ってケイティの手を取り


「伝統は守っていかなくてはならないでしょう、だけどその事で悲しんでしまう人がいたら…それは、そんな伝統は………」

眉間にシワを寄せて渋い顔で考え込むピーター


と、思ったら

「その時は、少しだけ変えてみるのは?」

いつもの笑顔を見せた


「変える?」


「そう、『変える』のです、【愛すべき人の為】の『伝統』になるように、ほんの少し変えて受け継いでいくのは?どうでしょう?」


「少しだけ変えて…」

安心したケイティはピーターを見つめ笑った


「やっぱりその顔が一番似合ってます」

そう言ってピーターは握ったケイティの手へキスをした


ケイティは慌てて手を引っ込める


森で出会った頃と違いケイティの手は薬草でかぶれ、料理中ナイフで切った跡、剣を握りしめて出来たマメ…他にいろいろお世辞にも綺麗とは言えなかった


慌てて隠したケイティの手を引き寄せ自分の手で包みピーターは優しくキスをし


「あなたは本当に不思議な女性だ、この手は働き者の手、皆に愛を注いだ手…そんな手をした女性に愛してもらうなんて私は世界一の幸せ者です」


ケイティはピーターの手へ指を絡め

「こんな手になったのは貴方のせいですからね!」

少し怒った顔でピーターをにらむと


「喜んで責任を取りましょう」

緑色の瞳を輝かせ


そっとケイティの唇へキスをした



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