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父の力

突然現れたピーターとの結婚話しに母親は困っていたが『娘が一生結婚しない』のはもっと困る!!

彼女は答えを出せず、ただハンカチを強く強く握りしめていた。


そんな彼女を見かね

「ランドールさん、ケイティは私達夫婦の大事な大事な宝物なのです。その宝を、娘を手放すのはとても寂しい事、辛い事…」

父親は落ち着いた口調でピーターへ話しかけ、こう続けた


「だから約束して欲しい。年に数回は私達を訪ねて来てくれると、私と妻が寂しくないように顔を見せに来てくれると…」


母親は一瞬≪なんて事を!!≫と思ったが、すぐに納得をした。


自分が産み育てた娘、その娘の性格を知っているからこそ、このままでは話はこじれるだけ。


一時的感情のままでは良い結果は生まれないのは十分わかっている


今、まだ引き下がれる余裕があるなら…夫がそのチャンスを作ってくれた…そのチャンスを生かすのか?殺すのか?


母親は悔しさと娘を手放す寂しさから涙があふれてきた。


「年に数回なんて!私は嫌ですからね!」


ケイティの父親は少し残念そうに見つめていたが


「私の足腰が丈夫なうちは、私の方から押しかけていきますからね!」

母親は少し怒ったような、でも笑ってもいるような表情でケイティとピーターを交互に睨んだ。


「もちろんです!ありがとうございます!」

ピーターは瞳を輝かせ頭を深々と下げた


「あぁ!お母様!」

ケイティは母親の胸に抱きつき「お母様!ごめんなさい」と謝った。

そんな娘を「幸せになるのよ」と強く抱きしめた


父親は「ホッ」と胸をなで下ろし抱き合った妻と娘を大きな体で包むように抱きしめた。


「お母様…ありがとう…ありがとう」

ケイティは母親へ何度も何度も礼を言った。


「お父様………い…い…痛い…」

うれしさの余り力いっぱい抱きしめる父親へは離すよう促した


「すまん!すまん!つい!力加減を!大丈夫か!?二人とも!?」

あわてて腕を広げ二人を解放する


「もう!あなたったら!骨が折れるかと思ったわ!!」

怒りの矛先が父親へ変わったようだ


二人はケイティの肩を抱き

「さぁ、行きなさい」

と優しく背中を押した


押され振り向いた先には、照れ笑いをした理想とは程遠い緑色の瞳をした王子様がいた


ケイティは一歩一歩、まるで瞳に吸い込まれるようピーターへ歩み寄る


ピーターもケイティの美しさに引き寄せられるよう歩み寄る


互いの鼓動が聞こえてしまいそうなほど近づいた


その時



「ちょっと!まったーーーー!」



居間に雄叫びが響いた


「一体何事だ!!」

父親が叫ぶ


声の方を見ると男が立っていた


しかも3人ほど…


「お前達!?何の騒ぎだ!!?」

父親は呆れた顔で聞いた


「まぁ!あなた達!そんな大きな声をだして!お客様に失礼ですよ!」

母親はハンカチを振り回し叫ぶ


「み…みんな!?どうしたの!?」

ケイティは彼らを見て呆然としていた


みんなの視線の先には



庭師のデニス、料理長のマイルズ、そして護衛隊長のジェームズまでもが腕組みをして立っていた。


そして


「旦那様や奥様が認めでも俺達は認めない!!」

庭師のデニスが叫ぶ


「どこの田舎の馬の骨かわからない男など俺達は認めない!!」

人が言いにくい事をズバズバと料理長のマイルズは言った


「私達の挑戦を受けよ!!」

護衛隊長のジェームズが剣を構え叫ぶ


「ちょっと三人ともやめて!!」

ケイティは恥ずかしさと、でもどこか嬉しい気持ちの変なん感じで叫んだ


「なんだか賑やかなお屋敷ね!!」

叔母のダーマがピーターの袖をひっぱり嬉しそうに呟いた


「そうですね…」


「きっと美しい人と結婚するには試練が必要と言う事なのでしょう!」


そう言いピーターは叔母の肩を優しくポンと叩いた


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